聞き慣れない名前のレクサスだな、と思う方もいらっしゃることだろう。レクサスのこの新型サルーンについて語る前に、そもそもどうしてESが誕生したのか、簡単に振り返っておきたい。
その前に、ひとつ質問です。世界で売れている日本のセダンと言えば、何?
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日本国内で販売されている国産セダンの数がすでに少ないので、なかなかイメージしづらいことだろう。たとえばミドルサイズサルーンのトヨタ カムリなどはアメリカや中国で驚くほどの数が売れているベストセラーカーで、2017年には世界でおよそ57万台もさばいた。
何が言いたいか。アメリカや中国といった大陸系マーケットはいまだにコンサバな3ボックス(というにはかなり角も丸くなってはいるけれど)セダンが売れるマーケットであるということ。
1989年、そんなアメリカ市場で新たな高級車販売チャンネルとしてトヨタがレクサスを展開する。ドイツ車やアメリカ車に占有される高級サルーン市場を渾身の一作・初代LS(日本名トヨタセルシオ)で切り崩してみせるというそれは野心的な挑戦だった。
とはいえ新ブランドを立ち上げるにあたり、店頭に並ぶクルマがいきなり最も高価なLSだけじゃ、ディーラーの商売は成り立たない。商売の基本=松竹梅を揃える、とはいかずとも、せめて松竹くらいはラインナップしておこう、というわけで、アメリカで既に人気を得ていたFFサルーンのカムリをベースに高級仕様へと仕立てなおしたセダンが初代ESであった(せっかくだからと、日本でもカムリプロミネントという名前でちゃっかり売っちゃった)。
これが意外にも大ヒットした。どれどれ新しいブランドだって、と、興味本位でレクサス店を訪れた人たちの多くが、広くて豪華でお買い得なESを買っていったのだ。以来、RXなどのSUVが本格的に出揃うまでは、アメリカでレクサスといえばES、という時代が長く続く。
日本でも第2~4世代のESはウィンダムという名前で売られていたから、筆者と同性代の方ならよく覚えていらっしゃることだろう。ああ、懐かしい。ウィンダムは格好よかった。
その後、日本のセダン市場が縮小する(ミニバンの興隆だ)のに伴って、ウィンダム=ESもまた日本から姿を消す。2006年以降の第5世代、12年以降の第6世代のESは完全に国外マーケット専用モデルだった。とくに中国ではレクサス販売台数の半分弱がESというほど、売れに売れた。今ではESは世界で最も売れているレクサスだ。
そんなESが、第7世代目の登場となって突然、日本マーケットに“復活”(車名は違うが)することになった。その理由はいくつかあるだろう。
日本で高級なセダンを買おうと思うと、いつの間にやら輸入車(ドイツ車)かクラウンかレクサスかしかない、という有り様になっていて、逆にビジネスチャンスがあると判断された、のかも知れない。もちろん、ブランドの堂々たる最量販モデルを母国で売ってはいけない理由などない、という開発陣の意欲もあっただろう。いずれにせよ、アメリカや中国、ロシアといった激戦の世界市場で揉まれ続けてきたESが、今回、新たなプラットフォームを得たことで、満を持して日本市場へやってきたというわけだ。
新型ESも歴代モデルと同様、カムリがベース。FFプラットフォーム“GA-K”を共有しつつ、ホイールベースを45mmも延長し、接合や接着、溶接などに細かく手間をかけ、静音&遮音材も多く使うなど、念入りに仕上げることでレクサスらしい高級車に仕立て直した。
ホイールベースを延伸したため、スタイリングがまとまった。FFサルーンの場合、前輪とドアとの距離が短過ぎるため、真横からの眺めがどうしてもアンバランスにみえる。ESではホイールベースを長くし、リアセクションにボリュームを与えることで、バランスをとった。リアフェンダーまわりの張り出しはまるでFRサルーンのようで力強い。
インテリアなどはクラウンよりも断然、見映え質感は上。FFベースだから後席の広さもハンパない。
2.5リッター直4DOHC+電気モーターのハイブリッドパワートレーンのみ(ES300h)を搭載する。ノーマル(580万円)、バージョンL(698万円)、Fスポーツ(629万円)、という3グレードを用意した。
バージョンLとFスポーツを乗り比べてみたが、見映えと同様、バージョンLのほうが気に入った。
アクティヴ・バリアブル・サスペンションを装備したFスポーツは、鼻先の動きも軽快で、キレのいいステアリングフィールが身上だ。けれども、いかんせん街中や常用域での乗り心地が硬かった。
比べて“スウィングバルブショックアブソーバー”を装備するバージョンLなら、街乗りから高速域まで全域に渡って乗り心地はいい。直進安定性にも十分優れており、それなりにスポーティな走りもこなす。上質な走りを標榜するESのキャラクターとしては、バージョンLのほうがしっくりくると思う。
新型ESで最も注目の装備といえばデジタルアウターミラーだろう。画面の粗さや距離感の掴みづらさ、視線移動の混乱、夜間利用の問題など、難点もいくつか指摘できるが、旋回時に内側の視野が広がる機能がとても便利で、ちょっと欲しくなってしまった。この手の技術は日進月歩だから、早晩、性能や機能もあがってくることだろう。
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