ローテックC1000(1995年)
1990年代初頭、多くのスーパーカーが市場に登場する中、ある石油王は他の誰も手に入れることができないものを所有したいと考え、メルセデスにワンオフのハイパーカーの製作を依頼した。
<span>【画像】誰でも知ってるスーパーカー【フェラーリ、ランボなど5車種】 全115枚</span>
メルセデスは、スーパーカーのスペシャリストであるローテックに、それに見合った速いクルマを作ってほしいと依頼し、生まれたのがC1000である。C1000は、メルセデス製の5.6L V8ツインターボエンジンを搭載し、車名の由来となった1000psを発揮する。
最高速度は430km/hと言われていたが、実際には検証されていない。しかし、レース仕様のシャシーとカーボンファイバー製のボディシェルを備え、名前から想像される以上にハイテクなマシンとなっていた。
スペクターR42(1995年)
GTディベロップメント社は、フォードGT40を美しく再現したことで知られていたため、 R42を開発したときも高い評価を得た。しかし、たった1台の試作車が作られただけで同社は倒産し、プロジェクトは米国のスペクター社に売却された。
4.6LのクアッドカムV8を搭載したこのクルマは、ディテールが不十分だったとしても、確かにそれらしく見えた。スペクターは年間200台の生産を目標にしていると豪語していたが、実際には23台にとどまり、結局倒産してしまった。
TVRセルベラ・スピード12(1996年)
1996年のバーミンガム・モーターショーでプロジェクト7/12として発表されたこのマシンは、7.7L V12エンジンを搭載し、最高出力890psを誇る世界最速の公道仕様車になることを目指していた。当初はGT1向けのレースマシンとして計画されたが、公道走行も可能であったため、1998年に「スピード12」と改称された。
しかし、レースのレギュレーションが変わり、TVRの経営陣はスピード12は公道では速すぎると考えた。1000kgの車重と適切なセッティングがあれば、380km/h以上のスピードを出すことが可能とされていたが、TVRは未熟なドライバーに売るつもりがなかったため、このプロジェクトは露と消えた。
日産R390(1997年)
R390は、日産がル・マン24時間レースでの優勝を目指していたことから生まれた。プロジェクトがスタートした当時、日本車でル・マンを制したのはマツダだけだった。
しかし、日産はル・マンを制覇することはできず、市販用のR390は1台しか作られなかった。3.5L V8ツインターボを搭載し、最高出力650ps、最高速度354km/hを発揮するこの個体は、現在も日産が所有している。後にジャガーのデザイン担当となるイアン・カラムも開発に携わった。
フォルクスワーゲンW12(1997年)
1997年の東京モーターショーでフォルクスワーゲンが5.6LのW12クーペを発表したとき、反応が良ければ生産すると言われていた。そして、1998年のジュネーブ・モーターショーでW12ロードスターが発表。エンジンは6.0Lに拡大され、最高出力600ps、最高速度350km/hを達成するなど期待が高まった。
2002年のジュネーブ・モーターショーでは、改良型のW12クーペが発表されたが、フォルクスワーゲン・グループではW12エンジンを搭載したブガッティ・ヴェイロンを筆頭に、スーパーカーの開発が盛んに行われていたため、数か月のうちにこのプロジェクトは中止された。
パラディン525S(2000年)
525Sはスーパーカーのようには見えないが、フォード製の32バルブ4.6L V8スーパーチャージャーを搭載し、最高出力532ps、最大トルク63kg-mを発揮。0-97km/h加速3.8秒、最高速度330km/hというパフォーマンスを誇る。
まさにスーパーカーと呼ぶにふさわしいものだが、この性能はあくまでも宣伝文句であり、誰も公式に検証していないため、パラディン525Sが本当にスーパーカーだったかどうかはわからない。
クヴェール・マングスタ(1999年)
MG XPower SVとSVRを覚えているだろうか?デ・トマソ・ビグアから始まり、クヴェール・マングスタを経てMG X80となった。ブランド名とスタイリングは変わったが、全車共通で320psのフォード製4.6LクワッドカムV8を搭載し、最高速度は約240km/hに達していた。
しかし、クヴェールはすぐに採算が合わないことに気づき、MGローバーにプロジェクトを譲渡した。その後、約82台のXPowersを生産し、会社は消滅した。
サリーンS7(2000年)
フォード・マスタングをレース用にチューニングすることで有名になった、創業者スティーブ・サリーンにちなんで名付けられた。
多くのスーパーカーが最先端のテクノロジーを搭載しているのに対し、S7は比較的ローテクで、チューブ状のスチール製スペースフレームの上にグラスファイバーとカーボンファイバー製のボディシェルを載せ、そこにプッシュロッド式V8を搭載していたのだ。シンプルではあるが、猛烈な速さを誇っていた。
Bエンジニアリング・エドニス(2001年)
1995年に倒産したブガッティの従業員たちは、新たにBエンジニアリング社を立ち上げ、EB110に680psの3.75L V12を搭載したモデルを発表した。未完成のシャシーはニコラ・マテラッツィの手によって新しいデザインのボディに仕上げられた。
計画では21台のエドニスを製造する予定だったが、発表から17年後の2018年にプロジェクトは頓挫し、米国企業に売却された。
モスラーMT900(2001年)
あらゆるスーパーカーの設計要素を取り入れ、それらを融合させて生まれたのがモスラーMT900だ。見た目は平均的だが、心臓部にはコルベットZ06のV8を搭載し、ポルシェ911GT2のトランスミッションを介して後輪を駆動させることで、ライバルに負けない走りを実現している。
レーストラックで開発されたモスラーのカーボンファイバー製ボディシェルには、サスペンションのチタン製スプリング、薄肉のサブフレーム、マグネシウム製ホイールなどの最先端技術が詰め込まれている。だからこそ、0-160km/h加速でわずか6.5秒という速さを実現できたのだ。
ララキ・フルグラ(2002年)
モロッコのクルマの名前を聞かれたら、フルグラと答えよう。2002年のジュネーブ・モーターショーで初めて登場したララキは、2005年にギブアップするまで、毎年新しいスーパーカーを発表し続けた。
ランボルギーニ・ムルシエラゴのようなサラブレッドに対抗するために設計されたフルグラは、フェラーリ360のコピーであり、マラネロは歯がゆい思いをしたに違いない。
メルセデス製の6.0L V12エンジンに4つのターボチャージャーを搭載して690psを達成し、最高速度は352km/hを謳っていたが、50万ユーロ(約6400万円)では買い手がつかなかった。
インビクタS1(2003年)
このクルマは、英国の小さな自動車メーカーの素晴らしさをすべて集約している。小屋にこもって、性能や生産台数についてありえない主張をするハイパーカーを次々と開発している人たちだ。比較的マイルドなもの(320ps)から真にワイルドなもの(600ps)まで、あらゆるオプションが用意され、毎年20台売れると期待された。
しかし、一流のスーパーカーメーカーから高性能なマシンが発売されていたため、インビクタに勝ち目はなく、2003年に登場して数年後にひっそりと姿を消したことにも誰も気づかなかった。
アスカリKZ-1(2004年)
2000年にアスカリKZ-1が発表されたが、発売されたのは2004年のことだった。アスカリはKZ-1を50台までしか製造しないとしていたが、23万5000ポンド(約3600万円)の価格と非常に低い知名度から、その数字にすら達しなかったのではないかと思われる。
KZ-1は、ミドマウントされたBMW M5(E39)のV8エンジンを搭載し、最高出力は500ps、最高速度は323km/h、0-160km/hはわずか8秒とされていた。
ブリストル・ファイター(2004年)
英国のブリストル社は、流行に流される必要はないと考えていた。非常に限られた買い手のために、独自の方法で物事を進める企業だった。ガルウイングドア、タイトなボディ、ダッジ・ヴァイパーのV10エンジンを搭載したファイターには、同社の性格が顕著に現れている。
標準タイプでも530psを発揮して最高速度338kmhに達したが、このパワーに物足りなさを感じた人のために、2007年にはファイターTが発表された。1026psを誇るこのクルマは、理論的には430km/h以上出せるとされているが、製造されることはなかった。
ジョスJP1(2004年)
2004年にオーストラリアで開催されたモーターショーでジョスJP1が公開されたときは、期待が持てた。見た目もよく、作りもしっかりしていた。さらに、最高出力500psの6.8L V8を搭載し、ポルシェG50の5速MTを介して、66kg-mのトルクを後輪に伝えることで、速さも実現していたのだ。しかし、同社にはJP1を実際に走らせるための資金がなく、2014年にクラウドファンディングが実施されたが、軌道に乗ることができなかったのである。
ローテック・シリウス(2004年)
1962年に設立されたローテックは、2004年に初の公道向け市販車を発表するまで、モータースポーツを中心に活動していた(前出のC1000はワンオフである)。6.0Lのメルセデス製V12を搭載し、創業者のカート・ロッテルシュミットがデザインしたシリウスは、発売から15年が経過した現在も販売されている。これまでに何台作られたのか気になるところだ。
グンペルト・アポロ(2005年)
ローランド・グンペルトとローランド・メイヤーが共同で開発したガルウイング型のスーパーカー。アウディ製の4.2L V8ツインターボを搭載し、チューブ状のスチール構造の中央にグラスファイバー製またはカーボンファイバー製のボディを載せている。
出力は650psまたは700psのいずれかを選択でき、前者でも360km/hに達すると言われている。2013年にグンペルトが倒産するまで、40台以上のアポロが製造されたという。
バラバスTKR(2006年)
ドイツのチューニングメーカーであるブラバス社と間違えないように。英マンチェスターで製作されたこのクルマは、2006年の英国モーターショーでサプライズ発表されたものだ。カーボンファイバー製のボディとシャシーに、最高出力1020psの7L V8ツインターボを搭載したTKRは、最高速度435km/h、0-97km/h加速をわずか1.7秒で達成すると謳われていた。
2006年11月に販売を開始する予定だったが、プロジェクトは消滅し、2年後にキーティングTKRとして復活した。後にテストで420km/h近くを記録しているので、当初の主張はそれほど誇張ではなかったのかもしれない。
SSCアルティメット・エアロ(2007年)
フランスのブガッティ・ヴェイロンが世界最速のクルマとして話題になった一方で、米国のSSCアルティメット・エアロは、コルベットの5.7LツインターボV8を搭載し、公式には412km/h、理論的には439km/hの可能性を秘めていた。
そんな性能にもかかわらず、アルティメット・エアロの価格はヴェイロンの半分以下であった。しかし、ブガッティはこの脅威に動じることなく、最高出力1200psのヴェイロン・スーパースポーツを発表し、最高速度431km/hを達成したのである。
ウェーバー・ファスター・ワン(2008年)
スイスの自動車メーカーであるウェーバーは、このクルマを「ファスター・ワン(Faster One)」と呼んでいたが、「アンゲインリー・ワン(Ungainly One)」と呼んだほうが適切だろう。存在感があったのは確かだ。
また、ボディ中央にはツインスーパーチャージャー付きの7.0L V8エンジンが搭載されており、その出力は900psに達すると言われている。その結果、最高400km/h以上で走ることができたとされているが、誰も検証したことがいない。
ファスター・ワンは、超軽量のカーボンファイバー製ボディとカーボンセラミックブレーキを装備し、オプションとして、インターネット接続機能とテレビを備えたマルチメディアシステム、サーキット走行用のデータロガー、4個の燃料タンクを備えていた。
ロン・スコーピオン(2009年)
ロン・マクスウェルが2009年にモナコで開催されたスーパーカーショー「Top Marques」でスコーピオンを発表したのは、これ以上ないほど悪いタイミングだった。ちょうど世界的な金融危機が発生し、スコーピオンのようなクルマを買う余裕はもはやなくなり、買える人も欲しがらなかったのである。
スコーピオンには、アキュラTLに搭載されていた450psのツインターボ3.5L V6が搭載され、水素噴射により燃焼を改善していた。しかし、買い手がつかず、マクスウェルはビジネスを終了せざるを得なかった。彼は2015年にロン・モーター・グループを設立し、新型のスコーピオンを発表することを目指している。
スパイカーC12ザガート(2009年)
C12ザガートが登場するまで、スパイカーはすべてアウディ製のV8エンジンを使用していた。このクルマにはアウディ製W12が搭載されており、価格は49万5000ユーロ(約6400万円)、生産台数は24台限定とされた。
実際にはショーカーしか作られなかったのだから、買い手がいなかったのだろう。
ダガーGT(2010年)
突拍子もない主張をする新興企業は面白いが、トランスター・レーシングはまさにそのような企業だった。2010年、重量1150kgのハイパーカー「ダガーGT」の最初のデザインが公開された。これは、最高速度500km/hを可能とする2000psのパンチを持つクルマである。
さらに上を目指す人のために、トランスター・レーシングは800km/hの速度に対応した規格のタイヤを装着するGT-LSというオプションを設定していた。我々はその速度を体験できる日を今か今かと待ちわびている。
エクサゴン・ファーティヴe-GT(2010年)
2010年のパリ・モーターショーでコンセプトカーとして発表されたエクサゴン・ファーティヴe-GTは、その2年後に市販車が公開された。
スーパーカーというよりはグランドツアラーに近いファーティヴは、フランス製の完全EVであり、2基の水冷式電気モーターを搭載し、最高出力407ps、最大トルク52kg-mを発揮することで、最高速度250km/hに達すると謳われていた。しかし、2013年にはすべてが水の泡となってしまった。
アイコナ・ヴルカーノ(2013年)
2013年に上海モーターショーで発表されたアイコナ・ヴルカーノは、最高出力800psのV12ガソリンエンジンと最高出力160psの電気モーターで構成された、総出力960psのハイブリッド・パワートレインを搭載していた。
2015年には、エンジンをGM製スーパーチャージャー付き6.2L V8エンジンに変更し、定格出力670psとなったが、調整次第で最大1000psまで引き出すことができた。さらに、ボディをチタン製に変更するなど大きな変化を遂げていたが、それ以降は何の音沙汰もない。
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