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【いったい誰が輸入している?】2016年に日本撤退したフォード車、いまも年間500台以上売れ続けるワケ

撤退後も全国60以上の拠点でフォロー

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

【画像】「日本導入希望!」の声が多いフォード車【3選】 全168枚

フォード社が日本市場からの撤退を発表したのが2016年1月。業界にもオーナーにも激震が走ったが、本当に同じ年の9月に撤退してしまった。

フォード・マスタング・コンバーチブル(1984年)、マーキュリー・セーブルワゴン(1987年)、フォード・ブロンコ(1990年)、と1989年から10年間に3台のフォード車を乗り継いできた筆者にとっても、かなり衝撃的だった。

翌年2017年4月に上海モーターショーの取材におこなった際、フォードブースにはエクスプローラーを中心にきらびやかな新車が並び、ブースではアメリカ人パフォーマーによる華やかなショーが繰り広げられていた。

「日本からは撤退しても中国でこんなに華やかにやってるんだな」と、フォードの元気な姿を見てホッとした反面、寂しい気持ちにもなった。

撤退後、日本でのアフターフォローは2012年に日本市場から撤退したサーブと同様、ピーシーアイが担当している。

全国に60以上のサービス拠点が整備され、正規輸入されたフォード車(初度登録2016年9月末まで)に限って、アフターサービスや、純正パーツなどの供給をおこなっている。

「フォード・ロングライフサポート」の対象となるクルマも最長2021年9月末まで残っている。

また、フォードが日本を撤退する際の条件として、国交省と最低でも10年間の部品供給とリコール等の体制の維持を約束していると言われている。

当面は不安なく、乗り続けることができそうだ。

過去にも2度撤退 2つの理由

日本でのフォード車販売は三共商会(現在の三共製薬)が輸入販売を始めた1909年に始まる。

1925~40年には横浜・子安(現在のマツダR&D)にてフォード・モデルTを含む数車種の組立生産もおこなわれていた。

今年で111年を迎える大変長い歴史となるが、この間、フォードが日本市場から撤退したのは2016年が初めてではない。

2016年の撤退で3回目となるが、1回目と2回目はそれぞれ以下の理由だ。

1回目(1941年)

第二次世界大戦の宣戦布告により日本フォード自動車会社が閉鎖。

2回目(1982年)

オイルショック以降の販売低迷により撤退(近鉄モータースを中心に北海自動車工業、カメイ、ニューエンパイアモーター、日光社、欧米モータースによるフォード輸入組合が設立され、直輸入による販売が開始された)

1982年の撤退後はフォード輸入組合6社(後に双葉オートを加えて7社)が独自輸入モデルの販売を含め、日本のフォード車を守り続けてきた※

そして3回目の撤退となった2016年以降も実は年間500台強ペースで、フォード車が新規登録されている。

台数を追ってみると、フォード車の新規登録台数(乗用車+トラック)は、2016年:2225台、2017年:551台、2018年:484台、2019年:512台、2020年(1~7月)295台。

年間500台ペースながら安定して売れ続けており2019年はキャデラック(479台)を上回る数字となった。

欧州車の新規登録台数が激減でも健闘

コロナ禍で輸入車市場が大きな打撃を受け、2020年上半期はメルセデス・ベンツやアウディ、BMWなどのドイツ勢を中心に、前年同期比6~8割と大幅に販売台数を減らす状況でも、フォードは前年のペースをほぼ維持している。

最新の統計となる2020年7月単月の登録台数を見てもそれは明らかだ。

JAIA(日本自動車輸入組合)から発表された2020年7月の新規登録台数(乗用車+トラック)の合計を見てみると、

フォード

53台(前年同月54台)
1~7月累計295台

キャデラック

34台(同53台)
1~7月累計 289台

シボレー

22台(同66台)
1~7月累計 167台

ダッジ

25台(同41台)
1~7月累計210台

他のアメリカ車ブランドが軒並み大幅に台数減となる中、フォードは7月も好調である。

※カウントされているのは新車以外に中古並行車も入っている。中古並行車も日本で登録される際にはすべて「新規登録」となる。

過去に撤退した輸入車(オペルやサーブなど)がその後、日本でどのような道を歩むか?

在庫を売り切ったあとは数年以内にほぼどこも1桁となる。オペル、サーブ、KIAともに、2019年1年間に新規登録されたのは各1台のみだ。

ではなぜ、フォードは並行輸入という形でも売れ続けるのだろうか?

誰が輸入し、どんな業者がアフターフォローをおこなっているのだろうか?

今もフォードの看板掲げるディーラー

現在も「フォード〇〇」として営業する旧正規ディーラーの中の多くは「Authorized Parts & Service」と記されたフォードマークの看板を掲げて正規輸入車のメンテナンスをおこなっている。同時に並行輸入という形で新車のフォード車を販売、メンテナンスを行っている会社も少なくない。

フォード車を扱って102年(!)という老舗中の老舗、フォード日光社(京都)の石田昌孝社長に話を聞いた。

「戦前/戦後を通じて自動車が人々の生活に寄り添うようになった当時は『クルマ=アメリカ車』でした」

「日本人にはアメリカ車に対するDNA的なものが脈々と引き継がれているのではないかと考えています」

「また近年は国産メーカーもデザインやサイズなどアメリカ市場を意識したモデルが増え、自然と『アメ車』に対する違和感がなくなっていると思います」

「アメリカ車の中でもフォードは故障が少ない一方でハイパワーのマスタングなどはわざと『少しクルマが暴れる』ようにセッティングするなど、私たちにクルマの楽しみをあらためて味わわせてくれています。」

「並行輸入で入って来たフォード車の部品についても、本国にオーダーすれば、時間はかかっても(生産終了後かなりの年数が経っていなければ)入荷はできます」

「旧フォードディーラーのサービス体制次第かと思いますが、フォードの整備ができるメカニックの人的な維持ができれば問題ないでしょう」

フォードはマスタングやリンカーン、レンジャー、F150、エクスプローラー、そして欧州フォードのフォーカスやフィエスタなど、日本車では味わえない魅力的なクルマを多数ラインナップしている。

日本はこれらのクルマを並行輸入でも左ハンドルでも中古車でも自由に輸入販売ができる、世界的に見てもかなり稀で恵まれた市場だ。

100余年にわたってフォード車を扱ってきた経験と実績を持つ日光社を筆頭に、欧州フォード車の販売に多数の実績があるエフエルシーなどの会社がフォードオーナーを温かくサポートし、新型車の販売にも積極的であることはオーナーにとってはもちろん、フォードを扱う同業者にとっても心強い存在だと言えるだろう。

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