月々の登録台数をベースに本誌が独自集計を行った最新の販売ランキングをカテゴリー別に大公開。その中で好調な動きをみせる注目モデルをピックアップしました。なぜこのクルマが売れているのか? その理由や魅力、強みをお教えしましょう!
●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
【コンパクトカー部門 登録台数1位】トール/ルーミー/ジャスティ コンパクトカー離れした、使いやすさを持つことが人気の秘密
高い全高パッケージがもたらす、ゆとり十分のキャビンスペースを実現することで、高いユーティリティ性能を誇るハイトワゴン。軽自動車の軽ハイトワゴンは一大勢力を築く人気カテゴリーだが、この便利で使えるクルマを小型登録車としてサイズアップしたのが、トール/ルーミー/ジャスティだ。
このクルマの凄いところは、徹底的に煮詰められたキャビンユーティリティがもたらすリアルワールドでの使い勝手の良さ。全長☓全幅☓全高:3,700☓1,670☓1,735mmのボディ寸法は、乗用登録車としては最小クラスだが、高い室内高がもたらすゆとりのキャビン空間は圧倒的で、室内ウォークスルーも楽々とこなせる。また、このクラスとしては珍しくドアタイプは左右スライド式で、キャビンの乗り降りも容易なこともセールスポイントのひとつだ。
荷室関連も、後席が最大240mmのスライドが可能なため、通常時でも相応のスペースを活用することができる。後席格納時は後席全体が床面側にダイブする機構のため、格納時の荷室床は完全にフラットになることも見逃せない。
―― ガラスエリアを広く取ることで見晴らしの良い前方視界を持つことも美点。前席、後席の乗員間距離は1,105mmが確保されるなど、ゆったりとしたキャビンスペースが確保されている。 [写真タップで拡大]
―― トヨタとスバルからも姉妹車モデルが発売。左がトヨタ・ルーミー、右がスバル・ジャスティ。 [写真タップで拡大]
ダイハツ/トヨタ/スバル
トール/ルーミー/ジャスティ
価格:156万6500~210万円(トール)/156万6500~210万円(ルーミー)/197万4600~217万4800円(ジャスティ)
最新購入情報
納期の目安:2~5か月
車両本体目標値引き額:22万円
またこなれた価格設定も武器のひとつ。最近の軽自動車は高機能化が進んだこともあって価格も上昇傾向が強まっているが、トール/ルーミー/ジャスティは格上の小型乗用車でありながら、こなれた価格をキープしている(トール・標準ボディ車のXで156万6500円~)。さらに値引きも拡大傾向が続いていることも追い風だ。
車両重量は1トン強(グレードGで1,080kg~)とコンパクトカーの中でも最小クラスだが、1LのNA(69PS/9.4kg・m)もしくはターボ(98PS/14.3kg・m)のパワーユニットは平凡なスペックで、率直にいって動力性能や走りをどうこういうクルマではない。家族のためのクルマであっても走りも楽しみたいというユーザーにはオススメしにくいのも事実だ。
だが、「快適に人を運べる」や「大きな荷物が載せられる」といった、本来ならばミニバンが得意としている用途までコンパクトカーでこなしたいというユーザーにとっては、このクルマが大いに刺さるのは間違いない。
実際、2016年11月のデビューから今年で7年目を迎えるが、その長い期間、常に販売ランキングのトップ常連でもあり、2022年は小型乗用車としては最も売れたモデル(2022年1月~12月の登録台数:12万2144台)でもあるのだ。
―― コンパクトカーとしては珍しい左右スライドドア機構を採用。低床構造のおかげもあって室内高は1,355mmも確保。乗り降りのしやすさも圧倒的だ。
―― バックドアの開口部幅は1,077mm、荷室フロア高も527mmと荷物の積載性を考慮した設計も見所。後席はダイブインタイプのため、スマートに格納可能だ。 [写真タップで拡大]
―― 安全運転支援機能のスマートアシストはグレードごとに機能が微妙に異なるタイプ。車載IT関連はオーディオレス仕様が標準のため、ディスプレイオーディオやナビユニットを別途OPで選ぶ必要がある。 [写真タップで拡大]
2022年12月 コンパクトカー登録台数 1位~5位のランキングを見る
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みんなのコメント
アイドリングストップを解除するのを忘れるとバッテリーが2年で寿命。前はトヨタのハイブリッド車乗っていたからバッテリーの短寿命にびっくり。