ホンダの新しいSUV「ZR-V」に設定された特別仕様車「ブラックスタイル」に、小川フミオが乗った!
快適な市街地走行
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スタイル、機能、街中での運動性能と3つのバランスが良いクロスオーバーであるホンダZR-Vにブラックスタイルが追加された。2024年8月にドライブを堪能。いいクルマだった。
ZR-Vは、2023年4月に発売されたコンパクトサイズのクロスオーバー。ブラックスタイルは、同年秋に発表されたが、発売は24年夏。ずいぶん待って試乗がかなった。
特徴を列記すると下記のようになる。
・バンパーガーニッシュ
・バンパーコーナープロテクター
・ホイールアーチプロテクター
・サイドシルガーニッシュ
・電動格納式リモコンドアミラー
・アウタードアハンドル(※ここまでがすべてクリスタルブラックパール)
・リヤバンパーロアガーニッシュ(アバンギャルドグレーメタリック)
・18インチアルミホイール(ベルリナブラック)
前出でふれた通り、私が乗ったのはe:HEV Zブラックスタイルの4WD。1993ccの4気筒エンジンと、電気モーターを組み合わせたホンダ独自のシステムだ。
エンジンがまわっているときの音は低音中心で、耳ざわりでない。ただしステアリングフィールとか、乗り心地とかは速度が上がっていくと、いまひとつクオリティに欠けるきらいがあるのも事実。
e:HEV搭載のホンダ車のよさは、とりわけ市街地走行にある。しなやかなサスペンションの動きと、安心感のある操舵感、力強く、かつ静かなパワートレインなど、メリットが多い。
今回のZR-Vもおなじく、気持ちよく東京都内を走った。
デザイン性とクオリティを両立私がZR-Vの好きな点として、ボディデザインと、室内のパッケージングがあげられる。
アウディやポルシェのSUVを思わせなくもないが、リヤクオーターウインドウをそなえつつ、スーっとリヤに向かって弧を描くルーフラインの微妙なカーブと、全体に張りのある曲面で構成されたボディの組合せはよい出来だ。
加えて、ホンダのSUVの特徴ともいえるフレームレスで、かつ縦バーのグリルと、そこに向かって、ボンネット、ヘッドランプ、エアダムなどのさまざまな面と線が集約していくようなアグレッシブな印象のフロントマスクも特徴だ。
もうひとついいところは、室内の広さだ。前後席とも広々としている。リヤシートは前席の下につま先が入れられるので、脚に負担がかかりにくいし、ニールームといって前席シートのバックレストとの距離もしっかり確保されている。
室内の造型も、ハイテク感とオーガニック感がうまくクロスオーバーしている。ダッシュボード全体に網目のようなパネルをつけて内側に空気吹き出し口を設けたデザインはよい。
ダッシュボードとセンタートンネルには、小さな曲率をもったきれいなカーブがつけられ、合成樹脂感が抑えられている。革でくるんだような有機的な造型がたいへんよい。
ブラックスタイルはまさにほとんどのパーツがブラックなので、面のかたまり感が出るとともに、ゆがみが見られないため、このクオリティの高さは比較的高額のこのモデル(4WDで¥4,506,700円、FWDは¥4,308,700)に合っているともいえる。
ZR-Vは、室内が広く、運転支援システムから快適装備まで、ほとんどの装備を標準で備えているのでこの価格、と、されている。市街地で快適に乗っていられ、加えて、4WDゆえのカーブを曲がるときの身のこなしから冬場の安心性を考えれば、この選択もありではないだろうか。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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プレート取付けても気付かれないね