サーキット志向のアセット・フィオラーノ仕様に試乗
296シリーズは、フェラーリPHEVの第2弾。第1弾のSF90シリーズは3モーター構成で夢の価格帯。本命はリア1モーターの296シリーズである。
それゆえ308GTシリーズ以来、半世紀近くも続いた2シーターV8ミッドシップの後継車ともいえる。296は減じた2気筒分に替えて電気モーターと大容量バッテリーを積み、パフォーマンス的にはF8トリビュートを上回った。6気筒だからといって決して廉価版ではない。
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サーキット使用を前提にした「アセット・フィオラーノ」というパッケージオプションも用意される。軽量化にこだわったほか、専用ダンピングシステムや、250LM風のストライプカラーが選択できる人気のオプションだ。
開発陣が「ピッコロV12」と名付けた3リッター・V6エンジンは高回転域になるほど快音を奏でる。V8ツインターボよりかなり官能的。音圧やラウドネスではV8NAに劣るものの、音質はまさにミュージックで、ドライブしながらいつまでも聞いていたいと思わせる。
まるで大排気量スポーツの楽しさ。運動性能も逸品
パワーフィールももちろん申し分ない。モーターのアシストは速度や選択ギアに応じて綿密に制御されており、ターボチャージャーの存在を打ち消しながら、さらにトルクを上乗せする感覚が味わえた。大排気量の自然吸気エンジンを駆っているかのようである。それゆえ、2速が適当なコーナーを間違って3速で抜けても、それなりに速く脱出できる。
バッテリーは重心近くにあるため、走りに影響するような重さは感じない。むしろ腰回りに安心感があって、車体とドライバーとの一体感も増す方向に作用する。ギュッと引き締まったクルマに乗っているイメージだ。最近のミッドシップ・フェラーリの中では最もフィット感があった。
制動を含めたシャシー制御も素晴らしい。マネッティーノ(ドライブモード)をレース、eマネッティーノ(ハイブリッドパワートレーンモード)をクォリファイにして走ると、面白いように曲がる。システム出力830psのRWDミドシップカーという事実にビビることなく攻めていけた。怖くないうえに、クルマの制御に頼っているという感覚もほとんどない。アンダーステアなど出ないから、急にドライビングが上手くなったと感じる。ほとんどバーチャルの世界で楽しんでいるかのような自在感だ。
300kmほど一般道で標準仕様を試した。足はよく動き、フラットなライドが心地よい。しかも適宜EVとしても使える。通りすがりの街中を無音で走り抜けると、道ゆく人たちが驚く。刺激と先進の融合は、愉快痛快だ。
フェラーリ296GTB 主要諸元
グレード=296GTB
価格=8DCT 3678万円
全長×全幅×全高=4565×1958×1187mm
ホイールベース=2600mm
トレッド=フロント:1665/リア:1632mm
車重=1470kg
エンジン=2992cc・V6DOHC24Vターボ
最高出力=610kW(830ps)/8000rpm ※
最大トルク=740Nm/6250rpm
燃料タンク容量=65リッター
サスペンション=フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ=フロント:245/35ZR20/リア:305/35ZR20
駆動方式=2WD
乗車定員=2名
0→100km/h加速=2.9秒
0→200km/h加速=7.3秒
最高速度=330km/h
※価格は消費税込み、性能スペックは欧州仕様
※ハイブリッドシステム出力(エンジンのみ663ps)
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みんなのコメント
誰も校正しないの?
知ってる人は
リタイアのFerrariとしか認識しないしね(´・_・`)
詰んでるFerrariは時代の流れだろう