「とにかく知って」名前知れ渡った核都市広域幹線道路
国土交通省 関東地方整備局は2024年6月、今年度1回目となる社会資本整備審議会 道路分科会 関東地方小委員を開催。大宮国道事務所が計画を進めている「核都市広域幹線道路」について進捗が共有されました。
大宮国道事務所が取り組む「核都市広域幹線道路」の計画は、「さいたま見沼」出入口で終点となっている首都高S2埼玉新都心線を東へ延伸、東北道へつなげるものです。埼玉県南部で“東西軸”の道路が不足し混雑が激化していることから、整備が具体的に議論されてきました。
ただ、もともと「核都市広域幹線道路」自体は、外環道と圏央道の中間に位置する環状の構想路線であり、首都圏の「業務核都市」どうしを結ぶとされているものです。首都高埼玉新都心線は、その構想ルートの一部に合致することから、延伸計画の事業名として構想路線名がそのまま採用されています。
この区間の実現に向け、大宮国道事務所は2023年以降、パネル展やポスター、自治体広報紙、新聞広告、地元ラジオやテレビ、さらには路上の横断幕などを活用し、計画をアピールしてきました。東北道の上り線では、接続点となる見込みの浦和ICの手前などに横断幕が掲げられていたので、見たことがある人もいるかもしれません。
こうした広報活動とともに、地域からの意見を聴取し、計5625票の回答を得ているといいます。
周辺の「交通課題」の質問で、「そう思う」が最も多い55%だった事項は、「朝夕の通勤時間帯は幹線道路が渋滞して見沼田圃周辺では抜け道利用している自動車が多い」でした。ついで「自動車交通量が多く、顕著な渋滞が発生している」が51%となっています。見沼田圃は、核都市広域幹線道路が通ると想定される田園地帯です。
核都市広域幹線道路の道路整備の必要性や今後の方向性について、自由回答の意見を抽出した結果は、「必要性を感じる」が約9割、「核都市広域幹線道路への要望」が約8割を占めたといいます。なかでも、渋滞の緩和や利便性の向上、ルートについての意見が多かったということです。
今後はいよいよ、国や自治体などを主体に、道路に求められる機能を加味したルート案が複数提示され、比較検討のうえ概略ルートを決定していくフェーズとなります。
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