レッドブルとチャンピオン争いを繰り広げているフェラーリは、マシンのアップデートを慎重に進めており、次回のアップデートは第10戦イギリスGPまで投入を温存する予定のようだ。
第6戦スペインGPで今季初のメジャーアップデートを実施したフェラーリ。シャルル・ルクレールがポールポジションを獲得し、パワーユニットのトラブルでリタイアするまでは首位を快走していた。
■ルクレール、母国初優勝に向けて自信見せるも「モナコGPには”サプライズ”がある」と警戒
フェラーリは、ライバルであるレッドブルに対抗するためには、開発の手を止めるわけにはいかないと考えているが、同時に予算制限を遵守する必要があることにも注意している。
フェラーリのアップデートがスペインGPまで遅れたのも、この予算的な制約があったからであり、次期アップデートを7月まで延期した要因でもある。
チーム代表のマッティア・ビノットは、モナコGPやアゼルバイジャンGPといった市街地レースが続くことも、一因になっていると語った。
「予算の上限が、我々に出来ることを決定していると思う」
「我々はそれ(スペインGPで投入したアップデート)をよく見て、お金を無駄にしないようにする必要がある。シンプルにそれをすることはできないからね」
「アップデートは重要なモノができた時に行なうことになると思う。毎戦、マシンに新しいピースを投入することはないだろう」
「その上で、今後のレースを見てみると良い。モナコでは(特殊な)ステアリングアングルのために新しいフロントサスペンションを導入するかもしれないし、その後には市街地サーキットのバクーもある」
「だから、おそらくイギリスあたりでいくらか開発パーツが到着すると思う」
フェラーリとルクレールは、ライバルであるレッドブルとマックス・フェルスタッペンが信頼性トラブルに見舞われたこともあって、シーズン序盤からチャンピオンシップをリードしてきた。だがスペインGPでルクレールがリタイアし、カルロス・サインツJr.が4位に終わったことで、首位陥落となった。
しかしルクレールは、スペインでのアップデートによる進歩が励みになったと語った。
「もちろん、クルマに問題があったことは事実だし、とても残念だけど、それ以外にもポジティブな兆候がたくさんあると思う」
「予選ペースも含めて、週末を通して新しいパッケージが期待通りに機能していた。それはいつも可能なことではないんだ。すべて上手く機能していた」
「ここ数戦、僕たちのレースペースとタイヤマネジメントはレッドブルに比べてかなり苦戦していた。でも今回はそれが強かった」
「こういう時は、ポジティブな面を見るのもいいと思うし、それがたくさんあったんだ」
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