電動化の急先鋒 7月公開へ
ケータハムは今年7月、「プロジェクトV」と呼ばれる新型車のコンセプトを公開する予定である。
【画像】軽量スポーツカーのケータハム、ついに電動化【セブンのEV版プロトタイプや最新モデルを写真で見る】 全39枚
このコンセプトは、2シーターのEVスポーツカーの可能性が高く、既存のセブンとは関連のない全く新しいモデルになる見込みだ。ケータハムの電動化の先鋒となるだろう。
ケータハムは新型車のボディラインを示す予告画像を披露し、「大胆な新しいデザイン。これはドライバーに焦点を当てたもので、軽量で運転が楽しい。これが、電動パワートレインを搭載したスポーツカーの真髄。これが、意思表示。これが、プロジェクトV」と述べている。
2023年はケータハムの創立50周年という節目にあたる。また、7月に英国で開幕される自動車イベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」では、セブンのEVバージョンのコンセプトも披露される予定だが、これはすぐに市販化を目指すものではないとされている。
新型車のデザインを担当するのは、Wモーターズのライカン・ハイパースポーツや、ジャナレリー・デザイン-1で知られる自動車デザイナーのアンソニー・ジャナレリー氏。
トリノのイタルデザイン社とのパートナーシップのもと、ケータハムの「既存のファンを喜ばせながら、別のタイプのオーディエンスにもアプローチする」機会として期待されている。
ジャナレリー氏によると、この「架け橋」を作ることは「大きな責任」だが、「エキサイティングなことなので怖くはない」という。
「わたしの一番の望みは、ケータハムからのメッセージを人々が理解してくれることです」と彼は言う。
セブンとはまったく異なるデザイン
このメッセージとは、ケータハムの原理・原則はパワートレインの性質にかかわらず、まったく新しいモデルに受け継がれ、具現化されるというものだ。ジャナレリー氏はAUTOCARに対し、次のように語っている。
「ケータハムの原則は軽さです。セブンの魅力は、シンプルで機能的なクルマであること。たとえEVを作るとしても、同じ哲学を適用したい。とてもシンプルなものです。派手な機能はありません。このクルマを運転することが一番の楽しみなのです」
「できるだけ軽く、を心がけています。軽さから引き出される性能は素晴らしいものになる。そして、走る歓びは、この軽さの結果なのです。キーワードは常に、シンプルさ、軽さ、そしてドライビングプレジャーです」
軽さとシンプルさを追求する彼の姿勢は、ケータハムのCEOであるボブ・レイシュリー氏の意思と一致している。
レイシュリー氏は以前、新型車について「明らかにセブンとは異なる」としながらも、「今日のケータハムのお客様がよくご存知の、軽さ、シンプルさ、敏捷性、パフォーマンスといった特徴をすべて備えているはずです」と語っている。
「セブンと同様、スチール製のスペースフレームを採用します(ただしセブンとは別物)。2枚のシル、2枚のドア、そしてフロントとリアのクラムシェル・オープンを備えた、アルミニウムまたはカーボン製の6枚パネルからなるボディを持ちます。セブンよりも美しくてモダンで、それが大きな差別化ポイントになるでしょう。もしかしたらルーフがつくかもしれません。当初から純粋なEVとして設計しており、後輪駆動のみでSVA(型式認定のない車両に対する英国の車検制度)に基づいて登録される予定です」
新型車の発売時期は不明だが、VTホールディングスの高橋一穂CEOが生産開始を熱望していると言われており、早ければ2026年に発売される可能性がある。
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