元FCAブランドのデザイン総括
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】今後のデザインに変化も?【プルエが担当する各ブランドのモデルを見る】 全149枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
ステランティスは、ジャン・ピエール・プルエを新たなデザイン部門の責任者に任命し、これまで顧みられることのなかったランチアブランドの再生に力を注ぐ姿勢を示した。
プルエは、14ブランドを擁するステランティスのチーフ・デザイン・オフィサーを務めており、ランチアのスタイリングの進化を監督する。他の元FCAブランド(フィアット、アバルト、アルファ・ロメオ、マセラティ)でも同様の役割を果たす。
プルエがデザインを通じてブランドの再生を指揮するのは、今回が2度目だ。プルエは、1999年にシトロエンのスタイリング・チーフに就任し、C4、C5、C6、DS3などの大胆なスタイルのモデルを発表して、ブランドのイメージを変革した。
その後、2010年にはPSAグループのデザイン・ディレクターに就任し、プジョーのSR1コンセプトなどで注目を集めた。
今回の就任について、プルエは次のように述べている。
「ランチアのルネッサンスは、本当にエキサイティングな挑戦です。ランチアは象徴的なブランドであり、その大きな可能性を生かしながら、欧州における歴史的・中心的地位を取り戻すことになるでしょう」
ランチアのデザインチームは、若手デザイナーを中心に構成され、「無駄がなく、集中している」と評されている。
ランチアは現在、本国イタリアでのみ事業を展開しており、製品は10年前に発売されたフィアット500ベースの小型車「イプシロン」1台のみ。
ランチアの復活に関する具体的な計画はまだ公表されていないが、アルファ・ロメオが使用しているプラットフォームやパワートレインに大きく依存することになりそうだ。つまり、アルファ・ロメオにとってのランチアは、シトロエンにとってのDSのような存在になると考えられる。
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