ルックスは洗練されたがもっと泥臭さを感じさせてもいい
過去にいくつかのモデル違いに試乗した旧型ディフェンダーは、正直言ってゴツゴツ、ガタガタ、トラックのイメージが強い。おおもとを辿ると軍用をベースに、乗用車としての内装を充実したモデル。という意味では国は違えどメルセデス・ベンツのGクラスと同じ道筋で、やはり互いに長寿命。
伝統と最先端が融合した新型ランドローバー・ディフェンダーの予約受注を4月9日より開始 499万円から
新型ディフェンダーはひと目でモダンになった。旧型ディフェンダーはラフロードを突き進むランドローバーの武骨さ、そのもののモデルある。映画“007”ではたびたび悪役として登場して脇をかためる。新型ディフェンダーも、同じキャラクターで最新作に登場するが、道無き道を跳ねて、飛んで、転倒してぐちゃぐちゃになりながら突進するところがいかにもランドローバーらしい。
しかし見た目で言えば、アルミボディのそれは“レンジ”ローバー。つまりプラミアムSUVと同じ上質感と、品のあるデザインに生まれ変わっている。
これをディフェンダーと呼んでいいのか!? と見た瞬間にそう思った。
滑らかな面の構成と清潔感。土も泥の匂いもしないが、もちろんオフロードに関して動力性能と走破性の高さを持ち合わせていることは、この後に確認する。
ドアを開き、まさによじ登る感覚で110 SEのコクピットに着いた。110とは4枚ドアのロングボディのことで、2列5人乗りと、3列7人乗りが用意される。「SE」はその上級グレード。
登っての着座位置は当然高く、幅広いセンタートンネルの影響から室内の幅も特に広く感じられる。視界は見下ろす目線から平坦な部分のダッシュボード越しにウインドウ四隅まですっきり視界が広がり、見やすいと同時に心地良い。
旧型はすべてがアナログ感覚だったが、新型はタッチパネルになり、いわゆるスイッチを操作する部分が少ない。ルームミラーは液晶になり、照度が一定でいいが、後続車との距離感、とくに遠近感がつかみにくく、慣れが必要。
力強い走りに納得! 追加設定されるディーゼルにも期待
搭載しているエンジンは2リッター4気筒ターボ。これで車重2.3トンの巨漢を満足させられる動力性能を持ち合わせているのか気になった。振動もない静粛性の高いエンジンと8速ATが組み合わされて、ゼロスタート加速の1速~2速は軽快で重さによるストレスはまったく感じさせない。さぞかしローギヤードなギヤ比設定で発進時の重々しさを軽減しているのだろう、速度計に目をやると、1速50、2速75km/hと、とくにローギヤではなく、低速トルクを重視したエンジン特性のなせる技だった。
タイヤが地面から離れるほどのモーグルセクションを、ファイナルをウルトラローギヤードな仕様に変速して、まさに歩くような速度で小山、大山、こぶ、段差を次々に走破する様が小気味いい。ディーゼルが得意とするシーンをガソリンエンジンでもここまで柔軟にこなせる、というエンジンの持ち味を再確認させられた感がある。
300馬力/400N・mの出力は、2Lターボとしてスポーツユニットに分類されるスペックの持ち主。6500rpmで自動シフトアップする回転リミット付近のフケ切りの鋭さと、5500rpmでさらにカムに載った豪快なスポーツサウンドも、大型SUVのパワーユニットとしては上質でジェントル過ぎる印象。
もっとエンジン特性を含めて底力というか、荒々しさがあっても、と思うが、それは2021年モデルに追加するディーゼルを確認してからが、間違いは起らない。
操縦性は、ランドローバー、レンジローバーの規準なので、まったく異論などない。唯一、右ハンドルの国で生まれていながら、つまり右ハンドル仕様に仕立て直した訳ではないのに、ブレーキペダルのセンシティブさには閉口したが……。
イギリスにはこうした弾力性に富んだ!? ブレーキ特性、フィールのセダンが過去にはあった。何故そのフィールが“復活”したのか疑問!? ここは要改善ポイントだが、おそらく各国から指摘されていると思う。
ディフェンダーの名が誕生してから37年ぶりの2代目は、あまりにもモダンに前衛的に生まれ変わった。モデル・バリエーションが少ないメーカーならいざ知らず、ランドローバー、レンジローバー含めて多種多用に揃えるなかで、ディフェンダーの個性は、というともっと野暮ったくて良いのではないか。ディフェンダーに関してシロウトながら、極めて洗練されたクリーンな新型ディフェンダーを眺めながら、歯応えのない、噛み応えの薄さから、そんな想いに浸った。違うパワーユニットはどうか!? 答えはソコにあるのかも知れない。
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