欧州、アメリカ、日本、世界中から集められたコレクターズアイテムがひしめく、濃度の高いガレージ
フランスで空冷VW雑誌とクラシックポルシェ雑誌を発行しているジュリアンが、念願のガレージを完成させ、『GarageLife』に寄稿してくれた。ヨーロッパ、アメリカ、そして日本、世界中から集められたコレクターズアイテムがひしめく、濃度の高いガレージは必見だ。
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「日本のガレージファンの皆さんこんにちは。フランスの空冷VW雑誌『Super VW Magazine』のチーフエディターのジュリアン= ダヴィッド・コロンベ、 39歳です。
私はこのほかにも『Combi Magazine』(空冷VWのバス専門誌)、そして創刊から2年目を迎えるクラシックポルシェ専門誌『Speedster Magazine』のチーフエディターも務めていて、毎月、自分自身も好きなVWとポルシェの写真を撮り、記事製作も行なっています。
チーフエディタ−になって早くも14年が過ぎ、これは170冊以上を手掛けた計算になります。私は当時物のパーツをコレクションするのが楽しみで、よくアメリカ・カリフォルニアから購入しています。というのも、仕事上よく海外に出向き取材をするからで、特にL.A.には幾度となく訪れるたびに、何か発見してはフランスに持ち帰っています」
【写真20枚】ポルシェとVW 3台が入るオシャレガレージを拝見!
1年かけて完成させたガレージ!
ガレージと家を仕切る壁には、1960年代当時の水着スタイルの女性がモチーフのステンドグラスが入っている。フロアーには海岸からのビーチサンドが入れられ、スイミングプールも用意する予定だとか。
「実は昨年のこと。オフィスが近いこともあり、フランス南西の海岸部・アルカションのバッサン海岸から2分というロケーションに、新たに家を購入しました。ボルドーからも1時間と近く、ここはフランスの中でも、何となくカリフォルニアっぽい場所です。夏になると観光客が多く訪れる街でもあり、実は高級住宅街でもあるんです。
そんな住宅街の中で、前オーナーがディズニーの仕事の関係で中国に移住することとなり、未完成のままの一軒家が売りに出されたのを購入しました。しかし、自分のパーツコレクションや愛車の1966年式ポルシェ912を収めるガレージがなかったため、そこから約1年をかけて、ガレージの製作を含めて家を完成させました。
でも日本の大きな都市と同じように、面積や条例などの制限もあり、それほど大きなガレージは持てなかったため、家から10分ほどのところに倉庫を借りて、壁などをデコレーション。自分のコレクションを収める、小さなミュージアム的空間を完成させました。
この敷地には、こんな大きさのレンタル倉庫が約50棟も並んでいます。警備員がいるのでセキュリティも安心、さらに洗車場も設けられているため、賃貸ガレージとしてコレクションカーをしまっておくカーオーナーが多く、毎週土曜日の朝なんかは、ちょっとしたカーショーみたいな光景になります」
ガレージに入る特別なクルマ
「このガレージには2台の空冷VWを置いており、オレンジカラーの方は父親が新車で購入した1971年モデルで、自分が最初に運転を覚えたクルマという思い入れの強い、絶対に手放せない一台なんです。
そしてもう1台は『Super VW Magazine』の企画で"Hot School"プロジェクトと題して完成させた一台です。『House of Colors』製のグリーンメタリックカラーでペイントし、2リッターエンジンにキャブレターはWeber 48 IDA 仕様。そしてインテリアもカスタムベンチシートを製作した、まるで『Hot Wheel』の1:1スケールのような感覚の仕上がりで、世界的にも有名になった一台です。
家の中でも、ちょっと有名なデザイナーのアイテムを使ったりしています。ジャーナリストという仕事柄、どうしても蔵書も多くなってしまいますね。『Garage Life』も1号から全部持ってますよ。エクストラオフィスとしている部屋にも有名なEMPI のパーツや、『FLAT4』や『MOONEYES』のコレクタブルアイテムを飾っています。
写真を見てすでにお気付きかとも思いますが、我が家には日本からのアイテムが沢山あります。日本にも年に1回のペースで取材に行くからなんです。
ガレージライフとは、クールなクルマとハウスデザインを愛する人々のライフスタイルであり、文化でもあります。そのためにも、ガレージとは日々楽しめる場所じゃないと、と思っています」
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