■「アルファード」に刺客!? 新型「エリシオン」国内導入を検討か
ホンダは埼玉製作所 狭山工場の閉鎖に伴い、2021年12月末に上級ミニバン「オデッセイ」の生産を終了しました。トヨタが上級ミニバン「アルファード」の人気を独占するなか、ホンダに対し復活を要望する声も少なくないといいます。
海外では引き続き生産されているオデッセイの上位モデル「エリシオン」が、2023年にも日本へ新型オデッセイとして導入される可能性があるといいます。
【画像】「アルファードより豪華!」国内導入間近!? ホンダ最上級ミニバン「エリシオン」の内外装写真を見る(53枚)
ホンダの3列シートミニバンラインナップの中で「フリード」「ステップワゴン」の上位ポジションに位置する上級モデルのオデッセイ。
1994年の初代モデルから25年以上の歴史を持つ老舗のブランドで、2014年登場の現行型で5代目となります。
デビューから丸6年が経過したとはいえ、2020年11月に内外装のデザインを改めるかなり大規模なマイナーチェンジを実施し、リフレッシュされたばかりでした。
翌2021年の1年間には2万1148台(月/約1762台平均)を販売し安定した人気を集めていただけに、突然の生産終了発表には、多くのホンダファンから嘆きの声が聞かれました。
なお2022年7月末現在、ホンダの公式WEBサイト上にはまだオデッセイの新車紹介ページが残っています。
ただしページ内には「※一部タイプ・カラーがお選びいただけない場合があります。詳しくは販売会社にお問い合わせください」との記載もあり、2021年中に生産された車両の在庫販売がおこなわれているのみとなっているようです。
もちろんホンダでも、オデッセイ生産終了に対策を講じています。
2022年5月にフルモデルチェンジしたミディアムクラスミニバンのステップワゴンに、外装のクロームメッキ加飾やシート素材の上質化などを図った上級仕様「スパーダ プレミアムライン」を設定し、オデッセイ代替ユーザーの受け皿としています。
ただしホンダ関係者によると、ユーザーからはさらなる上級ミニバン復活希望の声も少なくないといいます。
そのためホンダ社内では、ふたたび上級ミニバンを導入するための検討も密かに始まっている模様です。
これには上級ミニバンであるトヨタ「アルファード」人気の高さも後押しとなっているといいます。
※ ※ ※
実は現行型のオデッセイ(マイナーチェンジ版)とほぼ同等の仕様のモデルは、中国の現地合弁会社「広汽本田汽車」(広東省広州市)でいまも生産を継続しています。
そればかりか、さらに内外装を上級仕様とした「エリシオン」も、同様に合弁会社「東風本田汽車」(湖北省武漢市)で生産されています。
エリシオンはかつて国内でも、オデッセイの上位に位置する最高級ミニバンとして、2004年から2013年まで販売されていたネーミングですが、現行型オデッセイの導入に伴い国内では絶版となっています。
いっぽう中国仕様のエリシオンは、2021年12月にマイナーチェンジを実施したばかり。
全長4951mm×全幅1842mm×全高1711mm、ホイールベース2900mmの7人乗り仕様で、パワートレインには、2リッターアトキンソンサイクルガソリンエンジンと、高効率・高出力の2モーターハイブリッドシステムを組み合わせています。
内装レイアウトは、2020年にマイナーチェンジした現行型オデッセイの仕様に準じ、7インチフル液晶メーターパネルや、10.1インチの大型センターディスプレイ、ジェスチャーコントロール・パワースライドドアなどを備えます。
さらにシート素材などはオデッセイよりもさらに豪華な仕様となっており、日本には設定がなかった電動ダブルサンルーフも用意されています。
ステップワゴンに上位グレードが設定されたいま、オデッセイを従来通りの仕様で再導入するよりも、豪華さを増したエリシオンを新規モデルとして発売したほうがインパクトもあります。
なお中国で右ハンドル仕様を生産し輸入するのか、あるいは国内のホンダ製作所で再び生産されるのか、その詳細は現段階では不明。いずれにせよ、新型エリシオンの国内導入の可能性は非常に高いようです。
なおネーミングについては、日本で成功している「オデッセイ」とし、改めて「ホンダ上級ミニバン復活」と打ち出す方向で調整されている模様。来年2023年中の導入を大いに期待したいところです。
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