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スライドドアじゃなくても人気!? 軽の流行乗らずもスズキ「ハスラー」が売れるワケ

掲載 更新 16
スライドドアじゃなくても人気!? 軽の流行乗らずもスズキ「ハスラー」が売れるワケ

■むしろヒンジドアこそ必須、独自路線のハスラーの強みとは

 直近の軽自動車販売台数トップ5に位置するクルマは、ほとんどがスライドドアを採用しています。

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 しかし、そのなかでヒンジドアでありながら人気を集めているのが、スズキ「ハスラー」です。なぜ、流行に乗らずとも好調な売れ行きを見せているのでしょうか。

 ハスラーは、初代モデルが2014年に発売されました。「アクティブなライフスタイルに似合う軽クロスオーバー」をコンセプトに開発され、トールワゴンとSUVの要素を兼ね備えた新しいジャンルを築き、アウトドアユーザーを中心に登場後すぐにヒットを記録します。

 ほかに類を見ないデザインも高い評価を獲得し、2014年には「グッドデザイン賞」を受賞したほか、「2014-2015年次RJCカーオブザイヤー」や、スズキ車として初となる「2014-2015年次日本自動車殿堂カーオブザイヤー」を受賞しました。

 その後、2020年1月に現行となる2代目が登場しています。同年1月から5月は軽自動車の販売台数ランキングでトップ10内をキープ。その後、6月は4位、7月は5位と、トップ5圏内にランクインしています。

 なお、直近7月のランキングでは、1位がホンダ「N-BOX」、2位がスズキ「スペーシア」、3位がダイハツ「タント」、4位がダイハツ「ムーヴ」ですが、上位3台はスライドドア、ムーヴでは「ムーヴキャンバス」にスライドドアが設定されています。

 しかし、ハスラーには派生モデルもなく、ヒンジドア仕様のみとなっています。近年の軽自動車において、売れるためにはスライドドアが必須という流れがあるなか、なぜハスラーはヒンジドアにも関わらず好調な売れ行きを記録しているのでしょうか。

 首都圏のスズキの販売店スタッフは以下のように話します。

「ハスラーは、先代モデルからデザインが人気のあるクルマですので、そのパッケージを継承していることや、元々スライドドアを搭載するように出来ていないために設定されていません。
 
 実際にハスラーを選ばれるお客さまにも、ヒンジドアだからこそハスラーを選ぶという人は多いです。

 また、スライドドアが人気な理由のひとつに、小さなお子さまが駐車場などで勢いよくドアを開けて隣のクルマを傷つけないため、といった要素があります。

 しかし、ハスラーは街乗りでファミリーユースというよりは、アウトドアで1人や2人が使うという場面が多いので、スライドドアは必須という訳ではありません」

 ハスラーはSUVの要素を持ったクルマです。それを好むユーザーも軽自動車での「SUVらしさ」を重視する傾向にあるため、デザイン的にはむしろヒンジドアで問題ないといえます。

 また、ほかの人気軽自動車とはユーザー層が区別されている点も大きいといいます。販売店のスタッフによれば、ほかのファミリー向け軽自動車とは明らかにユーザー層は異なり、20代から30代の独身者や夫婦が多いとのことです。

 スライドドアが人気を集めたのは、販売店スタッフの話す「小さな子どもを乗せても安心」といった要素のほか、乗り降りがしやすいことから「高齢者へ配慮された設計」という点も大きいです。

 また、2020年6月に発売されたダイハツ新型「タフト」は、月販目標を4000台に設定していたものの発売1か月後の受注台数はその4.5倍となる約1万8000台に達するほどの人気ぶりです。

 タフトもハスラーと同様にヒンジドアを採用する軽自動車で、パーソナルユースな前席重視かつアクティブなユーザー向けのモデルとして話題となりました。

 このように、ほかの人気軽自動車と異なる「ファミリーよりは1人、2人」、「街乗りよりはアウトドア」といった差別化によるターゲットの違いが、独自路線で安定した人気を獲得している要因といえます。

■人気のワケはハスラーの使い勝手の良さにある?

 ハスラーの魅力は、コンパクトでありながらレジャーで大活躍する機能が搭載されている点です。

 アウトドアを楽しみたい人におすすめのポイントが、大荷物も搭載できる多彩なシートアレンジです。

 リアシートを前方に倒せばフラットになるため、サーフボードなどの長物も積み込み可能なほか、すべての座席を倒せば大人2人が寝転がれる大空間に変身。

 リアシートの背面とラゲッジフロアは汚れや水分をふき取りやすい素材になっており、キャンプや海水浴などで汚れてしまった服や道具を載せてもお手入れは簡単です。

 ラゲッジアンダーボックスには靴などを収納できるほか、取り外せばベビーカーを立てて収納することもできます。

 加えて、大きな荷物が積める以外の小さな収納力も魅力です。

 荷室に別売りの「ユーティリティーカラーリングフック」を取り付けることで、ランタンのようなカラビナ付きのものを引っ掛けることが可能になります。

 助手席のインパネアッパーボックスにはテーブル機能がついているほか、フロントシートの間や運転席・助手席のインパネ、後部座席のテーブルやリアドアなどあらゆる場所にドリンクホルダーを装備。

 走行性能では、ハスラーは4WDシステムを採用しているほか、最低地上高180mmを確保していることによって、荒れた路面でも余裕をもって走行可能。また、「環状骨格構造」でボディ全体の剛性を向上させ、高い操縦性能と乗り心地を実現しています。

 このように、ハスラーはファミリー向けの使い勝手とは一線を画す、アウトドアユースで使い勝手抜群なクルマであることがわかります。

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みんなのコメント

16件
  • ハスラーはSUVなのかな?
    なんで売れてるのかよくわからない。
  • タフトもそうだけど、軽だけどオレはこだわってこれに乗ってるぜ!って言い訳しやすいんだよ。
    SUVって。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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