現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 営業マンよ、なぜ避ける?アヴェンシスが持つ”クセ”について迫ってみた!

ここから本文です

営業マンよ、なぜ避ける?アヴェンシスが持つ”クセ”について迫ってみた!

掲載 29
営業マンよ、なぜ避ける?アヴェンシスが持つ”クセ”について迫ってみた!

 トヨタの作る欧州車として、日本に輸入されていたアヴェンシス。国産モデルとは一線を画したスタイリングや乗り味は、独自のファンを作り人気を博した。しかしアヴェンシスは売り手側にとって、少し困った存在でもあったのだ。トヨタ営業マンを困らせたアヴェンシスのクセとは、遂に今回迫ってみた。

文:佐々木 亘/写真:ベストカーWeb編集部

営業マンよ、なぜ避ける?アヴェンシスが持つ”クセ”について迫ってみた!

■3代目で販路が増え、販売現場は困惑!?

大人しそうに見えて、実はチョークセ者!?

 アヴェンシスの誕生は1997年。欧州専売車としてスタートする。日本に導入されたのは2003年のこと。2代目となるT25型からだ。セダンとワゴンがラインナップされ、ネッツ店(旧ビスタ店)で販売されていた。

 イギリスのダービー州バーナストンにあるトヨタモーターマニュファクチュアリングUK(TMUK)で生産され、日本へ輸入されていたアヴェンシス。

 石畳やアウトバーンといった、日本よりも過酷な道で鍛え上げられた走行性能は欧州基準。ボディ剛性がとにかく高く、ステアフィールからドアの閉まる音まで、国産トヨタ車のそれを大きく上回っている。

 2009年に終売を迎えるまで、当時の取り扱いだったネッツ店(旧ビスタ店)は、アヴェンシスを上手く売っていたと思う。

 クルマの特徴をしっかりと把握し、「日本車とは違う」ということを、良いところから悪いところまで説明していた。

■大きな転機を迎えた2011年

ワゴンモデルも存在。国産車とは少し変わったスタイリングがかっこいい

 いったん途絶えたアヴェンシスの販売だが、2011年に再開する。この時、アヴェンシスは3代目になっていた。生産地は変わらずイギリスのままで、パナマ運河経由で日本に運ばれ検査を受ける流れも変わらない。

 ただし販売チャネルは大きく変わっている。先代を扱っていたネッツ店に加え、トヨタ店とトヨペット店での販売もスタートした。

 国産トヨタ車とは違うことを明確にしていたネッツ店と、イギリスで作られていてもトヨタ車であり、国産モデルと大差ないと考えていたトヨタ・トヨペット店。

 ここから、アヴェンシスの大クセに、販売現場が悩まされる日々が続くのだ。

■ええまじで?みんなのブレーキへの理解が薄すぎ問題

エクステリア。シンプルなのにどこか上品さを感じる

 ボディ剛性が高く、走行性能はピカイチのアヴェンシス。当然、制動装置も走行スペックに合わせたものを装着していたのだが、ココが国産トヨタと大きく違っていたところ。

 日本国内では、クルマのブレーキは鳴かないし、ブレーキダストもそこまで出ない。ただ、欧州車の場合は、低温時にブレーキが鳴くのは当たり前で、ホイールが真っ黒になるほどブレーキダストが出る。

 この違いを理解して正しく説明しておけば大きな問題にはならなかったのだが、国産トヨタと変わらない説明でアヴェンシスを売ってしまうと、納車後からユーザーによるブレーキクレームに悩まされることになるのだ。

 「朝一番で駐車場から出る時に、キーキーうるさい」「ホイールが真っ黒だ」というクレームが日常的に発生。さらに、ブレーキダストが多いということは、ブレーキパッドやローターの消耗も激しいということ。

 車検時にブレーキパッドの交換等をお願いすると「もうブレーキダメなの?欠陥品じゃん!」といった意見までユーザーから飛び出してくるのだ。

 トヨタ店やトヨペット店では、この事象が思いのほか営業マンやメカニックを消耗させた。顧客との不毛な折衝が増えていくと、次第にアヴェンシスは「売ってからが面倒なクルマ」というレッテルを貼られることに。

■それでも、アヴェンシスが、好きなんだ

何だかんだ言っても、乗ったら好きになっちゃうんだから…..

 現在でもトヨタ認定中古車で、アヴェンシスの取り扱いは残るが、40代~50代のベテラン営業マンは、好んでアヴェンシスワゴンを売ろうとはしない。中古車でプリウスα等が隣にあれば、全力でプリウスαを推し、契約へ導くだろう。

 アヴェンシスは、通好みの良いクルマなのだ。しかし、売り手からは毛嫌いされることに。営業マンにもユーザーにも、アヴェンシスに対する理解が足りなかったのだろう。

 こうした理由で、アヴェンシスの中古車はお手頃感が強い。少し手のかかる欧州車を買うつもりで、アヴェンシスワゴンを購入検討に入れてみてはどうだろうか。

【画像ギャラリー】見よ!!こんなにカッコいいんだぞアヴェンシスは!!(8枚)

投稿 営業マンよ、なぜ避ける?アヴェンシスが持つ”クセ”について迫ってみた! は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。

こんな記事も読まれています

効果絶大ってマジ?! 見た目も変わんないけど…ドアスタビライザーで激変するってガチ? 
効果絶大ってマジ?! 見た目も変わんないけど…ドアスタビライザーで激変するってガチ? 
ベストカーWeb
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
ベストカーWeb
[旧型アルファード]新車時は450万円前後だったよね? 中古でも450万円超えってマジ!? 今後はどうなるのよ!!!!
[旧型アルファード]新車時は450万円前後だったよね? 中古でも450万円超えってマジ!? 今後はどうなるのよ!!!!
ベストカーWeb
[フリード・シエンタ]結局どっちがいいの!?!? 真の実力が高いのはどっち!?
[フリード・シエンタ]結局どっちがいいの!?!? 真の実力が高いのはどっち!?
ベストカーWeb
中華製ディスプレイオーディオの耐久性ってどうなん!? 数年使ってわかったホントの性能が衝撃
中華製ディスプレイオーディオの耐久性ってどうなん!? 数年使ってわかったホントの性能が衝撃
ベストカーWeb
MTはまさかの350万円!? 200馬力が超魅力な[プジョーRCZ]の狙い目モデルとは?
MTはまさかの350万円!? 200馬力が超魅力な[プジョーRCZ]の狙い目モデルとは?
ベストカーWeb
[N-BOX]もっと窮地に!? 新型ムーヴ秋発売!? バカ売れ必至のデキ
[N-BOX]もっと窮地に!? 新型ムーヴ秋発売!? バカ売れ必至のデキ
ベストカーWeb
オイルは[粘度]を見て選べ! 種類が多くて迷うオイル交換だけど……大事なことは意外とシンプルなのよ!
オイルは[粘度]を見て選べ! 種類が多くて迷うオイル交換だけど……大事なことは意外とシンプルなのよ!
ベストカーWeb
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
CX-8より大幅レベルアップか!? 新型CX-80は超絶快適なハズ!! 長距離も全然イケる快適3列シートSUV7選
CX-8より大幅レベルアップか!? 新型CX-80は超絶快適なハズ!! 長距離も全然イケる快適3列シートSUV7選
ベストカーWeb
シビれるほどに[精悍な]クロスオーバーSUV!! 40キロ超えの鬼トルクが人気の[プジョー 3008]
シビれるほどに[精悍な]クロスオーバーSUV!! 40キロ超えの鬼トルクが人気の[プジョー 3008]
ベストカーWeb
三菱ってミニが好きね!! パジェロもデリカもミニ!! 次は一体どれになる!?!?
三菱ってミニが好きね!! パジェロもデリカもミニ!! 次は一体どれになる!?!?
ベストカーWeb
使い勝手抜群でしかも安い!! プジョーのステーションワゴン[308SW]は70万円で極上車が見つかる!?
使い勝手抜群でしかも安い!! プジョーのステーションワゴン[308SW]は70万円で極上車が見つかる!?
ベストカーWeb
アルトワークスですら手を出さなかったのに!! ミラジーノ1000を出したダイハツってたまらんぜ
アルトワークスですら手を出さなかったのに!! ミラジーノ1000を出したダイハツってたまらんぜ
ベストカーWeb
ビートルの元は軍用車だった? 庶民でもクルマが買える世の中にするために作られたクルマ達
ビートルの元は軍用車だった? 庶民でもクルマが買える世の中にするために作られたクルマ達
ベストカーWeb
ハンドリング 乗り心地 ダウンサイジング 過給エンジン……日本車が越えられないと言われ続けてきた「壁」
ハンドリング 乗り心地 ダウンサイジング 過給エンジン……日本車が越えられないと言われ続けてきた「壁」
ベストカーWeb
新車価格700万円超えが[280万円]に!? 個性派モデルに生まれ変わった[プジョー508SW]が超お得車だった
新車価格700万円超えが[280万円]に!? 個性派モデルに生まれ変わった[プジョー508SW]が超お得車だった
ベストカーWeb
ええ、レクサスのエアバッグがバッグになんの!? トヨタのリサイクル術が神すぎる
ええ、レクサスのエアバッグがバッグになんの!? トヨタのリサイクル術が神すぎる
ベストカーWeb

みんなのコメント

29件
  • fol*******
    大げさ、ドイツ車知ってる人から見れば普通の車
  • 5ren********
    右ハンドルだけど方向指示器は左手操作のイギリス車仕様
    ドアを閉めるときには音と重厚感に欧州車を感じた。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

169.0260.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

37.039.8万円

中古車を検索
ビスタの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

169.0260.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

37.039.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村