北米でスポーツカーレースを統括するIMSAは、1月27~28日に行われたウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レースにおいて、チェッカーフラッグ提示にまつわる混乱があったことについて声明を発表した。
これによれば、「審判上のミス」により、スタートから24時間が経過するよりも1分35秒ほど早く、チェッカーが振られてしまったという。
【動画】2024年IMSA開幕戦デイトナ24時間レース 決勝ハイライト
アメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われた伝統の24時間レースは、残り1時間を切って発生したレクサスRC F GT3の火災により、フルコースコーション(いわゆるセーフティカー)が導入。これにより各クラスの上位車両のギャップが詰まり、残り32分で迎えたリスタート以降、フィニッシュに向けた息詰まる熱戦が展開されていた。
当初、レースコントロールは、残り3分を切った時点で、最終ラップを示すホワイトフラッグを提示したが、IMSAはレース翌日の声明で、これが誤りであったと説明している。レース後に発行されたリザルト上でも、総合優勝車両のレースタイムは『23時間58分4秒723』と記されている。
「レースコントロールにおける審判上のミスにより、IMSAはレース残り3分を切った時点で誤ってホワイトフラッグを掲示した」と声明には記されている。
「その周の終わりに、レースをリードする7号車GTP車両は残り1分35秒277の時点でチェッカーフラッグを受け、予定の24時間に事実上1周届かずにレースを終了した」
「2024年IMSAスポーティングレギュレーションの第49条および標準補足規則に基づき、先頭車両が予定周回数を完了する前、または規定時間が完了する前に、不注意またはその他の理由でチェッカーフラッグが表示された場合、レースはそのフラッグが掲示された時点で終了したものとみなされる」
今回のデイトナ24時間レースは、現地時間13時30分にフォーメーションラップが開始され、13時40分のスタート(グリーンフラッグ)が予定されていたが、実際には13時42分にローリングスタートが切られていた。このことが混乱の要因となった可能性があるものと考えられている。
WEC世界耐久選手権を含め、多くの耐久レースでは定められた開始時刻にフォーメーションラップが始まる。フォーメーションラップに要する時間はそのときどきで異なるため、実際にグリーンライトが点灯し競技が開始される時刻が当初予定と比べて前後することは、しばしば見受けられることである。
このレースでは、終盤まで続いた総合優勝争いを、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの7号車ポルシェ963(デイン・キャメロン/フェリペ・ナッセ/マット・キャンベル/ジョセフ・ニューガーデン)が、2.112秒差で制した。僅差の2位でフィニッシュしたのは、アクション・エクスプレス・レーシング(ウェーレン・キャデラック・レーシング)の31号車キャデラックVシリーズ.Rだった。
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