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F1アイフェルGP予選は大接戦、フェルスタッペンは0.037秒差でフロントロウを逃す、ポールはボッタス【モータースポーツ】

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F1アイフェルGP予選は大接戦、フェルスタッペンは0.037秒差でフロントロウを逃す、ポールはボッタス【モータースポーツ】

2020年10月10日、F1第11戦アイフェルGPの予選がニュルブルクリンクで行われ、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは僅差でフロントロウを逃し予選3番手となった。2番手はメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンは5番グリッド、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは12番グリッド、ダニール・クビアトは13番グリッドから決勝レースをスタートする。

タイムも接近、予測不可能なグランプリに
本来であれば鈴鹿で日本GPが開催されていたはずの週末。アイフェルGPが行われているドイツ・ニュルブルクリンクは、レースウイーク初日の金曜日、低い雲に覆われ、深い霧と雨が続く悪天候となった。

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このため金曜日の走行はすべてキャンセル。土曜日朝のフリー走行3回目が予選前唯一の走行チャンスとなる異例の事態で、各チーム、大混乱となった。

その土曜日は前日とは打って変わって晴天に恵まれたものの、気温9度、路面温度18度と寒く、そして風が強く、降水確率40%と予想されるなかで、予選が開始された。

注目のホンダのパワーユニット搭載の4台は、予選Q1を無事に突破したものの、予選Q2ではアルファタウリ・ホンダのガスリーは12番手、クビアトは13番手となり、予選Q3に進むことはできなかった。ただ、不安定な天気が予想されるなか、無理をせず、決勝のスタート時のタイヤコンパウンドを自由に選ぶことができる絶好の位置をあえて選択したようにも見えた。

一方、レッドブル・ホンダのフェルスタッペンとアルボンは、予選セッションを通して上位のタイムをマークして、順調に予選Q3まで進出。Q3では、フェルスタッペンがアタックラップ1周目でトップに立ちポールポジションを狙ったが、最後のアタックは低い気温に悩まされて、僅差の予選3番手という結果となった。アルボンも好調で、最後にフェラーリのシャルル・ルクレールに逆転されたものの、フェルスタッペンのすぐ後ろの5番手からスタートとなった。 

ポールポジションはメルセデスAMGのボッタス。2番手にもハミルトンが入り、またもメルセデスAMGのフロントロウ独占となったが、ハミルトンとフェルスタッペンの差はわずかに0.037秒だった。

ちなみにメルセデスAMGはミディアムタイヤで予選Q2通過を狙ったが、スタート時の低温でのグリップを考慮して、セッション途中で作戦変更。路面がドライの場合、トップ10は全車ソフトタイヤで決勝スタートすることになった。

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、決勝レースに向けて「初日金曜日は悪天候のために走行できませんでしたが、2日目は天候が回復し、外気温は9度と低いものの、ドライで走行できました。フリー走行ではわずか1時間のセッションの中で予選と決勝に向けた最適なセットアップを見つけなければならず、忙しい一日になりました。基本的に予定通りにプログラムを消化し、いい仕事ができたと思います。予選ではレッドブルのフェルスタッペン選手が3番手、アルボン選手が5番手といい走りをしてくれました。アルファタウリの2台についてはガスリー選手が12番手、クビアト選手が13番手という結果でした。Q3進出を果たせなかったことは残念ですが、明日のレースでは新品のタイヤを履いてスタートできる利点を活かしてポイント獲得を狙ったレースができればと思います。日曜日も気温が上がらず路面温度も低い予報ですが、本日の走行からよいデータが得られたので最大限のパフォーマンスを発揮できるように準備を進めます」とコメント。ドライバーは次のように語っている。

マックス・フェルスタッペン
「一日を通して調子がよく、決勝グリッドの2列目を獲得できたことはいい結果だったと思います。金曜日に予定されていた2セッションを走行することができず、忙しい土曜日でしたが、総合的に見るとポジティブな一日になりました。マシンの感触もよく、全てが安定していました。もちろんまだマシンのバランスで改善したい部分があるものの、土曜日の走行を終えて、このレースウイークに自信を感じています。重要なQ3で、路面が冷たく少しアンダーステアになってしまい、フロントタイヤが削れてゴムを使いすぎてしまいラップタイムに少し影響が出てしまいました。メルセデスに近づいているということは、僕たちが向かっている方向性が正しいというポジティブな証拠であり、いつも決勝では更にその差を縮めることができています。日曜日は更に気温が下がると予想されているので、タイヤがどのように働くかが見どころの、面白い一戦になりそうです。どのチームにとっても分からないことばかりの決勝となりそうですが、走っていてとても楽しいサーキットなのでエキサイティングな一戦となるに違いありません」

アレクサンダー・アルボン
「予選の走りにはある程度満足していますが、まだ改善できる部分はあると思っています。プラクティスの時間は限られていましたが、マシンの手ごたえは最初からいいと感じていました。もちろん予選でルクレール選手の前に出られればよかったのですが、彼はいい走りをしていましたし、最後の最後に抜かれしまいました。5番手は悪くないポジションですし、ここから戦っていけると思います。ルノーの2台が後ろにいるので簡単なレースにはならないと思っていますし、1コーナーできちんとポジションを確保しなければなりません。あまり走行を重ねられてないので、本当のチャレンジはロングラン走行に入ってからになりますが、ベストを尽くすのみです。ここでは天気が荒れやすいこともあり、多くのポイントを獲得してフィニッシュできるチャンスは大きいと考えています」

ピエール・ガスリー
「12番手という予選結果は少し残念ですが、朝の練習走行での感触からこのレースウイークはタフになりそうだと予想していました。フリー走行を終えた後、マシンの方向性が正しくなかったと感じたので、予選の中で小さな変更を加えていきました。その結果改善はされたものの、速さを見せていたライバルたちを相手にするには十分ではありませんでした。何をすればよかったのか、ここから分析する必要があると思います。ポジティブな点としては、決勝スタート時のタイヤ選択が自由なので、力強いレースをすることができる自信があります。12番手からのスタートなので、戦略としては他と違うことを試してみようと思っています。うまくはまればいいレースとなるはずなので、明日の決勝が楽しみです」

ダニール・クビアト
「今日は本当に寒かったです。フリー走行後にすぐ予選が迫っていたので、この寒いコンディションでのベストなセットアップ、走行ラインをすぐに解析する必要がありました。チャレンジングなコースは走行していて楽しかったです。しかし、ペースに関しては素晴らしいとはいえず、まずまずと感じています。とはいえ、今日の自分の走行ラップには満足していますし、あれ以上のタイムは出せなかったと思います。Q3進出へのタイム差は、いつもよりも大きく開いていたようでした。僕たちはいつも予選よりも決勝で力を発揮することができているので、決勝もポイントを獲得するチャンスは十分にあると思います。ここニュルブルクリンクでの一戦がいいものにできるよう、チーム一丸となって戦います」

タイヤを供給するピレリは「予選終了時の気温は10度、路面温度は17度でした。日曜日はさらに気温が下がる可能性が高く、タイヤ温度(特にフロント)をマネージメントすることが重要になります。理論的に最も速いのは、ソフトでスタートし、19周目から22周目にミディアムに切り替え、最後に再びソフトに交換する戦略と予想していますが、 ニュルブルクリンクでのF1は2013年以来のことで、データや情報が少なく、各チームにとってはどんな戦略をとるか難しい選択となるでしょう。また雨のリスクも高く、不確実で予測不可能なグランプリになるでしょう」と分析している。

第11戦アイフェルGPは10月9日決勝は 日本時間10月11日21時10分(現地時間14時10分)から始まる。

2020年F1第11戦アイフェルGP 予選結果
PP 77 V.ボッタス(メルセデスAMG) 1:25.269
2位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 1:25.525
3位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:25.562
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:26.035
5位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ) 1:26.047
6位 3 D.リカルド(ルノー) 1:26.223
7位 31 E.オコン(ルノー) 1:26.242
8位 4 L.ノリス (マクラーレン・ルノー) 1:26.458
9位 11 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス) 1:26.704
10位 C.サインツ (マクラーレン・ルノー) 1:26.708

12位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)
13位 26 D.クビアト(アルファタウリ・ホンダ)

[ アルバム : F1アイフェルGP予選 はオリジナルサイトでご覧ください ]

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