現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 失敗しない車の「カラーコーディネイト」とは? 元コンテスト審査員が教える「3色以内に抑える」法則を解説します

ここから本文です

失敗しない車の「カラーコーディネイト」とは? 元コンテスト審査員が教える「3色以内に抑える」法則を解説します

掲載 9
失敗しない車の「カラーコーディネイト」とは? 元コンテスト審査員が教える「3色以内に抑える」法則を解説します

ドレスアップで個性を主張するなら「色」は大事

 雑誌「オートファッション・インプ」ではスタイルアップカーコンテストの審査員として、また取材スタッフとして多くのユーザーカーを見させてもらった。そこで感じたカラーコーディネイトのあんなことやこんなことを、自分なりに分析してみた。なお、カスタマイズやドレスアップの楽しみ方は千差万別なので、ひとつの意見として読んでいただきたい。

90年代に流行した初代ホンダ「オデッセイ」の定番カスタムは「ヨーロピアン・レーシー」だった! バックスキンで仕上げた内装とは?

 色使いのひと工夫はクルマを自分流にモディファイするにあたって、計り知れない効果があるのは紛れもない事実。ではあるが、正解が定まっていないということも、これまた事実。オーナーが満足してさえいればそれが正解ではあるのだが、個人的には惹かれるものや、そうでないものがある。そこで自分なりのチェックポイントを話してみたいと思う。

レアなボディカラーはそれだけで武器になる

 まず目を引くのは「変な色」だ。なにそれって思う人も多いと思うが、要は純正で設定されているボディカラーの中での不人気色のこと。肌色だったり、鶯色だったり、土留色だったり、色自体は個性的で味わいがあるのに、無難な白や黒の陰に隠れてしまいがちな色。これを活用しない手はない。

 そんな不人気色のクルマならば、ホイールを換えて車高を落とすだけで、同じ手法を施した一般的なボディカラーのクルマよりも間違いなくインパクトは格上。色を味方につけた好例だ。

ワンポイントの「差し色」がイメチェンに効果的

 カラーコーディネイトには手軽で効果的な手法として「差し色」がある。ボディカラーに新たに色を加えることだ。ベースのカラーが不人気色でも人気色でも共通して覚えていてほしいのが、配色を3色以内に抑えること。こうするとすこぶるまとめやすい。もちろん4色、5色と加えていくことは駄目ではないが、色彩が増えると整えるのが非常に大変。ハイレベルというわけだ。

 この3色には個人的に独自の定義があって、タイヤやモール、あるいはワイパーなどで使われている黒、ホイールやマフラーなど金属パーツに使われているシルバー、そしてレンズ類などの白、といったある意味クルマとして基本的なカラー──これらはまとめて1色としてカウントすることにしている。この定義に当てはめれば、ブラックアウトやホイールのポリッシュ加工は色を増やしてないことになる。そのため、全体に溶け込みやすいのだと筆者は解釈している。つまり3色といっても実質的にはボディカラー以外に加えるのは1色。これを守ると失敗の可能性がグーンと減っていく。

 とはいえこの1色の決め方が大変だ。ボディと同系色でバランスさせるか、あるいは入れるスペースを極力小さくしつつも、大胆にも際立たせた目立つ補色(反対色)で攻めるか、さまざまなアプローチがある。いずれにせよ施す部分はグリルやダクト、あるいはドアミラーなどの単体で作業できる部分に塗装やラッピングなどで行うことが常套手段だ。

 よく見える正面に施すのが王道であるが、あえて側面だけに施してチラっと見せる、といった高等なテクニックもある。また、それらの部分に差し色ではなくボディカラーを施しても効果的だ。あえて色を加えずにボディ色の面積を増やしていく。ホイールをポリッシュ加工してセンターキャップのロゴをボディと同色にしているのは、じつは自分のクルマにも取り入れた。意外と雰囲気が変わって満足している。

室内も同色コーディネイトして統一感を高める

 さてこの悩ましい1色だが、もうワンランク上を狙うのなら、エクステリアだけで完結するのではなく、インテリアと連動させるアプローチもある。さらなる達成感に加えて、仲間内でも「そうきたかっ」と注目を集めること請け合いだ。ちなみにインテリアも3色キープがまとめやすい。

 エクステリアと同様にまずは色を増やさないように注意するのが基本。ブラックアウトなどでメリハリをつけたり、さらにダイヤル類を樹脂製から上級車種用の金属製の質感の高いものに交換することは失敗しないテクニックだ。

 エクステリアの差し色でシートをまるごと貼り替えるとなると俄然ハードルが上がるので、まずはエアコンの吹き出し口や小物入れなど、小さな部分へのペイントだけでも効果的だ。

「塗装はどうも……」と躊躇しているユーザーには、とっておきの方法を教えよう。それがフロアマット。これを差し色と同色にするのだ。前後の足もとが差し色と同じならば意外と面積が稼ぐことができ、視線が止まるのは確実。そしてその差し色をエンジンルームにも取り入れれば、ついつい意味もなくエンジンフードを開けてしまいがちになるだろう。

 ちなみにロールス・ロイスはボディサイドに手描きによる細い「コーチライン」を施し、その色を内装色に使うという粋な演出を施すことがある。なんともシブいこの手法は、チャンスがあればぜひとも取り入れてほしい。手描きのラインは難しいとしても、ラッピングでのストライプならいけるはずだ。そしてその色に合わせて内装を張り替えれば、圧巻ではないか。

ゴチャゴチャと色を使いすぎるのは厳禁

 繰り返すが、インテリアもエクステリアと同じようにあれもこれもと色を加えることは極力抑えること。とはいえせっかく貼り替えるのだから、1色ではどうしても物足りないのではという気にもなる。そのようなときはメインとなるカラーと同色で、トーンを落とした色彩を加えてみる。こうすればとっちらからずに変化がつく。

 あるいはステッチを白にするのも技アリだ。ベースがダークな色味だったら際立ち、何よりも白なので前述の定義に当てはめれば色を加えたことにはならない。白は優秀なバイプレイヤーなのだ。

 とにかくカラーコーディネイトは果てしなく奥が深い。色には流行りがあり、クルマによっては似合う、似合わないもある。そのような条件に柔軟に立ち向かえる臨機応変さが大切だと思う。

 最近は失敗して覚える、ということもアリではないかと感じている。色は実際に合わせてみないとわからないことも多いからだ。本当の理想はやってみたいことを全て行って失敗し、たまに成功して学んでいくことだろうなぁと考えたりする。ただし、これは時間も費用もかかる贅沢なアプローチと言わざるを得ない。我慢するか、やっちゃうか、どちらがいいのかは誰にもわからないのだ。

思い切って今考えられることを試してみよう

 何度も言い訳がましいことを言うようだが、カラーコーディネイトに正解はない。であれば思いっきりチャレンジしてみることだってやぶさかでない。最終的には自分の熱い想い。そいつを貫けば、多少狙いがズレていたとしても勢いでフォローできる、はず。色の世界は自由だ。どうしようかと本気で迷ったら決行してみようではないか。責任は取れないが……。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

GT500はNAKAJIMA RACINGが久々ポール獲得! GT300はapr LC500hが初PP|スーパーGT第8戦もてぎ:公式予選タイム結果
GT500はNAKAJIMA RACINGが久々ポール獲得! GT300はapr LC500hが初PP|スーパーGT第8戦もてぎ:公式予選タイム結果
motorsport.com 日本版
ランボルギーニの信頼性に不満の女性チーム、来季はポルシェに鞍替えか。テストが“マンタイの秘密”を知る機会に?
ランボルギーニの信頼性に不満の女性チーム、来季はポルシェに鞍替えか。テストが“マンタイの秘密”を知る機会に?
AUTOSPORT web
【新型BMW 1シリーズ日本導入】 第4世代はF70型! アイがなくてもモデル構成は万全
【新型BMW 1シリーズ日本導入】 第4世代はF70型! アイがなくてもモデル構成は万全
AUTOCAR JAPAN
名古屋‐飯田の難所「伊勢神峠」 新トンネル工事の進捗は? 山中ズバっとヘアピン解消
名古屋‐飯田の難所「伊勢神峠」 新トンネル工事の進捗は? 山中ズバっとヘアピン解消
乗りものニュース
データ通信で交通事故をゼロに!! トヨタとNTTがタッグを組んで「モビリティAI基盤」を整備へ
データ通信で交通事故をゼロに!! トヨタとNTTがタッグを組んで「モビリティAI基盤」を整備へ
ベストカーWeb
“約172万円”のホンダ新型「フィット」登場! 大人気「コンパクトカー」がやっぱりスゴイ! 全長4m級の「4代目モデル」の魅力とは
“約172万円”のホンダ新型「フィット」登場! 大人気「コンパクトカー」がやっぱりスゴイ! 全長4m級の「4代目モデル」の魅力とは
くるまのニュース
ホンダ、『スーパーカブ50』を生産終了。Final Editionは受注期間限定で12月12日に発売へ
ホンダ、『スーパーカブ50』を生産終了。Final Editionは受注期間限定で12月12日に発売へ
AUTOSPORT web
5000万円まであと少し…メルセデス・ベンツ「190E エボII」はライバルのBMW「M3スポエボ」をはるかに凌駕する高値をキープ
5000万円まであと少し…メルセデス・ベンツ「190E エボII」はライバルのBMW「M3スポエボ」をはるかに凌駕する高値をキープ
Auto Messe Web
新型「シトロエンC5エアクロス」ハイブリッドを全方位からチェック&レポート!フランス製コンパクトSUVの性能やいかに?
新型「シトロエンC5エアクロス」ハイブリッドを全方位からチェック&レポート!フランス製コンパクトSUVの性能やいかに?
AutoBild Japan
Moto2マレーシア予選|ナヴァッロが代役参戦でポールポジション獲得。新王者の小椋藍は7番手
Moto2マレーシア予選|ナヴァッロが代役参戦でポールポジション獲得。新王者の小椋藍は7番手
motorsport.com 日本版
【アジア初披露!】ランボルギーニ・テメラリオ 実車展示を各ディーラーにて開催
【アジア初披露!】ランボルギーニ・テメラリオ 実車展示を各ディーラーにて開催
AUTOCAR JAPAN
250ccクラスのメグロが復活、ファン待望の『メグロS1』11月20日発売 価格は72万0500円
250ccクラスのメグロが復活、ファン待望の『メグロS1』11月20日発売 価格は72万0500円
レスポンス
お台場キャンピングカーフェア2024…首都圏最大級、130台を展示 11月2・3日
お台場キャンピングカーフェア2024…首都圏最大級、130台を展示 11月2・3日
レスポンス
【トヨタとNTTが共同取り組みに合意】 『モビリティ×AI・通信』で交通事故ゼロ社会の実現を
【トヨタとNTTが共同取り組みに合意】 『モビリティ×AI・通信』で交通事故ゼロ社会の実現を
AUTOCAR JAPAN
ノリス、改めてフェルスタッペンへのリスペクトを語る「彼だって、心の底では悪いと思っているはず」
ノリス、改めてフェルスタッペンへのリスペクトを語る「彼だって、心の底では悪いと思っているはず」
motorsport.com 日本版
高速SA・PA初 “ちょっと未来”の無人販売店舗がオープン! 「有名駅弁」も販売
高速SA・PA初 “ちょっと未来”の無人販売店舗がオープン! 「有名駅弁」も販売
乗りものニュース
66年の歴史に幕! ホンダ“最後の”「スーパーカブ50」発表! 超レトロデザイン&「専用ブルー」がカッコイイ! 特別な「ファイナルED」12月発売 「カブ110」は存続へ
66年の歴史に幕! ホンダ“最後の”「スーパーカブ50」発表! 超レトロデザイン&「専用ブルー」がカッコイイ! 特別な「ファイナルED」12月発売 「カブ110」は存続へ
くるまのニュース
KONAとして初の特別仕様車! Hyundai Mobility Japanが「KONA Mauna Loa」を30台限定で発売
KONAとして初の特別仕様車! Hyundai Mobility Japanが「KONA Mauna Loa」を30台限定で発売
バイクのニュース

みんなのコメント

9件
  • MR-Sからコペンとオープンカーを乗り継いでいます。
    ボディカラーは両方とも当然目立つイエローです。
    シートは両方ともブラック、ベージュ、レッドの3択でしたので、
    両方ともオープンにして目立つレッドで決まりです。
  • コンテストなんて出ないんだからみんな好きなの乗れよ
    なんで色までいちいち口挟まれなきゃならんのよ
    ダセーの見たら心の中でだっせえぇぇぇぇぇ!!って叫ぶか
    ネットでダセーの見たwとか言うからいいよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村