筑波サーキットで行われたタイムアタックイベントでジムニーを発見!! クロカンのイメージが強いが、真逆のサーキット仕様もかなり似合う。しかもこのイベントはジムニーだけのクラスが設けられ、大きな盛り上がりを見せていた。ジムニーの新たな楽しみ方とマシンメイクをご紹介。これもかなりアリです!!
文/デグナー12(Team G)、写真/デグナー12(Team G)、TEAM Kyun♪ Kyun♪(トップ画像含む)
車高短にFR化!? 不釣り合いなワード満載のジムニー最新カスタムがアツい
■タイムアタックイベントにジムニークラスが!? 専用チューンがヤバい
サーキット仕様のジムニーを象徴する写真。写真のJB64にはサーキットユーザーに人気のアドバンA052が装着されていた
タイムアタックは一斉にスタートして順位を競うのではなく、1周のベストタイムを狙うもの。目標タイムを達成するために各々がチューニングやドライビングテクニックを突き詰めていくので、レースとはひと味違う魅力がある。
取材を行ったのはタイムタックイベント「Attack 筑波2023」(2月18日)。今回から新設されたジムニークラスの出走台数は10台で、その内訳はJB23が最多の6台。JA11と現行のJB64が2台ずつとなっている。
主催者によると、ジムニークラスを新設した理由は参加を希望する声が以前から多かったからで、想定を上回る台数が集結。走行会では60台が集まることも珍しくないそうで、大きな盛り上がりを見せている。
とはいえ、ノーマルの状態でサーキット走行を楽しめるGR86やGT-Rのようなスポーツカーとは異なり、ジムニーはオフロードやストリートを走行することを前提に設計されたクロカン車。サーキットを走るためには専用のチューニングが必要で、そのポイントは3つある。
■ローダウンとタイヤ選択、FR化がキーワード
取材したのはレインボーオートが製作した2台のJB64。1つ目のポイントはローダウンで、ダウンサスとダンパーを装着。ラテラルロッドでアクスル位置を最適化している。純正のサスペンションは車高が高く、ストロークも大きいため、必須のメニューと言える。スタンドで実際の走行を見たが、大きくロールすることなく軽快にコーナーをクリアしていた。
2つ目はタイヤ選択。2台のJB64は純正より外径が小さい205/55R16、もしくは205/50R16を装着。ブランドはアドバンネオバとアドバンA052だ。JB64の純正タイヤサイズは175/80R16だが、スポーツラジアルに同サイズのラインナップがないため、純正より外形の小さいタイヤを選択している。
3つ目はFR化で、JB23の一部モデルに存在したFRグレード(ジムニーLやジムニーJ2)のトランスファーとホーシングを流用することで実現。フロントのデフとドライブシャフトを外すことでFR化している車両もあったが、FRグレードの部品を流用した方がより軽くできるとのこと。ざっくり言ってしまえば本来存在する4駆機構を除外し、あえて後輪駆動としているのだ。
4WDの力強いトラクションは失われるが、タイヤの高いグリップ力により、トラクション不足を感じることはなく、軽量化と回頭性が向上するメリットの方が上回るという。
「オフロードは都心から遠いため、街乗り向けにローダウンやパワーアップしたのが始まりですが、サーキットでも驚くほど面白いクルマでした。JB64はボディ剛性が高いのでサスペンション性能を活かしやすい反面、重量があるのでブレーキ強化と軽量化も行うとより楽しめます」(レインボーオート横尾代表)
■スポーツカー級!? ベストタイムが衝撃の結果に
レインボーオートのJB64にはインプレッサ(GC8)のブレーキキャリパーを装着。JB64は重量もあるため、純正ブレーキキャリパーでは容量不足を感じているとのこと
この日のJB64の最速タイムは1分20秒656。ジムニークラス最速はJA11の1分12秒056だった。参考までにこの日、プロドライバーが駆るレクサスRC-F(ノーマルに近い仕様)が1分6秒台だったことを考えると驚きの速さではないだろうか。
2月にしては高い気温(15℃前後)に加え、路面コンディションも悪く、タイムアタックには不向きな条件だったが、まだまだ伸び代は充分。今後が楽しみな結果だった。
ジムニーのタイムアタックには、新たなジムニーの遊び方として、大きな可能性を感じる。他車との速度差もあり、一般的なサーキット走行会の敷居は高いようにも思えるが、周囲の理解も進み、ジムニーのサーキット走行会も開催しやすくなってきたという。異色のシャコタンジムニーによるタイムアタックは、今後ますます盛り上がっていくことだろう。
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みんなのコメント
昔、都留峠で薄っすら積もったぼた雪の上で二駆で走ってみたけど、一気にクルリ。