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地域密着型自動運転車の運用が正式スタート

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地域密着型自動運転車の運用が正式スタート

世界初のレベル3自動運転システムを搭載したホンダの「レジェンド ハイブリッド ホンダセンシング・エリート」が2021年3月4日に発売され、自動運転時代が幕を開けた。

しかし、これと同時にもう一つの自動運転システム「遠隔型の自動運転システム(レベル3)」の実用化も行なわれている。その契機になったのは3月23日の国交省による「遠隔型の自動運転システム(レベル3)」が認可されたことに始まる。

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もう一つのレベル3自動運転

「遠隔型の自動運転システム(レベル3)」は、国交省、経産省が「成長戦略フォローアップ」施策の中の一つとして「2020年中に限定地域での無人自動運転移行サービスの実現」がある。それは産業技術総合研究所の委託事業として福井県永平寺町で、遠隔監視&操作型の自動運転車の実証実験が行なわれた経験蓄積から生まれたものだ。

2020年12月には遠隔監視&操作を1名で3台の自動運転車を同時に監視対応する、レベル2の自動運転サービス運用が開始された。そして2021年に入り、車両などシステムのセンサー類の改良、追加。そして改めてレベル3の自動運転車両として国交省に申請があり3月5日に認可、3月25日から国内初の自動運行装置を搭載したレベル3自動運転車両として本格的な運用が開始されている。

レベル3の自動運転車両にアップグレードされたことで、3台の車両が作動継続が困難な場合を除き、遠隔監視&操作を担当する者は常時車両を監視しなくても許されるようになっている。同時に、万が一に備えて車両に搭乗していた保安要員も不要になっている。

自動運行システムの概要

自動運転の基本は、道路に敷設した電磁誘導線の上を車両が追従しながら、道路周辺の交通状況、歩行者、自転車、障害物などを検知・把握し、最高速度12km/hで自動走行できるシステムになっている。つまり低速タイプの自動運転車両である。

走行環境など許容された条件の範囲内で自動運転が行なわれ、走行条件が満たされない状況や故障時には警報を発して運行を停止することになっている。

なおこの自動運転車両はヤマハ製の電動車両で、もともとはゴルフカートから派生した場内走行用のランドカー「G30Es V/G30Es」だ。ラストワンマイル、地域密着型のコミュニティ内モビリティに適合した車両とされている。

自動運転は、道路に敷設された電磁誘導線にガイドされて走行し、車両前方の歩行者、自転車、その他障害物を検出するためにLiDARを装備している。

地域密着型の自動運転の意義

この自動運転車両の運行は、高齢者の多い過疎地などでのモビリティの確保という役割を担っている。こうした地域での低速の自動運転車両の運用は、これまでにも各地で実証実験が行なわれてきている。

逆に言えば、日本においてはパーソナルカーのレベル3自動運転車両より、こうした地域密着型の低速タイプの自動運転車両の需要は大きいと考えられており、高齢者の多い村落と市街地の病院やスーパーマーケット、道の駅などを巡回運用されるオンデマンド型の自動運転車両の実現は社会的な要求となっているのだ。

なおトヨタが展開する静岡県・裾野市のウーブンシティ内での自動運転バス「e-パレット」の運用も遠隔監視&操作型の運用が予定されており、今後は同様のシステムにより各地での展開が進められるはずだ。

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