インディカー・シリーズは、4月16日に新しいデザインのエアロスクリーンを発表。この最新バージョンが、今週末の第2戦ロングビーチ以降のロードコース&ストリートコースのレースで投入される。
新しいエアロスクリーンはより軽量となっており、これまで課題だったドライバーの冷却も改善されている。
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当初の計画では、5月10-11日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催される第4戦で導入される予定だった。しかし、グリッド全体に十分な供給量が確保されたため、2イベント前倒しで導入されることが決まった。
インディカーはレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズと提携し、安全強化の一環として2020年にエアロスクリーンを導入した。
PPG製の防弾スクリーンをPankl製のチタンフレームで保持する構造となっているが、改良されたエアロスクリーンは14.5ポンド(約6.6kg)と、18.8ポンド(約8.5kg)だった最初のバージョンから軽量化されている。
3Dプリントされたチタンフレームは前モデルと同じ強度を持ち、重量も6.8ポンド(約3.1kg)軽減され、合わせて11.1ポンド(約5.5kg)の軽量化を実現している。
ドライバーの冷却にも重点が置かれており、下部のベントやフロント上部のダクトが追加された。このダクトは3Dプリントされたゴムで作られており、事故時に怪我をしないよう予防措置がとられている。ドライバーの胸に向けて、走行風を吹き付け、これまで抱えていた課題解決に役立つはずだ。
インディカー・シリーズの空力開発責任者であるティノ・ベリによると、軽量化と安全性の向上が組み合わさることで、新しいエアロスクリーンのダウンフォースは約35ポンド(約16kg)減少したという。
「2.0バージョンを作る目的のひとつは軽量化だった」
そうベリは語った。
「それを機に、スタイリングをよりすっきりさせ、ドライバーのベンチレーション(風通し)を改善し、薄いポリカーボネートを厚いモノと同等の強度にした」
エアロスクリーンが導入された際、風が当たらなくなったコックピット内の暑さはドライバーの間で大きな話題となった。評価の結果、大幅な設計変更なしにエアロスクリーンにベンチレーションを追加できると判断されたという。
「我々は何年もかけて、視野の限界がどこにあるのかを学んだ」とベリは言う。
「最初のバージョンは保守的だった。我々は視野を広くしたかったんだ。しかし、その必要がないことがわかった。そこで、そのスペースを利用して、チタン製トップフレームの下に通気口を設け、ドライバーの胸に向かって空気を送るダクトを設けたんだ」
わずかながら空気抵抗の増加につながるかもしれないが、こうしたダクトのハニカムメッシュにフィルターを追加し、コックピットへの異物の侵入を防ぐことも可能だ。
「エアロスクリーンは、ドライバーのコックピット全体の安全性を確保するソリューションとして非常に重要だ」
「エアロスクリーンはすでに、何度も大きな”配当”をもたらしているんだ」
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