TOYOTA GAZOO Racingは、6月15日(金)にフランス・ル・マン24時間レース会場において、GRスーパースポーツコンセプトを公開し、市販に向けた開発に着手したことを発表した。
同コンセプトは、FIA世界耐久選手権(WEC)に参戦しているレーシングマシン「TS050 HYBRID」とほぼ同じ主要パーツで構成されたコンセプトカーである。実戦で鍛えられたV6ツインターボチャージャーや、トヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)を搭載。パワーユニットは、高効率のEVシステムと希薄燃焼エンジンの組み合わせにより、究極のパワーと環境性能を両立した次世代のスーパースポーツカーを目指している。熱効率(システム効率)は既に50%を実現しており、現在、更に高い値を目指して開発を進めている。
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■友山茂樹(GAZOO Racing Company プレジデント)スピーチ要約【GRスーパースポーツコンセプト車両概要】
「思いっきり走らせてあげられなくてゴメン・・・」
昨年のル・マン24時間レース直後に、社長の豊田が発したメッセージです。トヨタのマシンを信じて、命をかけてレースに臨んでくれたドライバー達、また、トヨタを心から応援してくれたファンの皆様に向けた、償いの言葉でした。
「トヨタは、速いマシンはつくったが、ル・マンを24時間走りきれるマシンは出来ていなかった」
この豊田が下した厳しい結論を起点に、我々はこの1年間、24時間を走りきるために必要なことは何か、もう一回ゼロから徹底的に突き詰め、多くの改善をこなして来ました。チーム全員の努力のお陰で、マシンもチームも、これまでで最もよい状態にあると確信しています。
トヨタがこの6年間、WECに挑んできた目的は、レースに勝つ為だけではなく、世界最先端のハイブリッド技術とEVシステムの開発を推進し、究極の環境性能と、突出した走行性能を、高次元で両立させることでもあります。そして、レーシングマシンTS050 HYBRIDの魅力を、可能な限りダイレクトに、そして扱いやすくしたスーパースポーツカーを世に出すことが、トヨタのWEC参戦を意義深いものにすると考え、このGRスーパースポーツのプロジェクトをスタートさせました。
市販車両をレベルアップしてスポーツカーをつくるのではなく、現役のレーシングカーからスポーツカーをつくるという、トヨタにとっては全く新しい挑戦です。次の100年も、クルマを徹底的に面白くする。そのための挑戦はまだ始まったばかりですが、お客様の笑顔のために、自動車産業の未来のために、TOYOTA GAZOO Racingは、心ときめくクルマづくりに拘り続けて行きたいと思います。
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