欧州で開発が進められた電動ステーションワゴン
中国の振興自動車ブランド、ニオがいよいよ英国での販売をスタートする。既に欧州の5か国へ進出済みで、グレートブリテン島には2025年に上陸するようだ。
【画像】ロゴを隠せば中国製と推測困難 ニオET5 ツーリング 競合サイズのバッテリーEVは? 全120枚
これまでのニオのモデルは、中国で開発・製造され、欧州市場へ合わせてシャシーなどへ調整が加えられていた。しかし、今回試乗したET5 ツーリングは欧州で開発されている。この市場へ最適化させるために。
歴史の浅いブランドだと、高をくくらない方がいいだろう。見た目はスタイリッシュで、走りや乗り心地は褒められる。既存のライバルに並べるほどの、なかなか印象的なバッテリーEVだ。
他メーカーの上級モデルと同様に、ボディスタイルには4ドアサルーンと大きなテールゲートの付いたステーションワゴンが用意される。バッテリーEVの場合、まだステーションワゴンは珍しい存在といえる。
ET5 ツーリングの全長は4790mm、全幅は1960mm、全高は1500mmあり、ホイールベースは2888mm。既存モデルの中ではBMW i4と近く、テスラ・モデル3より約100mm長い。
このサイズはサルーンでも同一で、異なる部分はCピラーより後ろ側のルーフライン。荷室の容量はサルーンで386Lだが、ツーリングではトノカバー下で450Lまで大きくなる。リアシートの背もたれを倒すと、1300Lまで拡大できる。
シンプルで好印象なスタイリングとインテリア
ボディはシンプルな面構成ながら、存在感は小さくない。カッコイイと感じる読者もいらっしゃると思う。未来的な雰囲気はテスラにも似ているが、プロポーションは低く伸びやかで、遥かにスポーティだと思う。
ブレーキキャリパーはレッドに塗装され、リアバンパーの下には大きなディフューザーが備わる。テールゲートの上部には、ひさしのようなスポイラーが伸びる。
インテリアデザインは更にシンプルだが、こちらもまとまりは良い。ミニマリスティックでありつつ、モデル3より温かみがある。内装には風合いの良い素材が用いられ、全体的なセンスも悪くない。製造品質も素晴らしい。
例によって、ダッシュボードの主役は大きなインフォテインメント用タッチモニター。縦に長く、サイズは12.8インチ。ドライバーの正面にも、スリムなメーター用モニターが据えられる。
写真のとおり、実際に押せるハードスイッチはパワーウィンドウ用以外になく、あらゆる車載機能はタッチモニターを介して操作することになる。システムを使いこなすには、ある程度の学習と慣れが必要なようだ。
ET5 ツーリングの場合、後方まで伸びる大面積のグラスルーフが標準で備わる。沢山の光が車内へ降り注ぎ、リアシートも開放的な雰囲気にしている。
洗練されたパワートレインは最大の強み
ET5は、四輪駆動が標準。フロントに203psの誘導非同期モーターが、リアに286psの永久磁石同期モーターが搭載される。
駆動用バッテリーの容量は、グロスで75kWhか100kWhを選択できる。試乗車には後者が搭載されており、カタログ上の航続距離は560km。今回の試乗では、出発時に519kmが予測されていた。
急速充電能力は最大で125kW。高速な部類には入らないものの、ニオはバッテリー・ユニットを丸ごと交換するシステムを採用している。
専用のサービスステーションへET5を持ち込めば、フル充電された駆動用バッテリーへ4分ほどで交換してもらえる。英国にも、その設備が用意されるはずだ。
システム総合での最高出力は490ps。フル加速時は、圧倒されるほどではないものの、不足なく鋭い。アクセルペダルの角度に合わせて、求めたパワーを必要なだけ生み出す扱いやすさを備えている。
このパワートレインの洗練性は、ET5で最大のストロングポイントになるだろう。乗り心地も感心するほどしなやか。低速域でも高速域でも、終始快適だった。
操縦性も好印象。運転の楽しさを追求し、ドライバーへ興奮を誘うというより、落ち着いて確実に路面を掴み続けるタイプといえる。目立った個性があるわけではないが、特段気になる部分もない。
高度な運転支援システムを実装し、頻繁に警告音が鳴るのは煩わしく感じた。
ロゴを隠したら中国製だと推測が難しい
ニオET5 ツーリングは、注目すべき中国ブランドの、注目に値する新モデルといえる。欧州のプレミアム・ステーションワゴンに並ぶ、好ましい印象を筆者は受けた。丸いロゴを隠して乗ったら、中国製だと推測することは難しいかもしれない。
見た目も中身も、その水準は低くない。i4やモデル3の新たな好敵手になる可能性もゼロではない。
◯:快適な乗り心地 適度に余裕のある動力性能 クリーンで落ち着いたインテリア
△:煩わしく感じる運転支援システム 若干曖昧なステアリング
ニオET5 ツーリング 100KWH(欧州仕様)のスペック
英国価格:4万5000ポンド(約814万円/予想)
全長:4790mm
全幅:1960mm
全高:1500mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:4.0秒
航続距離:560km
電費:5.1km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:2310kg
パワートレイン:誘導非同期モーター+永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:90kWh(実容量)
急速充電能力:125kW(DC)
最高出力:490ps
最大トルク:71.2kg-m
ギアボックス:1速リダクション(四輪駆動)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
EV補助金は日本の血税から出ていますので。