【MotoGP】マルク・マルケスのグレシーニ加入説、信ぴょう性が高まる？ 弟でチームメイトになる”可能性”ありのアレックス・マルケス「契約を破棄するのは簡単じゃない」と否定

　マルク・マルケスが今シーズン限りでホンダとの契約を終了させるという噂は、MotoGPの来シーズンに向けての注目の的となってきた。しかしここに来て、その噂がより現実味を帯びつつあり、複数のメディアがマルク・マルケスがホンダとの契約を1年前倒しして終了させることを決めたと報じている。

　レッドブルのオウンドメディアであるスピードウィークは、マルク・マルケスが弟のアレックス・マルケスのチームメイトとしてグレシーニに加入し、同チームのメインスポンサーをレッドブルが務めることになるとも報じている。

　マルク・マルケスがグレシーニに移籍するという噂は、これまでにも報じられてきたことであり、真新しい話ではない。しかし実際にこの契約を結ぶことは簡単ではない。

　まず第一に、マルク・マルケスと関連するスポンサー2社が、ホンダとの免責条項に合意したという話がある。

　またマルク・マルケスはホンダに対し、バイクの主要な部門（空力、エレクトロニクス）において技術的専門家を雇用する計画を提出するよう依頼しており、チームマネージャーのアルベルト・プーチはこの作業に取り組んでいるという事実もある。プーチはこのリストが準備出来次第、マルケスに提示するという。

　サンマリノGP決勝の翌日には、同じミサノ・ワールドサーキットで公式テストが行なわれる予定で、マルク・マルケスはそこでホンダの2024年型RC213Vのプロトタイプモデルを走らせることになっている。これには、マルク・マルケスがこれまで要求してきたコンセプトが盛り込まれることになるはずだ。このプロトタイプに搭載されるエンジンは、今季のバイクに使われているモノと同じになると思われる。

　なおこの2024年型マシンのプロトタイプは、ホンダのテストライダーであるステファン・ブラドルがサンマリノGPの金曜日に走らせる予定だ。

　ホンダ／HRCとの現在の契約を、1年前倒しして今季限りで終わらせることについて尋ねられたマルク・マルケスは、将来の選択肢については模索し続けていることを認めつつも、確定的な言及は避けた。

「ホンダとは、この件について話していない。今のプロジェクトにとって、それは良くないことだと思う」

　そう語るマルク・マルケスは、何度も”プロジェクト”という言葉を使ったものの、そのプロジェクトに自信が参加するかどうかは明言しなかった。

「ホンダに対する僕の考え方は建設的で、このプロジェクトにとって最善のモノを探そうとしている。そして今もっとも大切なのは、団結して働き続けることだ」

「彼らも僕に対して何も言っていないので、彼らも同じように解釈していると思う」

　そして加入が噂されるグレシーにについて尋ねると、弟のアレックス・マルケスについて、語るに留めた。

「グレシーニは非常に歴史のあるチームだ。バイクはうまく機能しているし、弟はそこで完璧な居場所を見つけたようだ」

　一方兄マルク・マルケスがチームメイトになる可能性について尋ねられた弟のアレックス・マルケスは、motorsport.comの独占取材に応じ、兄がホンダとの契約を破棄するのは難しい上、ドゥカティのマシンに適応するのは簡単ではないと指摘した。

「そのことについて話すのは、今聞き及んでいる噂みたいなモノだと思う」

　そうアレックス・マルケスは語った。

「3～4レース前には、彼はKTMに乗る予定だと言われていた。僕が何を言っているか分かるかな？　でも今は、彼は”間違いなく”ドゥカティに乗ると言われているんだ。まあ、今後どうなっていくんだろうね」

「マルクやミル（ジョアン・ミル／レプソル・ホンダ）については、たくさんの噂が持ち上がっている。でも、彼らには契約がある。だから、これ（噂）が現実になるのは難しい」

「ミルやマルクがやってくるという話よりも、アウグスト（フェルナンデス／RNF）が加入する可能性があるという噂の方が信ぴょう性があると思う。だってMotoGPで契約を解除することを考えると、それは非常に難しいのが分かっているからね」

「でも正直に言うと、もしマルクがドゥカティ陣営にやってきたら、そりゃあ速いだろうね。だって彼はマルクだよ！　8回世界チャンピオンに輝いた男なんだ」

「彼はスピードを失っていない。それは、カタルニアGPの予選Q1でも見られた。しかし、簡単じゃないと思う。時間は確実に必要だろうね」