英ロータスは電動ハイパーカー「エヴァイヤ」の特注モデルを、米国カリフォルニア州モントレーで開催された「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」において世界初公開した。この車両はオーナーのために特別に作られた1台。そのオーナーというのは、元F1世界チャンピオンのジェンソン・バトン氏だ。
F1チャンピオンにふさわしい特別な仕立て
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公開された「エヴァイヤ」は、ジェンソン・バトン氏の完全なオーダーメイド。バトン氏がロータスの社内デザインチームとコミュニケーションを重ねながら決めたという内外装は、彼の輝かしいキャリアを象徴するエクスクルーシブな仕上げとなっている。
エクステリアカラーは、2009年のF1グランプリで優勝したブラウンGPのマシンを彷彿とさせるアークテック・ホワイトにペイントされ、アクセントカラーとしてグリーンにも見えるヴァーヴ・イエローとカーボン・ブラックが入れられている。
足元はマット・ブラック・ハイライトが施されたグロス・ブラックのアルミホイールで引き締められ、内部にはボディのアクセントカラーであるヴァーヴ・イエローのブレーキキャリパーが収まる。もちろん、ホイールの締結はレーシーなセンターロック式で、ナットはモータスポーツにインスパイアされたアルマイト仕上げのシルバー。また、展開式のドアミラーカバーにはゼッケン番号「22」があしらわれている。
インテリアも、ロータスが顧客に提供可能なカスタマイズの一例として、バトンの華麗なレース遍歴を象徴する仕様とされている。シートセンターを縦に貫くアルミニウムの帯にはF1で挙げた15勝すべてのレース開催日と場所がレーザー刻印された。もちろん、これらの2006年から2012年までの勝利の中には、2009年のシーズンチャンピオン獲得に貢献した6勝も含まれる。
また、シートはホワイトとブラックのパンチングレザーで覆われ、ルーフとステアリングホイールはブラックのアルカンターラ仕上げとなる。コントラストステッチにはボディと同系統のライムイエローを採用。ペダル、センターコンソールのロータリースイッチ、スタート/ストップボタン、ステアリングホイールのモードスイッチ、エアベントの周囲にも同色の差し色が施されている。
バトンはこうしたディテールについて「ロータスのチームは、僕たちが一緒に夢見たデザイン案を実現するために素晴らしい仕事をしてくれた」とコメントを残している。
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最高出力2000ps オーバーを達成
今回、この特別なエヴァイヤの発表と合わせて、ロータスでは同車の最高出力を2,039psと正式発表。ワールドプレミア時に公表された2,000psを上回り、エヴァイヤが量産ロードカー史上最もパワフルなモデルであることが再確認された。
なお、エヴァイヤの基本スペックをおさらいしておくと、4モーターの生み出す最大トルクは1,704Nm(トルクベクタリング付き)を発生し、0-100km/h加速は3秒以内、最高速度は電子制御で350km/hとされる。バッテリー容量は93kWhで、航続距離(WLTP複合モード)は実用的な346kmを確保し、350kW充電器を使った場合わずか18分で充電が可能だ。
また、軽量化のためボディはフルカーボンファイバーとなり、車両重量は1,887kgに抑えられている。車両価格は200万ポンド(約3.7億円)となるが、130台の限定生産なのでオーダーリストは既に埋まっているかもしれない。
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