100周年を迎えたル・マン24時間レース。日本からも多くのジャーナリストやフォトグラファーが取材にいっているが、あちこちから聞こえてくるのが物価高騰と100周年大会ならではの大混雑。いったいどうなってんのよ!!
文/写真:段純恵
悔しいぃぃぃ!! フェラーリ58年ぶりの快挙おめでとう……ル・マン24時間トヨタは惜しくも2位に沈む
■30万枚のチケットが即完売の100周年
パレードも例年以上に大人気!!
人生100年時代といわれて久しいが、実際に100歳で元気に活動している人や会社の数は決して多くない。100年前は1923年と計算してもピンと来ないが、関東大震災が起きた年と聞けば、現在とも(特に地震学で)つながっていることを少しは実感できる。
その関東大震災が起きる3カ月前、パリから南西に200キロほど離れたサルト県のル・マン市で誕生したのが世界三大レースのひとつ、ル・マン24時間レースだ。
19世紀後半、すでにフランスを代表する工業都市になっていたル・マン市出身の鐘作り職人、アメデ・ボレが1873年に2つのモーターを後部に搭載した12人乗りのステーションワゴンを走らせ最高時速40キロを記録してから26年後の1899年、その息子でスポーツ好きのアメデ・ボレ二世が自作のスポーツ用のクルマにミシュランタイヤを装着し時速100キロを記録した、といった話が2017年に訪れたル・マン自動車博物館の案内板に書かれていた。
トラムもル・マン仕様
100年記念の今年も博物館をぜひ見学したいと考えているが、何度前を通っても浦安にある某ネズミランドばりの人の並びように恐れをなし、今のところ毎度まわれ右をしている。(ちなみにボレ二世考案のオイルの逆流を防ぐピストンリングは、その後ボレ社の主要事業となった)
ともあれ、自動車レースの素地ができていたル・マンで1923年、西部自動車クラブ発案の24時間レースが誕生したわけだが、今年の100年記念の『お祝い』っぷりたるや、いろんな形でハンパない。
まず半年前に発売開始されたチケット30万枚はアっという間にソールドアウト。昔は博物館などチケット販売場所は限られていたが、いまはネットさえつながれば世界中のどこからでも購入可能だからこその事態で、メディアセンターで隣席の地元記者によれば、転売サイトでは数倍の値段でチケットが取引されているらしい。
■ビジネスホテルが1泊11万円に超高騰
綺麗な建物も多くル・マンに華を添える(聖ジュリアン大聖堂)
ともあれチケットを手にしてル・マンにやってくる30万人のうち、キャンプサイトで過ごす人々が何割いるのか調査してないのでわからないが、3分の1がホテル宿泊派だとして、全員がル・マン市内や近隣地域の宿泊施設に泊まれるわけではない。50キロ、60キロ離れた街の宿を抑えられたらラッキーなほうで、100キロ超どころかパリから毎日TGVで通う人もいるくらいだ。
当然のことながら、サーキットに近いル・マン市内のホテル料金はとんでもなく高い。F1開催地でもままある通常価格2~3倍の値段ならまぁしょうがないレベル(それでも自分を納得させるには時間がかかる)だが、今年ル・マンで聞いた話(どこに泊まってる?いくらだった?はル・マン期間中における関係者の世間話あるある)で最高値は1泊750ユーロの5泊しばりというものだった。
日本でいえば星○リゾートではなくビジネスホテルの東横○ン的な宿である。東横○ンなら室内でひと息つくための湯沸かしポットも髪を乾かすヘアドライヤーも常備されているが、私が10年ほど前にその宿に泊まった時の記憶では、ベッドとシャワーとテレビと電話があっただけ。タオル類の交換も4日に一度、毎日交換は有料だった。
筆者が2016年からル・マンの常宿にしている民泊のお宅から「諸物価が上がっているので値上げさせてもらっていいか?」とわざわざ了解を求められた私の1週間分の宿泊代より50ユーロも高い。
そんなル・マン版ビジホの1泊料金にクラクラしていたら、横で話を聞いていた中嶋一貴TGR-E副会長が「うちも来年から民家一棟借りしようか」と笑われた。諸物価高騰はチームの懐にも響いているのだろうから、笑顔の裏の3分の1くらいは本気だったかもしれない。
■紅茶とレモンタルトが4500円
4500円のケーキセット。なくはない値段だが、それでも値上がりがすごい
公開車検やドライバーズパレードが行われるリパブリック広場で、休憩するのを楽しみにしているいつものサロンドテに3年ぶりに入り、いつもの紅茶とレモンタルトを注文した。
食べ終わる頃にイケメンにーさんが持ってきたレシートを見ると、2019年より20ユーロ近く値上がりしている。高級めの茶店でのティータイムは『贅沢品』扱いでナントカ税も上がったのかもしれない。
もっと大事に食べるんだったと後悔してももう遅いので、悔し紛れ(?)に普段は学生っぽいギャルソンにーさんに「お仕事大変だね。レース見に行くの?」とたずねたら、いや、ずっとここで働いてるよ、お客さんがとても多いからとねという。ずいぶん前の話でル・マン市民には『地元チケット』があると聞いたけれど、いまはどうなのだろう。
レンタカーも『贅沢品』になるのかどうか、今回フランス国鉄でTGVを予約した際、同時にレンタカーも予約したのだが、日本でいうところのコンパクトカー扱いのフィアット500が保険料抜きで6日間370ユーロほどだった。高いか安いか、いずれにせよ前回より100ユーロ以上の値上がりである。
ル・マン駅の某レンタカー屋につくと、3年前と同じ愛嬌たっぷりのフランス美女が応対してくれて懐かしかったが、渡された鍵には「DACIA SANDERO」とある。
ダチア? サンデロ? 私、聞いたことないと言うと「ルノーよ」と美女はニッコリする。いつものチンクエチェントが出払っていて、ワケわからんクルマをあてがわれたのかといささかの不安を覚えて駐車場にいくと、指示された場所でないところにフィアット500が鎮座しているではないか。
あるのになんで? といささかの不満を抱えて指示場所にいくと、私的初お目見えの「DACIA SANDERO」が待っていた。ダチアのインプレは次回に!!
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