「やっぱりクルマはガソリンに限るでしょ!! BEVはクルマって呼べないね(笑)」というのは少し前の話。ニュルブルクリンクのNを受け継ぐヒョンデ「IONIQ5 N」は楽しさ&速さを持ち合わせたハイクオリティっぷりだ。そこで今回、未だ人気が衰え知らずな日産「GT-R」と「IONIQ5 N」を比較、いや対決させてみた!!
※本稿は2024年10月のものです
文:松田秀士、岡本幸一郎/写真:奥隅圭之、日産
初出:『ベストカー』2024年11月10日号
結局さぁ……日産[GT-R] とヒョンデ[IONIQ5 N]って結局どっちが良いの??
【画像ギャラリー】このブックを読み切れるか!? マッチメーク担当者のひらめきが冴える日産 GT-R vs ヒョンデ IONIQ5 N(30枚)
■松田秀士はこうジャッジする
内燃機関を搭載する日産 GT-R と、新時代のスポーツBEVヒョンデ IONIQ5 Nの勝負!
GT-Rは内燃機関の雄。対するIONIQ5 Nは新時代のスポーツBEVだ。
どちらもハイパフォーマー4WD。GT-Rはトランスミッションをリアアクスル上に置くことで前後荷重バランスと、重いトランスミッションをエンジンから切り離して低重心にマウント。エンジン直結だと必然的にミッション搭載位置も上がり運動性能が低下するのを避けている。
GT-Rの凄さはボク自身JARIの高速周回路で記録した321km/hという最高速。何がスゴイかというと、その超高速安定性。単に前後荷重バランスだとか4WDだとかいう前に、クルマそのもののスタビリティだ。
記録挑戦に当たって計測2周と初めから決めていたので、バンクに全開で飛び込むことがすぐにできたほどスバラシイ安定感なのだ。攻める気持ちにさせてくれるし、攻められる。
ではIONIQ5 Nだ。スバラシイのは後輪モーターのパワーがスゴイこと。BEVなので前後モーターをそれぞれのインバーターでコントロールしなくてはいけない。これを統合的に制御するのはプロペラシャフトで繋がった4WDよりも超難しい。
なによりも後輪モーターのパワーが大きいからよけいだ。この制御が素晴らしく、前後の駆動配分を自由に設定することができる。つまりFFにもRRにもできるのだ。実際にFFもFRも試したけれども、速さよりもなによりも面白おかしい。走っていて楽しいんだよ。
そしてそれらを経験するとやはり4WDであることの重要性が改めて認識できるのだ。クルマとしても抜群の乗り心地と室内静粛性。GT-Rのような現実離れした超高速安定性は望めないが、電動四駆がこんなに可能性があることを示してくれた一台だ。
松田秀士氏の評価
●日産 GT-R……クルマとしての高い完成度にほれぼれする
●ヒョンデ IONIQ5 N……電気自動車の可能性を感じさせてくれる
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■岡本幸一郎はこうジャッジする
シンプルで現代的なIONIQ5 Nのインテリア。動力性能はGT-Rにも匹敵する強烈な加速性能だ
この2台に共通点はほぼない。GT-Rは絶対的な速さを追求して開発された。そして、当初はニュルでタイムを出したクルマと中身が同じクルマがそのままユーザーの元に届けられるところに大きな価値があった。
ところが快適性等の面で難があったのは否めず。そこで現開発責任者は、タイムを追求するNISMOと、ロードゴーイングカーとしての究極的な姿を追求した標準系に切り分けた。
一方のIONIQ5 Nは、ヒョンデがモータースポーツで培ってきたノウハウを活かし、量販BEVの性能を徹底的に引き上げて、サーキットを走ることに特化して開発されたものだ。
性能の限界に挑戦するとともにエンタメ性を追求して、サウンドやビジュアルによる演出をてんこ盛りにしているのも特徴だ。その完成度が驚くほど高いことにも感心した。いい意味で、すごくよくできた大人のオモチャという感じがする。
かたやGT-Rは、楽しさや官能的な類いのものは追求していない。演出的な要素というとアクセルオフ時のバラバラという音が出るぐらい。それでも乗ると心が動かされ、胸に響くものを感じさせるのもGT-Rの凄いところだ。
実は出力やトルクのピーク値ではIONIQ5 Nがだいぶ上回っているのだが、実際に走るとGT-Rのほうが速いし安定している。
日本専用に足まわりをチューニングしたというIONIQ5 Nもよくできているものの、改良を重ねたGT-Rの路面をガッチリ捉える感覚はさらに凄い。
全体としては、面白さではIONIQ5 Nに、質の高さではGT-Rに軍配としたい。
それにしてもIONIQ5 Nが、これほど高いパフォーマンスをこの金額で実現しているというのはたいしたものだと思う。
岡本幸一郎氏の評価
●日産 GT-R……デビューから17年を経ても第一級の性能
●ヒョンデ IONIQ5 N……運転が楽しくなる仕掛けが満載! 楽しい!!
* * *
●日産 GT-R プレミアムエディションT-Spec
・価格:2035万円
・WLTCモード燃費:7.8km/L
・全長:4710mm
・全幅:1895mm
・全高:1370mm
・ホイールベース:2780mm
・車両重量:1760kg
・前軸重/後軸重:970kg/790kg
・エンジン:V型6気筒DOHCツインターボ
・総排気量:3799cc
・最高出力:570ps/6800rpm
・最大トルク:65.0kgm/3300-5800rpm
・トランスミッション:6速DCT
・最低地上高:110mm
・最小回転半径:5.7m
・サスペンション:F=ダブルウイッシュボーン R=マルチリンク
・タイヤサイズ:F=225/40R20 R=285/35R20
●ヒョンデ IONIQ5 N
・価格:858万円
・一充電走行距離:561km
・全長:4715mm
・全幅:1940mm
・全高:1625mm
・ホイールベース:3000mm
・車両重量:2210kg
・前軸重/後軸重:1110kg/1100kg
・モーター:交流同期電動機
・総電力量:84.0kWh
・最高出力:F=175kW(237.7ps)R=303kW(411.7ps)
・最大トルク:F=370Nm(37.7kgm)R=400Nm(40.8kgm)
・トランスミッション:―
・最低地上高:142mm
・最小回転半径:6.2m
・サスペンション:F=ストラット R=マルチリンク
・タイヤサイズ:275/35R21
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みんなのコメント
日本車にとってあまりにも侮辱
ヒョンデ相手なら軽自動車でも国産車のほうが圧倒的
マジでやめて