メーカーOEMにも続々と採用されるS22
BATTLAX HYPERSPORT S22【ツーリング、時々サーキット。いかなる時もバイクでスポーツするのが楽しくなる!】
ブリヂストンの『バトラックス・ハイパースポーツS22』をカワサキZ900RSに履いてさまざまなシチュエーションを走り込んでみた。そうして強く感じたのは、そのバランスの良さとブリヂストンらしさ。そんなブリヂストンらしさは、いかにして誕生したのだろうか?
●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:長谷川徹 ●外部リンク:ブリヂストン
『S22』はブリヂストンらしさに溢れている
最近、新型のバイクに乗るとブリヂストンのBATTLAX HYPERSPORT S22(以下S22)を履いていることが多かった。ヤマハのYZF-R7やMT-09、スズキのハヤブサなどでは公道もサーキットも走行したが、常にタイヤを通じてバイクの挙動がわかりやすいのが印象的だった。
2018年末に登場して以来、『S22』は多くのユーザーに選ばれ、多くのバイクにOEM採用されてきた。色々なバイクとの相性を確認し、今回はカワサキのZ900RSにも装着してみたいと思いテストしたのだが、そこでもすべてのシチュエーションにおいて前後タイヤのバランスが良かった。
硬質なブリヂストンらしいフィーリングは、ライダーの操作を瞬時に感じ取り、その操作に対して正しいインフォメーションを返してくれるから、どんどん操るのが楽しくなってくる。
ワインディングからサーキットまでを楽しんだ『Z900RS×S22』のインプレッションはこちらを読んでいただくとして、今回は『S22』のキャラクターが構築されていった背景を、ブリヂストンのタイヤ開発 第3部門 MCタイヤ設計第1課の大力崇弘(ダイリキ・タカヒロ)さんに伺ってみた。
―― 『S22』は、カワサキH2 SX、ヤマハMT-10、YZF-R7、MT-09、スズキ ハヤブサなどの純正タイヤとして採用されている。排気量や車重、カテゴリーを問わずその性能を発揮する。
―― フロントは3LC(レイヤー・コンパウンド)、リヤは5LC構造を採用。トレッドはすべてのシチュエーションで最適な役割を持たせている。また、タイヤ表面に存在するシリカを微粒径にすることで、路面との凝着力をアップ。これがタイヤのウォームアップ性やウエット性の向上に貢献している。 [写真タップで拡大]
−−小川「ここ数年、様々なバイクとS22のマッチングを見てきました。どのバイクでも前後タイヤのバランスの良さが印象的でした。開発においてもっとも苦労された点はどこですか?」
大力「もっとも苦労したのは、安心感と軽快性をいかに両立させるかという点です。これからコーナーに進入する=バイクが直立状態から傾き始める場面では、ライダーの操作通り素早く寝てくれて軽快、その先の旋回状態に差し掛かったところではタイヤがグリップし、踏ん張ってくれて安心という特性をつくり込んでいきました。
さらには気軽に出掛けられるマイレージと、出先の路面状況を問わないウエット&低温性能との高次元バランスの実現も苦労した点です」
−−小川「確かに冬のサーキットやウエット路面なども走りましたが、タイヤにとって過酷なシチュエーションでも、自然とリラックスできるのが印象的です。現在は、排気量やカテゴリーを問わず、多くの車種に純正採用されています。そのオールラウンド性はどのように構築していったのですか?」
大力「スーパースポーツやメガスポーツ、ストリートファイターから軽量ネイキッドまで本当に幅広い機種で、しかも国内外のメーカーに純正採用いただけるのは、世界中の完成車メーカーにS22を評価していただけていることの証明であり、とても光栄なことです。
そのオールラウンド性については、経験豊かな当社テストライダーが、現在の新車だけでなく、まだまだ現役で走っている古いモデルとのマッチングまで考慮し、つくり込んでいった結果であると考えています」
―― カワサキZ900RSに『S22』を装着してテスト。市街地、ワインディング、サーキット、そのすべてで軽快感と高い剛性感が印象的だった。 [写真タップで拡大]
−−小川「剛性感の高いしっかりとした手応えや、速度域を問わず、同じフィーリングでいてくれる扱いやすいハンドリングにブリヂストンらしさを感じました。S22でもっともブリヂストンらしいところはどこですか?」
大力「タイヤ性能レーダーチャートの総面積を広げたような、各性能を高次元でバランスさせているところがブリヂストンらしさです。このバランスを実現するにはとてもワイドレンジな性能が必要なんです。
当社では近年EWC(世界耐久選手権)に参戦中ですが、そこでは鈴鹿の酷暑~欧州ラウンドの夜間走行での超低温コンディションまでが存在し、過酷な条件下でも常に安定した性能を発揮させることが重要です。
EWCを通じて培われた技術はS22にも活かされており、このワイドレンジな性能につながっています」
―― 世界耐久選手権は通常のレースにはない過酷なシチュエーションがたくさんある。そこで鍛えられた技術が『S22』に投入されているのだ。2021年シーズンは、ヨシムラ SERT Motulと共にタイトルを獲得している。 [写真タップで拡大]
―― すべての領域で前モデルであるS21の性能を上回っている『S22】(左)。サーキットでのラップタイムも向上しているのがよくわかる(右)。 [写真タップで拡大]
−−小川「すでに多くの方がこの性能を実感していると思いますが、ユーザーの方に意識して乗ってほしいところはありますか?」
大力「S22は、ワインディングで安心感をもってスポーツライディングを楽しめるタイヤとして開発しました。ライダーが積極的にバイクを動かしたい直立付近での軽快性と、寝かせた先で踏ん張ってくれる安心なグリップ感の両立がポイントです。お気に入りのワインディングで、このポイントを意識して走ってもられば、きっとその性能を体感いただけると思います」
『S22』がスポーツライデイングの質を高めてくれる
今回、Z900RSにS22を履いて様々なシーンを走行してみた。市街地からワインディング、サーキットまでを走行して思ったのは、個性的な軽さを持ちつつも、どこにも気を使わない大らかな感性だった。
軽いのに軽薄な感じはなく、初夏のこの時期だからというのもあるが、走り出しからしっかりとした剛性感とグリップ感がある。またサーキットではその性能をより明確に感じることができ、直立付近からバンク角が深まっていく際にハンドリングの変化がないため、警戒感をまるで感じさせないのだ。
それは「おお!」と心の中で思わず声が出る安心感とポテンシャルで、いつの間にか深々とバンクできてしまってるような印象。左右の切り返しも素早く、Z900RSはその排気量を感じさせない軽快性を披露。ライダーが積極的に動くほどに応えてくれるが、あっという間にバンクセンサーがヒットして現実に引き戻されることが度々あった。
速度が上がっても車体は軽いまま、どこまでもスポーティ。慣性力は高まっているのに軽快だから、疲労感を感じないまま楽しさだけが倍増していくような感覚も楽しんでいただきたい。
今シーズンのスポーツライディングの相棒に、『S22』を選んでみてはいかがだろう。
ブリヂストン『バトラックス ハイパースポーツS22』サイズ一覧
フロント:
120/70ZR17 M/C (58W) 2万5520円
110/70R17 M/C 54H [Hレンジ] 1万9470円
リヤ:
160/60ZR17 M/C (69W) 3万4210円
180/55ZR17 M/C (73W) 3万7620円
180/60ZR17 M/C (75W) 3万9380円
190/50ZR17 M/C (73W) 3万8500円
190/55ZR17 M/C (75W) 3万9380円
200/55ZR17 M/C (78W) 4万1800円
140/70R17 M/C 66H [Hレンジ] 2万4750円
150/60R17 M/C 66H [Hレンジ] 2万5740円
※メーカー希望小売価格は税込/全てチューブレスタイプ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
サイドエンドまで簡単に使えて、シリカの恩恵で減らない。これも良いんだろうな!