■突然の「山口までお願いできますか…?」
タクシー運転手といえば、お客さんを乗せて走った距離や時間(賃走)が長ければ長いほど儲かるという、ある意味で夢のある仕事です。
そのため、タクシー運転手にとっては、基本的に長距離を乗るお客さんは歓迎される傾向にあるといわれています。
しかし、路上で手を挙げて乗り込んできたお客さんが、突然あまりに遠い場所への送迎を求めたとしたら、タクシー運転手はどのように感じるのでしょうか。
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おもに都内で営業活動をおこなう、タクシー運転手の男性は「山口までお願いできますか?」というお客さんに出会ったことがあるといいます。
このお客さんは、事前に予約などがあったわけではなく、いわゆる「流しの客」だったそうです。
タクシー運転手は、基本的にはタクシー会社に所属する場合と個人で営業する「個人タクシー」のふたつに分かれています。
このタクシー運転手は、タクシー会社に所属するため、本当に目的地が山口県であるのかを確認したうえで、まず事務所に連絡をしたそうです。
また、長距離走行は、労働基準法などの法令に違反する場合があったり、あるいは「相番」と呼ばれる同じ車両を使用して営業する同僚への影響があったりする場合があるため、第一に会社への確認が必要となります。
今回のケースでは、会社の規則などに則り、一度事務所へ戻ったうえでもうひとりの運転手を同乗させるというツードライバー制で山口県を目指すことになりました。
東京から山口までおよそ1000kmに及ぶ道のりを、途中のサービスエリアなどでの食事や休憩をはさみつつ、2人のタクシー運転手とひとりのお客さんで丸一日かけて駆け抜け、ようやく目的地に着いたときには、タクシーのメーターはおよそ40万円という金額になっていました。
しかし「本当に大変だったのはこの後だった」と、このタクシー運転手の男性は話します。なんと、お客さんは料金を払わずに逃げてしまったというのです。
当然、これほどの長距離走行であるため、支払い能力があるかなどを入念にチェックしていたといいますが、山口県にあるそのお客さんの自宅らしき場所に着いた際の、一瞬の隙に逃げられてしまったそうです。
現在であれば、ほとんどのタクシーに車内カメラが設置されているため、こうした悪質な犯行がおこなわれた場合でも後に検挙へと至る可能性が高いですが、この事件が起こった当時は泣き寝入りするしかなかったようです。
■遠ければ遠いだけうれしい、というわけでもない?
基本的に、長距離走行には長距離走行のリスクもあるため、むしろ短距離から中距離を好むというタクシー運転手も少なくないようです。
長距離走行が敬遠される理由のひとつに、お客さんを降ろした後の復路の問題があります。
タクシーには営業区域が決められているため、営業区域外での賃走が基本的にできません。
そのため、東京都内で営業しているタクシーが、神奈川県小田原や栃木県宇都宮といった場所へ向かった際、復路は単に移動するだけの時間となってしまいます。
それならば、営業区域内で複数のお客さんを乗せて賃走したほうがメリットはあると考えるタクシー運転手も多いようです。
また、実際にはそれほど収入が増えないという事情もあるようです。
例えば、前出の事例のように、山口県まで40万円かけて走った場合、仮に、歩合率が50%だとした場合、20万円を2人のドライバーで分け合い、10万円が収入となります。
もちろん、一日あたりの収入としてはかなり高額ですが、実際にはまた1日かけて戻らなければならないため、日給換算すると5万円となってしまいます。
また、疲労によってさらに数日影響が出る可能性も考えると、決しておいしい仕事ではないのかもしれません。
さらにいえば、前出の事例のように取りっぱぐれるというリスクもあり、このように考えると、遠ければ遠いだけうれしい、というものでもないようです。
※ ※ ※
100年以上前から存在する職業であるタクシー運転手。近年ではアプリによる配車が一般化するなど、その仕組みが変わりつつあります。
これまでは長距離客を獲得することが売上を上げる近道といわれてきましたが、これからの時代はアプリなどの新しい仕組みを有効活用することが、タクシー運転手には求められるのかもしれません。
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そしてこのアホな写真なんなの…
国鉄がストをしているから
大阪までタクシーで行ったとかの話は
再雇用で頑張ってるOBに聞いた事がある