現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 【モータースポーツ特集】女性ドライバーの走り熱い! KYOJO CUPに注目を

ここから本文です

【モータースポーツ特集】女性ドライバーの走り熱い! KYOJO CUPに注目を

掲載 5
【モータースポーツ特集】女性ドライバーの走り熱い! KYOJO CUPに注目を

実力拮抗の戦いは最終ラップまで目が離せない

 2017年から始まった女性だけのレース“KYOJO CUP”が、いま人気急上昇中だ。

KYOJO CUPに挑んだ現役高校生「佐藤こころ」選手にインタビュー!

 KYOJO CUPは、富士スピードウェイを舞台に、女性ドライバー=競争女子だけの “ガチンコ勝負”が繰り広げられるワンメイクレースイベントで、今年で8シーズン目を迎える。

 近年はエントリー台数も増加傾向にあり、2024年シーズン開幕戦には28台ものマシンが勢ぞろいした。

 KYOJO CUPは、何よりレースのレベルが非常に高く、毎戦繰り広げられるテールトゥノーズのバトルはスリリングそのもの。手に汗をにぎってしまう。

 1レースの優勝賞金が120万円と高額で、成績優秀者には、アメリカでレース参戦できる権利を提供するスカラシップ制度など賞典も充実している。

 本格的なレースながら、KYOJO CUPは比較的リーズナブルに参戦できるカテゴリということもあり、さまざまなバックグラウンドを持った選手たちが出場している。

繊細な操作が要求されるマシンで多彩な選⼿が競い合う

 たとえば、沖縄初の女性プロレーサーで抜群のバトルセンスで選手権をリードする翁長実希選手。小さいころからカートで腕を磨いてきた新進気鋭の斎藤愛未選手や富下李央菜選手、元・陸上競技の短距離選⼿で普段はトラックドライバーをしながらレースに参戦している清水愛選手など、選手は16歳の高校生ドライバーから40代、50代で10年以上のレースキャリアをもつベテラン勢まで実に多種多様だ。

 参戦車両として使用されるのは、VITA CLUB製レーシングカー、VITA-01である。2代目トヨタ・ヴィッツのパワートレーンをミドシップに搭載(MR)、出力は約110㎰と控えめだが、車両重量は約600kgと超軽量でドライバビリティに優れている。最高速は200km/hを超える。  筆者もサーキットでVITA-01をドライビングしたことがあるのだが、 フォーミュラカーでもなく、ハコ車(ツーリングカー)でもない。そのちょうど中間といった乗り味のマシンだった。

 それほど速いマシンではないが、コーナリングはクイックで動きが繊細なので、ドライバーのミスがダイレクトにタイムに影響してしまう。レーシングカーとしてはそこまでハイグリップではないタイヤを履いているのも一因だ。

 VITA-01の場合は自分の腕でどうにかカバーしなければならないという、繊細に運転しながらも、大胆さが必要とされる奥深いマシンといったといった点が特徴だ。読者の方にご説明するなら、一般車ではロータス・エリーゼに一番感覚が近いかもしれない。

富士スピードウェイの特徴を活かしたレース展開

 KYOJO CUPはワンメイクレースという特性上、全車がイコールコンディションに近いといえる。ドライバーの腕がためされるカテゴリーだ。また、レース中の接触に対してはペナルティが設定されており、クリーンで安全なレースが求められる。競走相手をプッシュしてでも先行したい、という走り方は厳重に禁止されている。この点もレースのスポーツ性、アスリート性を高めている要素と考えていいだろう。

 レースが繰り広げられる富士スピードウェイは約1.5kmの長いストレートを持つ高速サーキットという関係もあり、スリップストリームによる効果が受けやすく、抜きつ抜かれつのバトルが至るところで繰り広げられる。ドライバーがどのコーナーでオーバーテイクを狙っているのか、プレッシャーをかけているだけなのかがよくわかるレース展開が楽しめる。

 5月12日に開催されたKYOJO CUP開幕戦では、最終ラップでオーバーテイクを決めた2022年のチャンピオンでもある114号車 Car Beauty Pro RSS VITAの翁長実希選手が1位を獲得。ポールポジションからスタートした17号車 Team M 岡部自動車 D.D.R. VITAの斎藤愛未選手は2位。3位は86号車 Dr. Dry VITAの下野璃央選手が獲得した。

 本大会のオーガナイザーを務めるレーシングドライバー関谷正徳氏は将来的にKYOJO CUPを「女性のスーパーフォーミュラ」という位置づけに持っていきたいと語っている。  現在、2025年に向けて、コックピット保護装置(ヘイロー)を備えたフォーミュラカーの導入を考案中だという。詳細はまだ明かされていないが、楽しみだ。

 2024年のKYOJO CUPは全戦が富士スピードウェイで開催される。次戦は7月19日に予選、7月20日に第2戦、翌日の7月21日に第3戦が行われ、国内のフォーミュラレースのトップカテゴリーに当たるスーパーフォーミュラと併催される。

 レースのもようはYoutubeでも配信される予定だが、現地でぜひ観戦してみてはいかがだろうか。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ニスモ40周年・トムス50周年・モデューロ30周年と2024年はワークスの周年祭り! クルマ好きのハートに火を灯し続ける3ブランドヒストリー!!
ニスモ40周年・トムス50周年・モデューロ30周年と2024年はワークスの周年祭り! クルマ好きのハートに火を灯し続ける3ブランドヒストリー!!
WEB CARTOP
中村仁「楽しさを感じた」小林利徠斗「差を縮めたい」TGR-DC育成ドライバーのマカオGP初日
中村仁「楽しさを感じた」小林利徠斗「差を縮めたい」TGR-DC育成ドライバーのマカオGP初日
AUTOSPORT web
【時代の証言_日本車黄金時代】祝デビュー35周年! 1989年マツダ・ユーノス・ロードスター(NA型)は往年のオープンスポーツの味を鮮やかに再現
【時代の証言_日本車黄金時代】祝デビュー35周年! 1989年マツダ・ユーノス・ロードスター(NA型)は往年のオープンスポーツの味を鮮やかに再現
カー・アンド・ドライバー
FRアメリカズ参戦を目指す日本人、沼田拓海がマカオGPでキウイ・モータースポーツに帯同
FRアメリカズ参戦を目指す日本人、沼田拓海がマカオGPでキウイ・モータースポーツに帯同
AUTOSPORT web
日本勢4名それぞれの戦いと想い。第71回マカオGP FRワールドカップ/予選レース後コメント集
日本勢4名それぞれの戦いと想い。第71回マカオGP FRワールドカップ/予選レース後コメント集
AUTOSPORT web
波乱満載の週末に先行ビョークを捉えたミケリスが連覇。自身3度目の世界王者に/TCR WT最終戦マカオ
波乱満載の週末に先行ビョークを捉えたミケリスが連覇。自身3度目の世界王者に/TCR WT最終戦マカオ
AUTOSPORT web
歴史的なクラッシュの多さで荒れに荒れたマカオGP。「ドライバーの質が落ちた」と断じるのは早計……そこにあった背景を振り返る
歴史的なクラッシュの多さで荒れに荒れたマカオGP。「ドライバーの質が落ちた」と断じるのは早計……そこにあった背景を振り返る
motorsport.com 日本版
太田格之進がIMSA公式テストでアキュラを初ドライブ「思った以上にうまく走ることができた」
太田格之進がIMSA公式テストでアキュラを初ドライブ「思った以上にうまく走ることができた」
AUTOSPORT web
900万円の衝撃!! GT3でも物足りないツワものへ、ポルシェからの新提案
900万円の衝撃!! GT3でも物足りないツワものへ、ポルシェからの新提案
ベストカーWeb
フェリペ・マッサ、自身2度目のデイトナ24時間挑戦へ。初参戦の2024年はクラス3位/IMSA
フェリペ・マッサ、自身2度目のデイトナ24時間挑戦へ。初参戦の2024年はクラス3位/IMSA
AUTOSPORT web
千代とクインタレッリ、オーテックとニスモのニッサン車大集合イベントでGT最終戦鈴鹿へ抱負
千代とクインタレッリ、オーテックとニスモのニッサン車大集合イベントでGT最終戦鈴鹿へ抱負
AUTOSPORT web
ふたつの2冠達成なるか。WEC新王者ファントール、マカオ2勝目とFIAダブルタイトルを「夢見ている」
ふたつの2冠達成なるか。WEC新王者ファントール、マカオ2勝目とFIAダブルタイトルを「夢見ている」
AUTOSPORT web
太田格之進の代役でクラフト・バンブーから参戦するオリベイラが予選最速。王者獲得に向け「明日が楽しみ」
太田格之進の代役でクラフト・バンブーから参戦するオリベイラが予選最速。王者獲得に向け「明日が楽しみ」
AUTOSPORT web
マカオでの敗戦を嘆くBMW陣営。「他車を押しのけたらレースに勝てないはず」ファントールは裁定に不服
マカオでの敗戦を嘆くBMW陣営。「他車を押しのけたらレースに勝てないはず」ファントールは裁定に不服
AUTOSPORT web
長谷見・星野が恐れるほどの速さ! 富士を400km/h超えで走行した日産「R92CP」という怪物マシン
長谷見・星野が恐れるほどの速さ! 富士を400km/h超えで走行した日産「R92CP」という怪物マシン
WEB CARTOP
無人のフォーミュラマシンが鈴鹿を激走! なぜこんな挑戦をする必要があるのか「A2RL」のCEOに直撃した
無人のフォーミュラマシンが鈴鹿を激走! なぜこんな挑戦をする必要があるのか「A2RL」のCEOに直撃した
WEB CARTOP
【激戦のハイパーカー・クラス】ランボルギーニは2024年WECにどう挑んだのか?
【激戦のハイパーカー・クラス】ランボルギーニは2024年WECにどう挑んだのか?
AUTOCAR JAPAN
待望の「シングル・ツインクラス」も開催!! カバン付きのハーレーも出走する「鉄馬withベータチタニウム」とは
待望の「シングル・ツインクラス」も開催!! カバン付きのハーレーも出走する「鉄馬withベータチタニウム」とは
バイクのニュース

みんなのコメント

5件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

211.5233.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.9318.8万円

中古車を検索
ヴィッツの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

211.5233.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.9318.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村