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【昭和の名車 180】3代目ミラージュは4つの個性で登場。その頂点が「サイボーグ」だった

掲載 更新 11
【昭和の名車 180】3代目ミラージュは4つの個性で登場。その頂点が「サイボーグ」だった

昭和は遠くなりにけり・・・か。以前に連載した「昭和の名車」では、紹介しきれなかったクルマはまだ数多くある。そこで、1960年代以降の隠れた名車を順次紹介していこう。今回は「三菱 ミラージュ サイボーグ」だ。

三菱 ミラージュ サイボーグ(C53A型):昭和62年(1987年)10月発売
1980年代中盤以降の国内1.6Lスポーツは、83年に登場したトヨタAE86レビンを皮切りに、84年のホンダ シビックSi、85年のマツダ・ファミリア アンフィニ、86年の日産 サニー306Rt、・・・と続くDOHC攻勢に沸いた。そんな中、ミラージュはG32B型ECIターボを積む1600GSRが高性能を誇っていたが、唯一のネックが「SOHC」だったこと。

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1987年(昭和62年)10月、新型ミラージュはサイボーグ/ファビオ/ザイビクスという際立った4つの個性をたてて登場した。その頂点にギャランGTO MR以来の1.6L DOHCエンジン、4G61型(自然吸気&ターボ)を搭載するサイボーグを据えた。

鋳鉄ブロックにアルミ製DOHCヘッドを架装した4G61型は、三菱製エンジンには珍しい超ショートストロークや、4バルブでロッカーアームのカムとの接点にニードルベアリングを組み込み、ECIマルチによる正確な燃料供給、2シリンダー同時着火2コイル方式、4-2-1排気システムを採用するなど、高回転追従性を高める技術が惜しみなく投入されている。同時に、油圧ラッシュアジャスターや直4では初のタイミングベルトオートテンショナーの採用でメンテナンスフリー化を図った。

ターボ仕様はこれをベースに、TD-04型水冷ターボチャージャーとアルミ製空冷インタークーラーを装着したもので、145psの最高出力を発生して名実ともにクラストップに立った。出力/トルク特性も、低負荷時の排気流にも敏感に応答する小型大容量のTD-04ターボが低回転域から高い過給圧を発生。同時にタービン出口とウエストゲート通路を独立させて高負荷時の過給性能の向上を図って、全域でパワー感が得られるようチューンされている。また最大トルクは2500rpmという常用加速回転域で発生した。

三菱はこうした特性を「スペックだけでなく強烈なダッシュ力を肌で感じることができる体感高性能を実現した」と言い、自信のほどを示した。なお、4G61ターボは1989年9月のマイナーチェンジでプレミアムガソリン仕様となり、パワースペックを160ps/22.5kgmまでアップ。リッターあたり100ps、パワーウエイトレシオ7.06kg/psがもたらす動力性能はまさにエキサイティングの域に達した。

このパワーを路面に伝えるサスペンションも、他のグレードと一味違う。形式は前:ストラット/後:3リンク・ツイストビームだが、ダンパー減衰力切り替えに加え、スタビの特性まで可変するデュアルモードサスペンションを世界初採用した。スポーツとツーリングの2モードを持ち、スポーツモードでワインディングを爽快に走り、ツーリングモードでは快適な乗り心地でゆったりしたクルージングを楽しむという二面性が最大のポイントとなっている。

装備も、ルーフを前後2分割のガラスにした世界初のデュアルグラストップ、メーターパネル面と文字・目盛りの色が、昼と夜とで変わるカメレオン機構メーター、ヨーロピアンテイストのトワイライトランプ、後方壁面の50cm手前がわかるリアチェックバックアップランプなど、ユニークなアイテムが満載され、三菱のミラージュにかける意気込みが伝わる内容となっていた。



三菱 ミラージュ サイボーグ(ターボ)主要諸元
●全長×全幅×全高:3950×1670×1380mm
●ホイールベース:2385mm
●重量:1000kg
●エンジン型式・種類:4G61ターボ型・直4 DOHCターボ
●排気量:1595cc
●最高出力:145ps/6000rpm
●最大トルク:21.0kgm/2500rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:195/60R14
●価格:167万円

[ アルバム : 三菱 ミラージュ サイボーグ はオリジナルサイトでご覧ください ]

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