元F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが、海外資産の申告逃れによって、イギリスの税務当局から起訴されることが明らかになった。
現在91歳のエクレストンは、2017年にリバティ・メディアに株式を売却するまで、40年以上にわたってF1を支配してきた大物だ。
英紙『Sunday Times』の長者番付によると、エクレストンの資産額は25億ポンド(約4090億円)にのぼっている。しかし、そのエクレストンは現在英国の税務当局(HMRC)から巨額の虚偽申告によって起訴される事態となっていることが分かった。
イギリス検察庁は「HRMCの調査の結果、バーナード・チャールズ・エクレストンを虚偽の報告による詐欺行為のため起訴することを承認した」と声明に記している。
そして主席検事であるアンドリュー・ペンンヘイルは「英国検察庁はHRMCからの証拠を検討し、バーニー・エクレストンが4億ポンド(約654億円)を超えると見込まれる海外資産の存在を申告しなかったことに対して、虚偽の報告による詐欺で告発することを承認した」と述べている。
HRMCの不正調査部局の責任者はエクレストンに対する起訴は”複雑かつ世界的な犯罪調査の結果”によるものだと説明している。
なおHRMCは現在係争中の案件ということもあり、手続きを害する可能性に注意しており、それ以上のコメントは控えた。
エクレストンは過去にもドイツで収賄の裁判を受けていたことがあり、その際には6000万ポンド(約98億円)の和解金を支払うことで決着している。
エクレストンは最近、ロシアによるウクライナ侵攻の問題に関して、ウラジーミル・プーチン大統領を擁護するコメントをしており、F1側が「真逆の価値観である」と声明を発表する必要にも迫られていた。
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