現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いまデザインの評価が高いトヨタ……は昔もスゴかった! デザインのプロが絶賛する「80点主義」時代のクルマ5台

ここから本文です

いまデザインの評価が高いトヨタ……は昔もスゴかった! デザインのプロが絶賛する「80点主義」時代のクルマ5台

掲載 8
いまデザインの評価が高いトヨタ……は昔もスゴかった! デザインのプロが絶賛する「80点主義」時代のクルマ5台

 この記事をまとめると

■1980~90年代に作られたトヨタ車は「80点主義」といわれていた

あえて「変えない」のにモデルチェンジ? 新車のモデルチェンジで使われる言葉「キープコンセプト」とは

■北米スタジオのCALTYなどは挑戦的なデザインを多く取り入れていた

■「80点主義」のころにデザインされた名車を振り返る

 トヨタが手掛けた珠玉のデザインたち

 プリウス、ランドクルーザー250、シエンタなど、最近のトヨタ車のデザインにはハズレがなく、どれもスタイリッシュであることが注目されています。ただ、じつは「80点主義」と言われた80~90年代にもグッドデザインはしっかり存在しました。今回はそんなトヨタ車5台を年代順に選んでみました。

●バブル景気を反映したスタイリッシュクーペ

 まず最初に取り上げるのは、4代目セリカです。従前の後輪駆動からFFへ転身、カリーナEDなどとプラットフォームを共有して1985年に登場しました。

 当時のホンダ車にも似たリトラクタブルランプからリヤに向けて滑らかに伸びるボディは「流面形」と呼ばれ、当時としては秀逸な空気抵抗係数0.31を実現。曲面というより、水の流れのような面はじつに独特で、シャープなキャラクターラインがボディにキレを与えています。

 いまやブラックアウトしたリヤピラーは珍しくありませんが、この流麗なボディにはピッタリかつ効果的で、ある種の近未来感を生んでいます。バブル景気に乗ったトレンディな映画で使われたことがヒットの要因のようにいわれますが、いやいやこのグッドデザインは本物なのです。

●理想を追求した孤高かつ革新的ミニバン

 2台目は、1990年登場の初代エスティマとします。北米でのミニバン市場が確立するなか、エンジンを傾けることで実現した低床を最大限に発揮、革新的なミドシップレイアウトで登場した「天才タマゴ」です。

 文字通り「Egg on the Box」をコンセプトに、北米スタジオのCALTYが手掛けたボディは独自の球面スタイル。強い曲率をもつリヤピラーは高い凝縮感を生み、ワンモーションフォルムを際立たせます。また、低い位置に置かれた前後ランプはさらなる低重心感も。

 一方、サイド面の大型樹脂プロテクターはボディを二分して強いアクセントになっているだけでなく、ボディ色とのツートンカラーが独自の質感を演出。単なる近未来感だけじゃないところが肝でした。

 今でもファン多し!

●まったく新しいジャンルを構築した都会派四駆

 3台目は初代RAV4です。1989年の東京モーターショーで出品されたRAV-FOURを起源とし、都市型クロスオーバーという新ジャンルを引っ提げて1994年に登場しました。

 イチバンの特徴は、バギーから発想したという豊かにウェーブしたベルトラインでしょう。フロントもこの柔らかさに準じた表情で、一切の威圧感を排除しました。また、大型の樹脂プロテクターとボディの組み合わせによるカジュアル感はエスティマにも通じるもので、太いビードは機能性の高さも感じさせます。

 デザイナーは旧来の四駆らしさとの間に迷いを感じていたところ、若手の女性社員の支持がこれを助けたといいます。新しいジャンルを生み出すのは相応の勇気が必要ということでしょう。

●グローバル視点の本格的コンパクトハッチ

 4台目は初代のヴィッツを取り上げます。「ニュー・ベーシック・コンパクト」を掲げ、欧州Aセグメント市場をメインにグローバルカーを標榜して1999年に登場しました。

 欧州スタジオのデザイナー、ソティリス・コヴォスによるスタイリングは、アスリートのクラウチングスタートから発想した強い前傾スタイルが特徴。張りのあるサイドボディを筆頭に、圧倒的な面一度が強いカタマリ感を生み出しました。

 センターメーターの有機的なインテリアも極めて独創的で、日本と欧州でのイヤー・カー受賞も十分に納得です。

●伝統を突き破った超合理的パッケージ

 最後は、2000年に登場の9代目カローラです。「ニュー・センチュリー・バリュー」をコンセプトに、歴代にこだわらず、ゼロから出発したという意欲作です。

 ヴィッツ同様、欧州スタジオが手掛けたボディは、前進させたビッグキャビンと短いリヤデッキによるワンモーション的なアプローチが特徴で、じつに強いカタマリ感をもちます。フロントは大きな面に沿った柔らかなランプが新鮮、一方でリヤはシャープなテールランプがキリッとした表情を。

 80年代の端正なカローラも魅力的ですが、欧州的合理性をそのままカタチにしたような9代目は革新的とも言えるのです。

 さて、今回は90年代を中心にグッドデザインのトヨタ車5台をピックアップしてみました。じつは冒頭に挙げたランクル250も海外スタジオの提案ですが、やはりデザインを行う上でグローバルな視点というのはひとつのポイントなのかもしれませんね。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
レスポンス
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
ベストカーWeb
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
くるまのニュース
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ベストカーWeb
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
WEB CARTOP
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
motorsport.com 日本版
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
motorsport.com 日本版
新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
乗りものニュース
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
VAGUE
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
バイクのニュース
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
くるまのニュース
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
レスポンス
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
motorsport.com 日本版
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
ベストカーWeb
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
Auto Messe Web
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
モーサイ
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
Webモーターマガジン
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

8件
  • 消費税・ガソリン税は共に廃止
    初代のセルシオとアリスト、ランクル80、2代目MR2とか
    昔もじゃなくて昔の方が良かった気がする
  • mit********
    デザインの話してるのに…
    走行性能とか狭いとかとりあえず関係ない話

    エスティマなんてこのデザインを成立させるのに
    結構大変だったらしいね

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村