台湾では多額の補助金を出すほど電動化を強く推奨
バンコク出張の帰りに経由地である台湾の首都台北に立ち寄った。そして台北市内を散策していると、EV路線バスが走っているのを見て、どこへ行くのかもわからないまま乗り込んでしまった。結局終点まで行って引き返してきたのだが、乗車したEVバスのガラスには“BYD”の刻印があった。
【今さら聞けない】巷で言われる「クルマの家電化」ってどういう意味?
乗車したバスは台湾の“凱勝緑能科技”製となっていたが、中国よりBYD製の路線バスK9をほぼ完成状態で輸入し、車内の座席なども含めて最終的な完成車に仕上げているようであった。筆者が乗車したEVバスは中扉から後ろに段差のあるものだったが、ほかの路線では完全ノンステップタイプの他メーカー製EVバスも営業運行されているとのことであった。
ホテルに帰りテレビをつけると、電動スクーターに多額の購入補助金がついているという情報が流れていた。調べてみると、台湾行政院は二輪車を2035年まで、そして四輪車については2040年までにガソリン車の販売を全面禁止することを決めたとの報道があった。イギリスやフランスも同様の方針を示しているものの、こちらは純電動車へのシフトだと日本では報道されているが、48Vマイルドハイブリッドまで含めた“電動化”となっているとの話もある。
台湾行政院のホームページで原文を確認すると確かに“電動化”となっているが、“純電動化”とはなっていない。HV車すら普及が進んでいないなかでいきなりの純EV車への完全移行はかなりハードルが高いとも見えるが、台湾政府のお手並み拝見といったところだろう。ただ島という地理的条件を考えれば移行しやすいのかもしれない。ただ、いままでの電力供給インフラも抜本的に見直さない限り全面EV化は難しいので、かなり体力のいる政策転換ともいえる。
台湾政府がEV化へ大きく舵をきったことになるが、現状ではここ台湾では日本車が強みを見せている。ただEV化が純電動車で進んでいくとなると日本車はかなり分が悪くなるのは明白。代わって存在感を増していくのは中国本土系メーカーとなるだろう。公用車および公共輸送機関の電動化は2030年と前倒しになっている。そしてすでにBYD製路線バスなどが走り始めているので、あっという間に中国メーカーのEVがどっと押し寄せてくる可能性は十分高い。
タイでもEVやPHEVはVIP待遇に
ASESAN諸国はほとんどの国で日本車が圧倒的な強みを見せている。ただどこの政府も深刻な大気汚染問題を抱えており、大気浄化を行うための車両電動化というものを検討しているのも確か。また環境問題という側面だけではなく、原油輸入量の抑制という側面でもEVシフトに注目が集まっているのである。
台湾の前に訪れたタイの首都バンコクでも、近年深刻な大気汚染問題に頭を抱えている。バンコクでは富裕層がステイタスとしてHV車に好んで乗っている。高級ショッピングセンターにはPHEV車用の充電設備を備えた“VIPパーキングコーナー”が用意されているとのこと。これはアメリカで富裕層がテスラに好んで乗っているのと同じように見える。EVをステイタス化させることにより、庶民の間でもEVの認知度が高まり、価格が普及レベルになれば、一気に乗り換えてもらうことも十分狙うことができる。
またバンコク市内ではすでにBYDのEVタクシーが走り始めている。さらに中国国内で自社製EV路線バスが営業運行している北京福田製路線バスも内燃機関車であるが走っており、政府のかじ取り次第では公共交通機関は中国メーカーベースで一気にEV化されてもおかしくない状況にも見えた。
現状ではASEAN諸国では一部を除き公共交通機関のなかでもタクシーは圧倒的に日本車が強いのだが、EV化という新しい風が流れ始めると一気に中国メーカーが流れに乗り、一般車も含めて主流となりそうな雰囲気を強く感じる。日本車の優位性は風前の灯火なのかもしれないと心配してしまった。
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