現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 279万円の最安「RC」はありか!? 新型GR86 実録初商談でわかった注目の見積り&納期

ここから本文です

279万円の最安「RC」はありか!? 新型GR86 実録初商談でわかった注目の見積り&納期

掲載 更新 9
279万円の最安「RC」はありか!? 新型GR86 実録初商談でわかった注目の見積り&納期

 2021年10月中に正式発表される新型GR 86だが、9月3日頃から注文可能になっているディーラーが多いようだ。

 本稿では初代86前期型から新型BRZに乗り換えたほどの86&BRZファンである筆者がGR86の商談をおこない、GR86の販売状況や時間が経つにつれて見えてきた、より詳細な仕様などを新型BRZと比較しながら紹介していく。

嗚呼、残念無念ッ!! ラリージャパン中止で日本での世界選手権は今季ゼロに

文/永田恵一、写真/編集部、TOYOTA

【画像ギャラリー】未掲載写真含む32枚!! 新型GR86の内外装をみる! 

新型GR 86で商談! 注目の見積り金額&納期は?

今回の商談では、GR86の最安グレード「RC」で見積書を作成。写真のボディカラーが「スパークレッド」となる

 商談は9月4日に、グレードは後述するように「GR86では普通に乗れる車になった」ということと、情報の少なさからベースグレードの「RC」(6MT/279万9000円、メーカーオプションはないので、工場出荷状態で選べるのはボディカラーのみ)でおこなった。

 まず、気になるGR86「RC」(ボディカラーは5万5000円の有料色となるスパークレッド)が、「いくらで買えるのか?」は以下の表の通りである。

図:GR86「RC」見積表 ボディカラー有料色以外のディーラーオプションなしで作成を行った

 現実的なところはともかくとして、本当に素の状態から「ベースのRCを後から仕上げていく、造っていく」という人が、もしGR 86「RC」を買うなら無料色のボディカラーの場合を含め約300から306万円となる。

 値引き関係に関しては、筆者が商談したディーラーでは「本体からはなし、ディーラーオプションを付ければ、そこから15~20%引きのイメージ」とのことだった。

 そのため意外に重要になってくるディーラーオプションの一部を、価格を含め紹介していきたい(※ディーラーオプションの価格は、購入条件でBRZと迷った際に小さくないポイントになるのでちょっと頭に入れてほしい)

・TRDエアロパーツセット(未塗装、塗装代込み)/36万5200円
(※塗装済があるボディカラーなら約20万円)

・前後ドライブレコーダー/6万1600円
・ETC 2.0/4万700円
・上級9インチナビ/25万6300円
・上級7インチナビ/17万7100円
・バックモニター/2万3100円
・GRフロアマット/2万6400円
・サイドバイザーベーシック/2万2000円
・中級ボディコーティング/5万5000円

※バックフォグランプ(価格未定で「RC」には装着できず。同じものと思われるBRZのバックフォグランプはMT用で3万6080円。ただし、何らかの滞りがあるようで、筆者のBRZは納車されているが、バックフォグランプだけ後日装着としている)

 まとめると、GR 86は走行関係も含めディーラーオプションも多数あるので、必要なものをよく考えて選んでほしい。

 気になる納期は9月4日注文で、「12月中の可能性もあるけれど、最近の生産の滞りもあり流動的。年明けの可能性も大いにある」とのことだった。そのため、クルマという商品の性格を考えるとギャンブル的になるが、GR 86を早く欲しいなら即注文を勧める。

 また、下取り車があるなら納期による評価額への影響もあるので、下取り以外の買い取りなどの処分方法なども考えた方がいいだろう。

 なお、商談はまだGR 86自体に不透明なところもあるため、そういった点に関しては明確な回答がないこともあったが、それ以外に関しては突っ込んだ質問にもちゃんとした回答があり、スポーツカーという趣味性の高いジャンルのクルマを扱うのに相応しい雰囲気だった。

 ただし、このあたりは当然ながらディーラーや担当者にもよるだろう。

最安「RC」グレードはありか?

当時199万円で発売された初代86の「RC」。前後バンパーは無塗装、エアコンもオプションですら選択できないという潔い仕様で2015年に廃止された

 「普通に乗れるようになった」と書いた「RC」の装備内容は、初代同様ホイールキャップなしの16インチスチールホイール(タイヤも初代同様ヨコハマのデシベル)だが、初代では短命だった「RC」のように前後バンパーが無塗装の素地、インテリアもパネルがないといったことはない。そのうえで装備は以下の通りとなっていた。

●エクステリア
LEDヘッドライト、ヒーター付ドアミラー、マフラーカッターなし

●インテリア
本革巻きステアリング、ウレタンシフトノブ&パーキングブレーキレバー、スマートエントリー&プッシュボタンスタート、ファブリック地シート、左右独立温度調整機能付オートエアコン、2スピーカー、USB電源

●走行関係
トルセンLSD、トラックモード付VSC

 そして、筆者個人が「RC」の走行関連装備でハイライトと感じているのが、フロアサイレンサーがないことである。

 フロアサイレンサー(メルシート、アスファルトシートと呼ばれることも)とは、車内でフロアマットの下にあるカーペットのさらに下にある、アスファルトのような防音材、制振材のことだ。

 もちろん、車内騒音低減の役割もあるため、フロアサイレンサーは必要なものなのだが、意外に重さがあるため「静粛性は気にしない」という人や、ロールバーを付ける人だと剥ぐ必要、手間があるため、最初からないというのがメリットになる人もいる。

 このように、RCの装備内容は、何らかのタイヤやホイールの用意は必要になるとしても、エアコンは標準装備、オーディオも装着可能と、普通に使えるクルマなのがわかってもらえると思う。

 つまり、GR 86の「RC」は、初代モデルのRCとはまったく違う、初代BRZで例えるなら後期型のエアコン付ベース車「Rカスタマイズパッケージ」の路線を、フルモデルチェンジで発展させたものなのだ。

 そのため、個人的にはホイールはプラス5万円でアルミホイールにしてほしかったくらいで、RCの1つ上となる「SZ」(6MT/303万6000円)に対し価格差と加わる装備を考えたら、RCのほうがお買い得に感じているほどだ。

 また、現状では新型BRZにGR86のRCに相当するグレードがないため、その意味でもいまGR 86を買うならRCは大アリなのではないだろうか。

 ちなみに、筆者は新型BRZにGR 86の「RC」に相当するグレード(RA?)が、遠くないうちに加わる可能性は充分あると思っている。というのも、新型BRZの取扱説明書を見ていたら、333ページの「タイヤ交換」の欄にスチールホイール、390ページの車両仕様の欄に16インチタイヤホイールという、現状の新型BRZには存在しない記述を見つけた。

 これは「取扱説明書を改訂するほどではない近い将来に16インチのスチールホイールを履いたグレードが新型BRZに加わる?」とも解釈でき、その対象がRAなのかもしれない。

商談からわかったGR 86「SZ」&「RZ」の仕様

新型GR86の内装。フロアカーペットやドアトリムなどがレッドになるインテリアカラーはBRZにはない仕様だ

 商談中の雑談でGR 86の上級グレード「SZ」(6MT/303万6000円、6AT/319万9000円)、最上級グレードの「RZ」(6MT/334万9000円、6AT/351万2000円)には、新型BRZにないメーカーオプションの設定があることがわかった。具体的には下記のとおり。

●RZ
・既報のフロアカーペットやドアトリムなどがレッドになるインテリアカラー/0円
・フロントのスポーツブレーキパッド→「RC」、「SZ」の標準ブレーキパッド/0円
(ブレーキダストが多いことや鳴きなどを気にする人向けだろう)

●SZ
・ゴムペダル→スポーツアルミペダル/1万3200円

●RZ、SZそれぞれ
・スペアタイヤ/1万1000円(RCには設定なし。新型BRZでスペアタイヤがほしい場合はディーラーオプションで1万9140円+タイヤ代で3万円近くと思われる)

※メーカーオプションの価格はカタログのようなものがなく、筆者の記憶のため若干の違いがある可能性はある。

GR 86と新型BRZはどちらがお買い得なのか?

 この2台はスポーツカーという趣味性の高いジャンルなだけに、好きなほうを買うのが大前提だ。

 しかし、迷った際には決め手になることもある価格という観点で、新型BRZの「R」グレードを買った筆者が、2台の各グレードを比べてみたい。

●GR 86「SZ」(6MT/303万6000円) VS 新型BRZ「R」(6MT/308万円)

 GR 86「SZ」に対して新型BRZ「R」で加わる装備は、スポーツアルミペダル、ステアリング連動ヘッドライト(ヘッドライト自体はともにLED)、後方警戒支援システムの3つと、4万4000円の差額の割に、加わる装備はリーズナブルに感じる。

●新型BRZ「S」(6MT/326万7000円) VS GR86「RZ」(6MT/334万9000円)

 新型BRZ「R」に対してGR 86「RZ」で加わる装備は、フロントスポーツブレーキパッド、バックフォグランプ。「RZ」にはレッドインテリアを選べるという特典もあるが、ブレーキパッドは好みのものを入れるという手もあるのを考えると、8万2000円の差額が妥当かは微妙だ。

新型BRZはGR86よりもディーラーオプションが高いのもあるため、一概にBRZがお買い得とは言い切れない(標準グレード:R(MT)/車本体価格:308万円)

 「それならBRZのほうがお買い得なのか?」と言えば、そうとも言い切れないので話は難しい。その理由はディーラーオプションを見ると、新型BRZのほうが高いものがあるからだ。

 一例をあげると以下のとおり。

・前述のスペアタイヤ(GR86/メーカーオプションで1万1000円、新型BRZ/ディーラーオプションで3万円近く)

・フロアマット(GR86/2万6400円、新型BRZ/3万8940円)

 また、カーナビ、ETC、ドライブレコーダー、バックモニターといった電装品は同じクラスのものなら同等の価格だと思うが、選択肢はGR86のほうが多そうだ。

 また、それぞれ本体からの値引きはゼロだったとしても、ディーラーオプションの割引や下取り車の査定は価格交渉の材料になるだけに、最終的にどちらが安いかはローン支払いの金利も含めて、交渉しないとわからないというのが実情だろう。

 いずれにしてもこの2台で迷ったら、好みを第一に支払額もひとつの要素にしながら、より満足できるほうを選んで欲しい。

 なお、筆者の新型BRZは8月30日に納車され、すでに800kmを走った。詳しくは別エントリーにて執筆するが、筆者は大好きだった初代86前期型からの乗り換えだったこともあり、正常進化した新型BRZに大満足していることを最後にお伝えしておく。

【画像ギャラリー】未掲載写真含む32枚!! 新型GR86の内外装をみる! 

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン

みんなのコメント

9件
  • アリだな。好きなようにカスタムしたいしね。
  • こういうグレードがあってなおかつ既に新型用のパーツを各チューニングメーカーが開発しているのはありがたい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.2358.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.0847.9万円

中古車を検索
86の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.2358.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.0847.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村