システム最高出力225kW(306ps)、EV走行距離95kmを実現したトヨタRAV4のプラグインハイブリッド仕様「RAV4 PHV」が発売。車両価格は469~539万円に設定
トヨタ自動車は6月8日、第5世代のRAV4にプラグインハイブリッドモデルの「RAV4 PHV」をラインアップし、同日より発売した。
車種展開は以下の通り。
G:469万円
G“Z”:499万円
BLACK TONE:539万円
SUVらしい力強いデザインに世界初採用のAWDシステムを採用した第5世代のRAV4がデビュー
RAV4 PHVは、パワートレインに既存のRAV4のハイブリッドシステムよりもフロントモーターとインバーターを高出力化し、大容量・高出力の新型リチウムイオンバッテリーと組み合わせた新開発のプラグインハイブリッドシステム“THSII Plug-in”を搭載する。基本ユニットはA25A-FXS型2487cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(177ps/22.3kg・m)+5NM型フロントモーター(134kW/270N・m)+4NM型リアモーター(40kW/121N・m)+リチウムイオンバッテリー(容量51Ah/総電力量18.1kWh)+電気式無段変速機で構成。システム最高出力は225kW(306ps)を達成し、モーターを最大限活用することで瞬時の加減速を可能とする。また、PHVならではのエンジンによるアシストも加わり、0→100km/h加速は6.0秒の俊足を実現した。
一方、満充電状態でのEV走行距離は95km(WLTCモード)を、ハイブリッド燃費は22.2km/リットル(WLTCモード)を達成。ガソリンタンク容量も55リットルを確保し、航続距離は1300km以上(WLTCモード)を成し遂げる。また、エンジンを使用するHVモード走行では、バッテリーパワーを活用してエンジン回転数を極力抑えることで、加速時のエンジンノイズを低減。EVモード走行だけではなく、HVモード走行の際も上質なドライビング空間を創出した。さらに、モーター主体の走りで生み出す静けさもいっそう追求し、ボディへの入念なノイズ対策を実施。吸遮音材の最適配置のほかダッシュパネルやフロアの吸音材範囲を拡大し、同時に接合部の隙間も細部に渡って埋めることで、キャビン内への音の侵入を最大限に抑制する。高遮音性ガラスを採用して風切り音を低減したこともトピックだ。
エアコンシステムの改良も訴求点。エアコン冷媒の活用によりリチウムイオンバッテリーの温度を適切管理し、劣化を促進する高温下での使用を避けて充電状態を最適制御することでバッテリー本来の性能を発揮する。また、エアコン自体にはヒートポンプシステムを組み込み、ヒートポンプが外気の熱を使ってエンジン冷却水を温めてキャビンを効果的に暖房。エアコンを使用した際の消費電力量を抑制し、EV走行距離の低下を制限した。
基本骨格に関しては、新世代のTNGAプラットフォーム(GA-K)を採用したうえで大容量リチウムイオンバッテリーを車体中央の床下に配置し、さらなる低重心化と重量バランスの最適化を追求する。合わせて、E-Four(電気式4WDシステム)の駆動システムによって4輪にトルクを最適分配。卓越した走行安定性を実現するとともに、コーナリング中をはじめ、降雪時や雨天時の走行においてさらなる安心感を具現化した。前後ショックアブソーバーの摩擦特性と減衰力特性を最適化し、重厚感のあるしなやかな乗り心地を演出したことも、RAV4 PHVのアピールポイントだ。
PHVならではの利便性を徹底追求した点も見逃せない。停電・災害時などの緊急時やアウトドアに役立つ、最大1500W(AC100V)の外部給電機能を標準で装備。ラゲッジ内に配したアクセサリーコンセントに加え、付属のヴィークルパワーコネクターを車両後方右側の普通充電インレットに差し込めば、外部給電用のコンセントとして利用可能だ。さらに、使用目的に合わせて選べるEV給電モードとHV給電モードの2つの外部給電モードを設定。バッテリーだけを使って給電するEV給電モードに対し、HV給電モードではバッテリー残量が 所定値を下回るとエンジンが起動し、ガソリン満タン状態では3日程度(1500Wの最大出力で使い続けた場合)の電力を供給する仕組みとした。
肝心の充電については、自宅でも外出先でも簡便に充電可能な「普通充電」に標準対応。付属の充電ケーブル(AC200V・AC100V兼用)をコンセントに接続するだけで充電でき、単相AC200V/16Aでは約5時間30分で、単相100V/6Aでは約27時間でフル充電できる。また、外出先ではPHV充電サポートに加入することでG-Station(充電器)が設置されているトヨタ車両販売店(約4200基)をはじめ、全国の普通充電スポット(約1万800基)での充電が可能だ。さらに、スマートフォンのアプリやスマートキーを用いてエアコンが起動できるリモート空調システムを採用。リチウムイオンバッテリーの電気を活用して最大20分間、車室内の冷暖房を行えるようにした。なお、ラゲッジスペースは大型リチウムイオンバッテリーに加えてスペアタイヤ(緊急用)を組み込んだ状態でも、SUVとして十分な広さの490リットル(VDA法)を確保している。
スポーティで洗練された専用の内外装デザインに仕立てたこともRAV4 PHVのセールスポイントだ。まず外装では、専用アレンジのフロントグリルやロアモールなどを装備して、低重心かつ踏ん張り感のあるスポーティな表情を演出。専用LEDデイライトを組み込んで、先進感も強調する。また、BLACK TONEの足もとには新意匠の19インチ専用アルミホイール(切削光輝+ブラック塗装)を組み込んだ。ボディサイズは全長4600×全幅1855×全高1690~1695mm/ホイールベース2690mm、最低地上高195~200mmに設定。外板色には、RAV4 PHV専用色のエモーショナルレッドIIのほかホワイトパールクリスタルシャイン/シルバーメタリック/グレーメタリック/ダークブルーマイカ/アティチュードブラックマイカという全6色をラインアップし、ホイールアーチモールやドア下ロッカーモール、リアバンパーおよびリアスキッドプレートなどのボディ下部をアティチュードブラックマイカで仕立ててスポーティで引き締まったルックスを創出する。さらに、最上級グレードのBLACK TONEにはブラックが映えるツートンカラーのアティチュードブラックマイカ×エモーショナルレッドII/アティチュードブラックマイカ×ホワイトパールクリスタルシャイン/アティチュードブラックマイカ×シルバーメタリック/アティチュードブラックマイカ×グレーメタリック/アティチュードブラックマイカ×ダークブルーマイカという全5タイプを用意。ボディ下部に加えてルーフとドアミラーをアティチュードブラックマイカでコーディネートして、洗練された都会的なイメージを表現した。
内装については、天井やピラー、オープントレイなどをブラックで統一し、そこに上質感を醸し出すレッドステッチをインパネやドアトリム、シート、ステアリングホイール、シフトブーツ、センターコンソールなどに施したことが目を惹く。また、合成皮革の表皮を張るスポーティシートを全車に標準装備。さらに、BLACK TONEとG“Z”には陰影を際立たせる横基調のキルティング意匠とレッドリボン加飾を、Gにはメイン材にファブリックの快適性と革のような質感を併せ持つレザテックを採用した。
先進の機能装備も、鋭意導入する。快適・便利機能としては、大型9インチのディスプレイオーディオ(DA)や車載通信機のDCM(Data Communication Module)、SmartDeviceLinkおよびApple CarPlay/Android Auto、快適温熱シート(運転席・助手席)、後席左右シートヒーターなどを標準で装備。またBLACK TONEとG“Z”には運転席・助手席ベンチレーション機能も組み込んだ。一方、安全・安心機能としては、歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」、車両を上から見下ろしたような車両全周囲の映像をディスプレイオーディオに表示するパノラミックビューモニター、ドライバーの目線移動を低減して運転疲労軽減に寄与するヘッドアップディスプレイ(HUD)などを採用している。
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みんなのコメント
CR-Vがマイチェンするらしいけど、話題性ゼロ。
RAV4にしよっかな?