ドライバーズシートは中央に配置
米国のヘネシーは、同社初のEVを発売する計画を発表した。驚異的な出力を誇る6輪のグランドツアラーで、価格は300万ドル(約3億4000万円)になるという。
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「プロジェクト・ディープ・スペース(Project Deep Space)」と名付けられたこのEVは、キャビン中央にドライビングシートを配置し、ダイヤモンド型の4シートレイアウトを採用している。ジョン・ヘネシーCEOによると、全長は約6mで、最高速度320km/hに達する最速の4シーターになるとのこと。
市販車の開発はすでに始まっており、発売は2026年を予定している。生産台数は105台以下を見込んでいる。
ヘネシーCEOはAUTOCARの取材に対し、何年も前からEVについて検討していたが、ブランドにふさわしい性能を発揮するために十分なパワーを持つバッテリーの重量にいつも悩まされてきたと語っている。
「そこでわたしは考えたんです。F5のようなハイパーカーではなく、車重が4000ポンド(1814kg)以上になることを受け入れるとしたらどうなるだろうと。もしかしたら、2人以上の人間を乗せることができるかもしれないと思いました」
6つの車輪に6基のモーター
プロジェクト・ディープ・スペースは、トラクションを最大化するために、各車輪にモーターを搭載する。ヘネシーCEOは性能の詳細については言及しなかったが、次のように述べている。
「電気モーター1基につき400psを発生させるのはごく普通のことなので、計算してみると、大変なパワーになることがわかります」
予想される出力は約2400psで、ロータス・エヴァイヤやピニンファリーナ・バッティスタなどの電動ハイパーカーよりもはるかに強力だ。シェル傘下のペンズオイルとコスワース傘下のデルタが、このパワートレイン開発に協力しているようだ。
ヘネシーCEOは、このクルマを「ブガッティ・ロワイヤルの現代版のようなもの」と表現し、航続距離については「現在の水準よりも長い」はずだと述べている。現時点で、すでに1台が販売されているという。
「(購入希望者が)あと何人いるかは確かではありません。でも、この市場では、友人やライバルが持っているクルマとはまったく違うものを持ちたがる人が多いことは確かです」
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