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【2代目へモデルチェンジ】メルセデス・ベンツ新型GLA 250 ドイツで初試乗 前編

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【2代目へモデルチェンジ】メルセデス・ベンツ新型GLA 250 ドイツで初試乗 前編

大成功を収めた初代を超えられるか

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

【画像】新旧GLAとBMW X2、アウディQ2 全118枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


初代メルセデス・ベンツGLAが発表されたのは2014年。世界各国で述べ100万台を超える販売を達成し、大成功を収めた。

その初代GLAは、中身をよく見れば第3世代のAクラスの車高をわずかに上げ、たくましい見た目を与えたクルマに過ぎなかった。マーケティング主導だったのかもしれないが、クロスオーバーとしての機能面は、物足りないものだった。

だが、2代目のGLAは異なる。明確に初代より良い。メルセデス・ベンツのコンパクトモデル・ラインナップを構成する、8台体制の1角を力強く担える。

アウディQ2やBMW X2という、ファッショナブルで才気あふれるライバルに対抗するべく、求められるデザインと技術が盛り込まれている。Aクラスとのメカニカルな部分での共通性は変わらないが、一新されたGLAは、際立つ個性を獲得した。

メルセデス・ベンツらしい品質を備え、訴求力も一層高い。試乗を始める前に、まずは2代目GLAの概要を見ていこう。

スタイリングは、読者によって好みも分かれる部分でもあるから、筆者の意見はか書かないでおこう。ボディサイズは、全長が14mm短くなり4410mm、全幅は30mm広がり1834mm、全高は104mm高く、ルーフレールなしで1611mmとなった。

比較として主要ライバルの数字を並べてみると、アウディQ2は全長4191mm、全幅1794mm、全高1508mm。BMW X2は、全長4360mm、全幅1824mm、全高1526mmだ。新しいGLAは、この2台より一回り大きい。

小さくてもしっかり最新のメルセデス

初代から全長は短くなっているものの、実用性や用途が削られたわけではない。ホイールベースは30mm長くなり、2729mmを確保。車内空間も合わせて広がり、特に後部座席にゆとりが生まれている。

新しいGLAのトリムグレードは、当初7種類でスタートする。エンジンは4気筒ガソリンが2種類と、4気筒ディーゼルが1種類。どのクルマが英国や日本に入ってくるかは未定のようだ。

エントリーグレードとなるのが、前輪駆動のGLA 200。エンジンはルノー由来の1.3Lガソリンターボで、163psと25.3kg-mを発生する。当面はトップグレードとなるGLA 250は、前輪駆動か4輪駆動かを選べる。エンジンは2.0Lのガソリンターボで、225psと35.6kg-mを発揮する。

ディーゼルエンジンを積むモデルは、150psと32.2kg-mのGLA 200dと、189psと40.7kg-mのGLA 220dの2種類が用意される。エンジンはどちらも同じ2.0Lの4気筒ターボ。前輪駆動と4輪駆動が用意される。

トランスミッションは、前輪駆動のGLA 200のみ、ゲトラグ社製の7速デュアルクラッチAT。残りのすべてのGLAには、メルセデス・ベンツ製の8速デュアルクラッチATが充てがわれる。

今回試乗したのは、4輪駆動のGLA 250 4マティックで、トップグレードに位置するクルマ。小さくても、しっかり最新のメルセデスらしさが盛り込まれている。

車内にレイアウトされるダッシュボードや操作系、独立した配置のデジタルモニターなどは、AクラスやBクラス、CLAやGLBでもおなじみのもの。既視感があるともいえる。

広さもプレミアム度も増した車内

試乗車はオプション満載状態で、7.0インチではなく、10.2インチのデュアルモニターにマルチカラー・ヘッドアップ・ディスプレイを装備。最新のマルチファンクション・ステアリングホイールと、各所に配されたヘアライン仕上げのアルミニウム・トリムが、高級感を引き立てる。

見た目でも触感でも、GLAに相応しいプレミアム感が漂う。ステアリングホイールからは、簡単に音声認識機能やタッチモニターの機能にアクセスでき、操作も直感的に行える。

インフォテインメント・システムもOSのMBUXも、反応は印象に残るほど良好。移動中の操作や指示も容易だった。

クロスオーバーらしくGLAは車高が持ち上げられ、前席の着座位置はAクラスのハッチバックより140mm高い。運転姿勢は直立気味の、いわゆるコマンドポジションを取れる。

全高も増したことで、前席の頭上空間は初代のGLAより22mm増加。クラス水準で見れば、風通しの良い、広々とした運転環境を得ていると思う。

後部座席の膝周り空間は初代より116mmも広くなった。リアシートは標準では固定式だが、オプションで最新のBクラスやGLBと同じベンチシートを選ぶこともできる。前後に140mmスライドが可能だ。

ドアの開口部は横に広くなり、リアタイヤのホイールアーチ部分の侵食は小さく、乗り降りもしやすい。ただし後部座席の場合、傾斜するルーフラインのおかげで頭上空間は6mmだけだが、狭くなっている。

最も強く光るハンドリングと乗り心地

新しいGLAは全長を短くしつつ、荷室容量を14Lも増やしている点もポイント。GLAの容量は435Lとなり、Q2より30L大きく、X2より35L小さい。

サスペンションはすべてのGLAで、フロントがマクファーソン・ストラット式となり、リアがマルチリンク式。オプションでアダプティブダンパーが選べる。

ホイールベースは30mm伸びているが、トレッドもフロントで36mm、リアで46mmも広げられている。前後左右に足を伸ばし、安定性を高めている。ホイールアーチも拡大され、17インチから20インチまで、幅広いサイズのアルミホイールを履かせることが可能だ。

試乗で最も強く輝いていた部分が、メルセデス・ベンツの技術者が注力したと思われる、ハンドリングと乗り心地。際立って良い。これを実現しているのが、アップデートで剛性を向上させた、MFAプラットフォームにある。

GLA 250 4マティックには、初期の油圧式にかわり電動式を採用した、マルチプレート・クラッチを備える4輪駆動システムを搭載。路面変化に伴うグリップ状況に応じて、最適なパワーを前後間で分配してくれる。

コンフォートとエコ・モードの場合、通常は前輪に80%、後輪に20%の割合で駆動力が割り振られる。スポーツ・モードを選ぶと、前輪30%、後輪70%と、リアタイヤに主導権が移った設定になる。オフロードモードでは、前後ともに同値の50:50に変化する。

GLAの基本情報はこのくらいにして、走り出してみよう。続きは後編にて。

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