ボルボ・カーズ本社は2023年11月6日、新たにエネルギー・ソリューション事業を開始することを発表した。
ボルボはすでに2030年までにEVメーカーになることを決定しており、テールパイプからCO2排出をゼロにするとしている。そして大容量バッテリーを搭載するEVは、駐車している時に家や家電製品に電力を供給したり、送電網に電力を戻したりすることが可能であり、この分野での事業を開拓しようというのだ。
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そのためボルボは、よりスマートで、持続性があり、なおかつ効率的な送電網への移行を支援するため、「ボルボ・カーズ・エナジー・ソリューションズ」を立ち上げた。
ボルボ・カーズ・エナジー・ソリューションズは、エネルギー蓄電と充電に関連する技術とサービスを提供する、まったく新しい事業部門で、ボルボのクルマとユーザーの生活、エネルギーの効率的な利用、そして社会全体をつなぐ役割を果たすことを目指している。
例えば、双方向充電は、バッテリーの余剰電力を互換性のある送電網に還元することを可能にする技術で、ピーク時の送電網のバランス調整に貢献し、化石燃料で発電される電力の需要を減らすのに役立つものだ。
ボルボの新しいフラッグシップEVであるSUVのEX90は、双方向充電と太陽光からの直接蓄電を可能にするために必要なすべてのハードウェアとソフトウェアを搭載した最初のボルボ車なのだ。
本社のあるスウェーデンのイェーテボリ市にある電力会社「Goteborg Energi Nat AB社」とともに、このようなVehicle-to-Grid (V2G)技術を地域の送電網と実際のユーザーの住宅環境でテストすることを目的とした、初のV2Gパイロットプログラムのひとつを開始している。
このパイロットプログラムでは、あえて低コストの交流電力ウォールボックスを使用しているが、その理由はこの技術の普及を加速させるためだ。
このパイロットプロジェクトは、単に電力会社から賛同を得ることや、他の電力会社に対してV2Gプログラムが具体的な利益をもたらすことを示すだけでなく、ボルボ・カーズの未来の中核となる新技術を研究所外で実験する場を設けることも目的としている。
ボルボ・カーズ・エナジー・ソリューションズの責任者であるアレクサンダー・ペトロフスキー氏
「双方向充電を使えば、車両のバッテリーを予備的なエネルギー供給源として使うことができ、例えば自宅や他の電気機器、あるいは他のボルボのEVに電力を供給することができます。次のステップは、スウェーデン全土でこの機能を使えるようにすることです。そして、それがヨーロッパ全土で同様の充電・蓄電サービスがより一層広く受け入れられる道を切り開くことに繋がればと思います」と述べている。
2030年までに完全なEVメーカーになることを目指しているボルボは、今後、数年間で数100台のEVを市場に導入する予定だ。ボルボの試算によると、2020年代半ばまでにバッテリー容量の合計が約50GWhに達する見込みで、これらの車両は毎年数TWh(テラ・ワット・アワー)の電力を使用するが、このエネルギー消費には柔軟性があり、スマートな充電方法によって適宜、送電網に移行させることが可能なのだ。
同時に、ボルボ車から得られたデータによると、ヨーロッパにおける1日の平均的な運転で使用される電力は10kWh未満であり、1日の運転の90%は20kWh未満となっている。これは、他の用途に使用できる余剰のバッテリー容量が十分にあることを意味し、その余剰電力を電力網に還元することはユーザーにとっての経済的な利益にもなり、気候変動への大きな貢献にもなり得るのだ。
双方向充電は、ボルボのEVのバッテリーに蓄えられたエネルギーを、他の目的に後から再利用できるようにする技術といえる。V2Gはそのようなシナリオのひとつであり、電力需要が高いときにEVのバッテリーから送電網にエネルギーを送り返すことを可能にし、このようにうまく電力を活用することができ、無駄な出費を抑えることができる。
アレクサンダー・ペトロフスキー氏
「スマートな充電方法を用いれば、サステナビリティと経済的な観点から最適なタイミングでボルボのEVを充電することができます。そのエネルギーを後で、おそらく、通常時より価格が高く、エネルギー・ミックスにおけるサステナビリティが低くなるピーク時に使うことを想像してみてください。車両とバッテリーを中心にエネルギー・エコシステムを構築することで、あなたはお金を節約し、CO2排出量を削減することができます。一方、電力会社は送電網への投資を削減し、環境への全体的な影響を低減することで利益を得ることができるのです」と語っている。
V2Gは、ボルボ・カーズ・エナジー・ソリューションズの名の下に提供されるエコシステムの一部として、現在構想されている技術の一つだ。そのほかにも、電力を自宅に送り返し、電気料金を下げることを可能にするVehicle-to-Home(V2H)製品や、EVのバッテリーからキャンプ用品に電力を供給したり、EVを充電したりするVehicle-to-Load(V2L)サービスも検討している。
今後、ボルボ・カーズ・エナジー・ソリューションズは、エネルギー関連の商品やサービスなど、これまでボルボ・カーズが提供していなかった新しい商品やサービスにより、収益の拡大も見込んでいるのだ。
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