日本の電気自動車の象徴といえるモデルが日産リーフ。2019年にはバッテリーを62kWhへと増やしつつ、最高出力も向上させた「リーフe+」を追加するなど、その進化はとどまりません。日本中、どこで乗っていても安心できるメンテナンスや充電ネットワークなど電気自動車のトップランナーとして圧倒的な存在です。
そんなリーフの販売に陰りが見えています。2019年12月の販売台数は1157台でしたが、2020年1月は753台へと減っています。さらにいえば、前年は2833台でしたから前年同月比でいうと26.6%と激減しているのです。電気自動車は一時のムーブメントだったのでしょうか。
これには理由があります。まず、一年前の2019年1月は前述したリーフe+が発表・販売開始となった月でした。さらに、リーフは2020年2月にマイナーチェンジを控えている状態です。今回のマイナーチェンジでは走行性能などのメカニズムはキャリーオーバーですが、EV専用ナビゲーションユニットがついに9インチへと画面サイズをアップ、運転支援システムである「プロパイロット」や駐車支援システム「プロパイロットパーキング」の性能も向上しています。マイナーチェンジ直前ですから買い控えが発生するのは当然だったのです。
2020年2月になればリーフの販売状況は好転するでしょう。しかし、気になる点もあります。それは日産が用意している電気自動車の充電サポートプログラムが新しい「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3(ZESP3)」へ変更されていることです。これまで毎月2000円(消費税別)で急速充電が使い放題だった充電サポートプログラムですが、新しいZESP3ではサービス内容が一新されました。もっとも大きな変更点は充電ホーダイではなくなったことです。また月額料金も全体的に高くなり、負担感は増しています。
これまで充電が定額制だから、どれだけ乗っても電気料金が変わらない「旅ホーダイ」だからオトク! というマインドでリーフに食指を動かしていたようなユーザー層にとっては、一気に魅力を感じないクルマになってしまったのです。一方で、専用ナビの画面を大きくするなど電気自動車に先進性を求めるユーザーにとっては魅力アップしています。はたして、車両のマイナーチェンジと充電サポートプログラムの大変更を実施したことでリーフの販売状況がどのように変わるのでしょうか。その結果は、大げさにいえば日本の電気自動車市場の未来を予測する上で、重要な試金石になるといえます。
ちなみに、充電ホーダイだった充電サポートプログラムの新規申し込みはできなくなりましたが、従来契約していたユーザーは5年間の満期を迎えるまでは、月々2000円で日産ディーラーなどの急速充電器が使い放題という状況は続きます。ですから、ZESP3に変わったからといって、すぐさま急速充電器の利用者が減って、充電待ちをする必要が減るということが期待できるわけではありません。
充電ホーダイのサポートプログラムは、マーケティングとして実施された、まさしく出血サービスで、それが永遠に続くわけはないことは自明でした。そうはいっても充電サポートプログラムの変更が販売に影響を及ぼすことは間違いないでしょう。しばらくは、リーフの販売データをウォッチしていくことで、電気自動車の普及期における課題が見えてくるかもしれません。もし、充電サポートプログラムの変更による影響が最小限であれば、電気自動車マーケットは、次のフェイズに入ったということができそうです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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三菱の技術を借りてPHEVを出すつもりはないんだろうか