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“日本生まれ”のサーキットサファリ導入に向けDTMドイツ・ツーリングカー選手権が試験走行を実施

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“日本生まれ”のサーキットサファリ導入に向けDTMドイツ・ツーリングカー選手権が試験走行を実施

 スーパーGTではすっかりお馴染みのイベントのひとつである、サーキットサファリ。実際のレースウイーク中、レーシングカーが走るコース上をバスが走り、ファンが間近で走行シーンを楽しめるもので、WEC世界耐久選手権の富士戦でも開催されている。そんなサーキットサファリが、DTMドイツ・ツーリングカー選手権での導入を目指しテストされた。

 サーキットサファリはすでにスーパーGTでは恒例のイベントで、2019年まで開催されていたタイでのレースウイークにも開催されていた。ただ、海外ではあまり開催例がなく、2019年に富士スピードウェイで開催されたスーパーGT×DTM特別交流戦や、WEC富士に参戦したドライバーたちにも大きな驚きとなったようだ。

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 そんなサーキットサファリをDTMでも導入するべく、4月15~16日にレッドブルリンクで行われたテストで試験走行が行われた。テストセッションの合間の30分の時間を割き、希望するメディア関係者が事前登録後にバスへ乗り込んだ。

 この試験走行には、実際にWECが開催された富士スピードウェイでサーキットサファリに乗車した経験がある関係者も複数人いたほか、スーパーGTの公式ホームページの写真やモータースポーツのニュースサイトで見聞きした者もおり、誰もが興味津々のようだった。

 走行中はADACの広報担当者のオリバー・ルンシュケがガイド役となり、案内をしながら2ラップをゆっくりと走行。試験走行とあり、サーキットサファリ中に走るレーシングカーの台数は少なかったものの、バスのすぐ横を猛スピードで駆け抜けるマシンに歓声が起きた。

 ADACスポーツプレジデントのゲルト・エンサー博士とADACモータースポーツディレクターのトーマス・フォスの両氏は、3月にフランクフルトにあるDMSB(ドイツモータースポーツ協会)にGTアソシエイションの坂東正明代表が訪れた際に、両国のモータースポーツの在り方、今後の将来について数多くの有意義な意見交換を行ったという。

 その中で坂東代表からスーパーGTのファンサービスについても説明があり、それに感銘を受けたエンサーとフォスの両氏がDTMにも導入できないだろうか……と発案したところから、このレッドブルリンクでの試験走行が行われた。

 ADACでは『トラックサファリ』と称することになりそうだが、DTMが開催されるレースウイークにはADAC GTマスターズ、BMW M2 CSカップ、GT4、F4など、サポートレースが数多く開催されるとあり、果たしてサーキットサファリ用の時間が確保できるのか……など課題もあるようだ。今季のDTMの全戦でなくとも部分的に導入される可能性があり、今後検討会議を行うという。

 日本でサーキットサファリを経験したことがあるドライバーにも意見を聞いたのでご紹介しよう。

マルコ・ウィットマン(プロジェクト1/BMW M4 GT3)
「日本の事情をよく知らないヨーロッパのドライバーには、サーキットサファリは最初戸惑うかもしれないね。日本ではサーキットサファリは長年の経験と伝統があり、モータースポーツファンにとっては素晴らしいイベントのひとつだということはよく理解できる。このサーキットサファリとはまったく関係はないが、鈴鹿での日本グランプリで起きたジュール・ビアンキの事故を思い起こしてしまうので、採用するかどうかは慎重に検討した方がいいと思う」

ルーカス・アウワー(ウィンワード・レーシング/メルセデスAMG GT3)
「日本で最初に走った時は『なんてクレイジーなんだ!』ってビックリしたけど、とてもクールな経験だった。DTMでも同じようなイベントが開催されるといいと思うよ」

トーマス・プライニング(マンタイ/ポルシェ911 GT3 R)
「WECの富士の時に初めて走ったけど、クールな体験だと感じたし、ファンやVIPゲスト、スポンサーにはよりレースを身近に体験してもらえると思う。ヨーロッパのレースで導入しているところは僕が知る限りではないので、DTMでも採用されるといいと思う」

レネ・ラスト(シューベルト・モータースポーツ/BMW M4 GT3)
「今回はまだファンのためではなく、メディア関係者がファンの代わりとなって試験走行したけど、僕自身の意見としてはとても良いアイデアだと思う。サーキットに来てくれるファン全員が体験できるわけではないけれど、スタンドに座って観るレーシングカーとバスの車窓から並走して迫力ある走りを観るのとはまったく違う感覚だと思うので、DTMでも日本のファンの皆さんと同じように特別な体験をして欲しいと思う」

ティモ・ベルンハルト(クース・チーム・ベルンハルト代表)
「僕自身はWECの富士に参戦していた際に経験しているが、ヨーロッパ人にとってはとても新鮮で特別な体験だった。ファンにモータースポーツを身近に感じ、楽しんでもらえるように日本のプロモーターが尽力していると感じ、とても良いイベントだと思う。もしもDTMでも導入されるとなると、ドイツのファンにとってさらに特別なレースウイークになるのでは」

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みんなのコメント

3件
  • これは良いイベントだと思う
    こんなんよく思いつくわ
    海外の人も気に入ってくれると思う
  • サーキットをバスに乗って走る。それだけでも観る専のモータースポーツファンなら中々の体験だけど刺激に欠ける。しかし横をレーシングカーが走り抜けるとなると、非日常感は一層増しますね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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