一部改良を受けたマツダのコンパクトSUVである「CX-3」に世良耕太が試乗した。
上質さ、さらにアップ
極上のリアシート──新型レクサスLX600“エグゼクティブ”体験記
マツダが展開するSUVのうち、もっともコンパクトなモデルがCX-3だ。コンパクトハッチバックの「MAZDA2」を高さと長さ、幅方向に少しずつふくらませたサイズと表現したら、想像しやすいだろうか?
このクラスの多くのSUVがそうであるように高さは控え目で、全高はタワーパーキングに入る目安とされる1550mmに抑えられている。そんな背の高さだから着座位置はほどよく、上がり込むというよりは、腰を横にスライドさせる感覚だ。つまり、乗り降りがしやすい。
そんなCX-3に、エレガントな特別仕様車が追加された。「Super Edgy(スーパー・エッジー)」だ。“上質”“洗練”を旨とするCX-3の魅力をさらに高める手がくわえられている。
最大の特徴はボディカラーだ。ルーフと、それを支えるピラーをすべて艶のあるブラックに塗装している。さらに、前後のホイールハウスのまわりに配されたクラッディングも艶感のあるブラックで統一し、引き締まった姿としている。
撮影車はSuper Edgyの追加にあわせて新設定されたプラチナクォーツメタリックのボディカラーを組み合わせていた。ほかのボディカラーも選択できるが、見たことのないカラーなこともあり(新色なので当然だ)、新鮮だし、艶のあるブラックとの組み合わせが映えている。
マツダは「ボディカラーも造形の一部」と、捉えてカラーの開発をおこなっている。プラチナクォーツメタリックはゴールでもなく、シルバーでもない、淡い色合いの“プラチナ”であるところがポイントで、それにクォーツ(水晶)のような半透明感を与えて上品に仕立てている。プラチナクォーツメタリックのSuper Edgyと初めて対面したときに連想したのは、フォーマルスーツとシャンパンの組み合わせだった。似合わないわけはないし、決まっていると思った。
Super Edgyのツートーンカラーを商品説明調で記せば、前述のように「ルーフとピラーをブラックに塗装した」という表現になる。ところが実際は、車体骨格全体がブラックなのだ。塗装工程では塗料で満たされたプールの中に車体骨格をザブンともぐり込ませて全体を塗装してしまう。そのうえで、別工程で塗装したボンネットフードや前後のドアやバックドアを固定していくのだ。
だから、Super Edgyはルーフとピラーだけ後からブラックに塗装したのではなく、元から黒い骨格に、別のカラーで塗装されたパネル類を固定するプロセスをたどっている。そういう状況だから、ドアを開けて乗り込むたびに、艶のあるブラックで塗装された骨格部分が目に入る。裏地に気を使ったジャケットがひるがえった瞬間のような、見る者をハッとさせる効果があるし、とっても粋だ。
噛みしめるほどに味わい深さが増す
インテリアはブラックを基本に、ダッシュボードやドアトリム、フロントシートバックなどにホワイトを配色。シート背面の中央部分や座面、エアコンのルーバーリングにカッパー(赤銅)の差し色を配している。
色の組み合わせはもとより、使っている素材の質感(シートはスエード調人工皮革のグランリュクスを使用)も含めて上品だし、上質だ。小さなクルマというと、どうしても車両価格に比例して上質さや上品さ、はたまた華やかさを失ってしまいがちであるが、マツダCX-3のSuper Edgyはそんなことはなく、数少ない例外といえる。
CX-3は1.5リッター直列4気筒ガソリンと1.8リッター直列4気筒ディーゼルの2種類のエンジンが選択できる。Super Edgyは両エンジンともに選択が可能。取材車はガソリン仕様だった。マツダのラインアップのなかでは、もっともベーシックなエンジンである。最高出力は111ps/6000rpm、最大トルクは144Nm/4000rpmを発生する。
ターボチャージャーのような過給機は付いていないし、最高出力も最大トルクも控え目だしで、「大丈夫?」とちょっとばかり心配になるスペックであるものの、四六時中強烈な加速を求めでもしない限り、心配は無用だ。日常走行で必要な力は、エンジン回転を高めなくても発生してくれる。
これがマツダの強みでもあるが、組み合わせる6速のオートマチックトランスミッションは専門サプライヤーからの調達ではなく、自社開発品だ。そのため、エンジンの特性に合わせた設計とチューニングができるし、エンジン側もまたしかり。
エンジンとトランスミッション、両者が息の合った連携でドライバーが望む力を効率良く生み出し、タイヤに伝えていく。力の伝達に無駄がないことはそこはかとなく乗り手に伝わってくるので、走りが小気味よい。
流行りの電動デバイスは一切搭載していないが、製造時から廃棄までを考えたLCA(ライフサイクルアセスメント)の観点でCO2排出量を考えれば、バッテリーをはじめ、追加のデバイスを搭載することが環境にやさしいとは限らない。
(伝達デバイスであるトランスミッションを含め)内燃機関の効率をとことん追求したうえで、もし足りないのであれば最小限の電動デバイスを追加するのが、マツダのスタンスだ。
冷静に観察すれば、CX-3は物理的なフットプリント(道路専有面積)も小さく、環境面のフットプリント(CO2排出量)も小さい。そしてなにより、エクステリアもインテリアもセンスがいい。
付けくわえておきたいのは、乗り味の良さだ。2015年のデビュー当時は脚の硬さが気になったが、改良を重ねた結果、しなやかな乗り味を手に入れるまでに仕上がっている。
第一印象が新鮮なだけでなく、噛みしめるほどに味わい深さが増すのが、マツダCX-3 Super Edgyの魅力だ。
文・世良耕太 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
それっぽく見せた大衆車。
高級車とか嘯くから、反感を買ってしまう。
デター
接待記事笑