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2000年代のスバル代表 インプレッサ WRXとWRX STI(2代目) 英国版中古車ガイド

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2000年代のスバル代表 インプレッサ WRXとWRX STI(2代目) 英国版中古車ガイド

2000年代のスバルを代表する2代目インプ

スバル・インプレッサ WRXは、1990年代から2000年代のスバルを代表するモデルといって過言ではない。特徴的な見た目と周囲を驚かせる動的能力を備え、初代と同様に、2代目もネオクラシックとして評価を高めつつある。

【画像】2000年代のスバル代表 インプレッサ WRX STI 最新WRXとライバルの三菱ランエボも 全82枚

まだ一度も体験したことがなければ、価格が比較的手頃な内に楽しんでおくのも良い。こうしている間も、徐々に相場は上昇中だ。

2000年に2代目へモデルチェンジしたインプレッサは当初、丸目のヘッドライトが特徴だった。英国ではバグアイ(飛び出た目)と呼ばれていた。

ボディは、通常のサルーンとスポーツエステート(スポーツワゴン)の2タイプが選択可能。エンジンは218psを発揮する2.0L水平対向4気筒ターボで、トランスミッションは5速マニュアルが組み合されていた。

強力なWRX STIは、英国ではサルーンのみの導入。264psのターボエンジンに6速MTが組み合され、クイックなステアリングレシオと、フロントにリミテッドスリップ・デフが採用されていた。いずれも、トラクションを最大化させるため四輪駆動だ。

2003年にフェイスリフトを受け中期型に。ヘッドライトの形状が変更され、内側が丸く両端がつり上がった涙目のデザインに。英国仕様のWRXは、224psへ最高出力が引き上げられた。

2005年に再びフェイスリフトを受け、切れ長のツリ目に。英国ではホークアイと呼ばれ、日本でも鷹目という愛称を得た。シャープでアグレッシブな顔立ちは、パワフルな動力性能と良い組み合わせだと感じさせた。

年式を問わず動力性能に不足なし

英国仕様では後期型に2.5Lの水平対向4気筒エンジンが積まれ、WRXで229ps、WRX STIで280psを獲得。また中期型よりトレッドも広い。

ちなみに中期の最後には、2.0Lに後期型の駆動系やドライバーが変更可能なDCCDと呼ばれるセンターデフが組まれた、WRX STIも存在している。一部の英国人マニアは、この型が最良だと考える人もいる。

とはいえ、どの年式を選んでも動力性能に不足はない。0-97km/h加速時間は、英国仕様では中期型のWRXで5.6秒、後期型のWRX STIで5.2秒がうたわれていた。初期型でも、多くのホットハッチを凌駕する能力を秘めている。

登場が20年以上前のターボ車だけに、ターボラグは大きい。低い回転域ではエンジンは寝ぼけている。ターボチャージャーが過給圧を高めて初めて、フラット4の鼓動を腹部で感じながら、たくましい走りを楽しめる。

グリップ力は凄まじい。雨でも雪でも、四輪駆動のラリー・モンスターのDNAを受け継いだモデルとして、動力性能をいかんなく発揮できる。限界領域ではアンダーステア傾向だが、DCCD装備車の場合は、テールスライドさせながらのターンインも可能だ。

日本と同様に、英国市場ではインプレッサの価格は高騰気味で、状態が良ければ3万ポンド(約489万円)に達する例も。日本からの並行輸入も少なくなく、かなり改造された例も多い。

インプレッサ WRXとWRX STIは、近年のモデルでは得難い個性を備えている。三菱ランサー・エボリューションとともに、今後もクルマ好きから羨望の眼差しを集めるだろう。

新車時代のAUTOCARの評価は

この価格帯で、驚くほどの粘り強さとスピードを兼ね備えたクルマは、他に例を見ない。郊外の道では、圧倒的な加速力と制動力、回答性を披露する。

加えて、実用性の高さも特筆モノ。一般道では引き出しきれない限界性能を、乗りやすさを犠牲にすることなく実現している。(2001年4月11日)

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

2.0Lの場合、カムカバーやサンプカバーの継ぎ目からエンジンオイル漏れがないか確かめる。2.0Lユニットのピストンは鍛造だが、2.5Lエンジンのピストンは過共晶合金の鋳造。ピストンリングに絡む不具合が多いようだ。

また、2.5Lユニットの場合はヘッドガスケットが痛みやすい。350馬力以上までチューニングされている例などは、内部強化も必要になる。シャシーダイナモで、実際の出力状態も確認しておきたい。

オイル冷却のターボからの滲みや、インタークーラーのフィンの状態も確かめる。エンジンオイルは10W-40か10W-50の全合成油がベスト。交換指定は、英国では1万6000km毎となっている。シェルのVパワーなど、高性能ガソリンで本領を発揮できる。

トランスミッション

リアデフからのフルード漏れがないか、リアデフとセンター・ビスカスカップリングから異音や振動がないか確かめたい。

サスペンション

ダンパーロッド・シールが傷み潤滑性が失われ、リアストラットの動きが渋くなることがある。

ボディ

ラジエーターのサポートパネルは、Cサブフレームと同様に錆びがち。後期型では、プラスティック製アンダーカバーの裏が錆びていないか調べたいところ。

ドアやトランクなどのパネルの隙間が一定でない場合は、事故歴を疑う。アフターマーケットのパーツが取り付けられている場合は、取り付け方法が適正かどうか確認したい。

専門家の意見を聞いてみる

ケビン・ナイト氏:スクービークリニック社

「2001年から2007年までのインプレッサWRXとWRX STIは、今でも個性の強い、アイコン的なスバル車ですね。しかし新しいモデルではないので、ひどく改造されている例も少なくありません。ハードな走りに耐えてきたクルマも」

「専門ショップによって丁寧にモディファイされた例を除いて、今は可能な限りノーマル状態を探すべきでしょう。英国仕様の初期と中期型では、2.0Lターボに少し手を加えるだけで、400馬力は簡単に出せます。スバルの最高作品の1つだと思います」

「6速トランスミッションも堅牢です。レーシングカーでは、750馬力まで耐えていますからね」

英国ではいくら払うべき?

7999ポンド(約129万円)以下

主に個人売買で、2代目の初期型を英国では探せる価格帯。走行距離は16万km前後と長い。価格に応じて状態は良くなるものの、事故歴を持つものなども含まれる。

8000ポンド(約130万円)~1万2999ポンド(約210万円)

状態の良いWRXを英国では出てくる。なかには走行距離が8万kmを切る例もあるようだ。WRX STIも中期型までなら、走行距離が長めのものを探せる。

1万3000ポンド(約211万円)~1万5999ポンド(約259万円)

好条件のWRXを狙える価格帯。執筆時は、英国仕様のGB270なども含まれていた。走行距離は12万km近かったが、見た目の良いWRX STIも発見した。

1万6000ポンド(約260万円)~2万4999ポンド(約406万円)

強力にチューニングを受けたWRXが含まれる。鷹目の後期型WRX STIも選べるようになる。

2万5000ポンド(約407万円)以上

英国では理想的な後期型のWRX STIを選べる価格帯。日本から並行輸入された、新車に近いタイプRA-Rには約7万ポンド(約1141万円)が付いていた。それ以外は、3万5000ポンド(約570万円)以下と考えて良いだろう。

英国で掘り出し物を発見

スバル・インプレッサ WRX STI プロドライブ・パフォーマンス・パッケージ(英国仕様) 登録:2007年 走行距離:6万2700km 価格:2万1750ポンド(約354万円)

コレクターズアイテムと呼びたい1台。見た目は凛々しく、驚くほど走行距離の短い後期型。英国で選択できたプロドライブのパッケージが装備され、象徴的なブルーのボディにゴールドのホイールが組み合わされている。早い者勝ちだ。

知っておくべきこと

WRXとWRX STIには、さまざまな特別仕様が登場した。英国仕様で注目すべきは、RB320とGB270という2台。

オプションとして、プロドライブ・パフォーマンス・パッケージ(PPP)が装備されたインプレッサも英国には存在する。この場合、最高出力が320psへ引き上げられており、0-97km/h加速時間は5.0秒を切る。

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みんなのコメント

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  • 中期型の涙目からこのスプレッドウイングスグリルの後期型になった時に、「なんちゅうクソダサいデザインにしてくれとんねん」と思ったけど、近年の馬鹿デカグリル全盛の国産車を見てると、これでもマシに思える不思議。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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