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第二世代「スカイラインGT-R」は無敵だった! 戦いを挑んだ高性能なライバル車たち

掲載 更新 52
第二世代「スカイラインGT-R」は無敵だった! 戦いを挑んだ高性能なライバル車たち

■無敵の強さを誇った第二世代GT-R

 日産を代表するモデルである「スカイライン」は、約60年もの長い間、進化を続けてきました。

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 同車には通常仕様に加えて、レースに出場するためのベースグレードとして、「GT-R」というグレードが設定されていました。

 第一世代のGT-Rは1969年から1973年の間、通称「ハコスカ」と「ケンメリ」に設定され、S20型直列6気筒DOHCエンジンを搭載。

 その後、GT-Rグレードは排出ガス規制強化のために休止されていましたが、1989年、R32型スカイラインにRB26DETTエンジンを搭載して復活しました。

 RB26DETTエンジンは、当時のグループAレース用に設計されたエンジンで、高回転高出力が特徴。市販版でも当時の自主規制枠上限の280馬力を発揮します。

 R32型GT-Rは、グループAにおいて他車をことごとく駆逐し、ライバル不在となるほどの強さを見せました。

 その後も、1995年にR33型、1999年にはR34型にもRB26DETTエンジン搭載車が設定され、2002年まで生産されました。

 R32からR34までのRB26DETTエンジンを搭載するGT-Rを総称して、「第二世代GT-R」と呼ぶことがあります。

 第二世代のGT-Rは、当初こそ他車を寄せ付けない高性能ぶりを発揮しましたが、次々と登場するライバル車に対して何とか逃げ切ったとしかいえません。

 当時は2リッターターボエンジンを搭載したフルタイム4WDモデルが多数登場。それらのモデルはスカイラインGT-Rよりも下のクラスでしたが、走行性能では同車を脅かす存在になっていました。

 今回は、無敵の強さを誇った第二世代GT-Rに対し、戦いを挑んだライバル車のうち3車を紹介します。

●トヨタ「スープラ」(A70型)

 A70型のトヨタ「スープラ」は、R32型スカイラインが登場する前の1986年2月に登場していました。

 ハイパワー版は3リッター直列6気筒ターボエンジン(7M-GTEU型)を搭載し、230馬力/5600rpm、33.0kgf・m/4400rpmを誇りましたが、当初はAT専用モデルでした。

 そのためデートカーの性格が強かったのですが、マイナーチェンジごとにスポーツ性能を強化していきます。

 1987年1月には5速MT車を追加、1988年8月にはエンジンを240馬力にパワーアップ、さらに270馬力を発揮するレース用モデルの「3.0GTターボA」を限定販売します。

 1990年8月には、エンジンを2.5リッター直列6気筒ツインターボエンジン(1JZ-GTE型)に換装。280馬力/6200rpm、37.0kgf・m/4800rpmとR32型に並ぶ性能を得たうえ、サスペンションにもビルシュタイン社製ショックアブソーバーを採用します。

 A70型は、モデルライフ中にR32型の影響を強く受け、大きく性格を変えていったモデルでした。

 そして1993年5月、A80型にフルモデルチェンジします。

 ハイパワー版エンジンを3リッターDOHCシーケンシャルツインターボエンジン(2JZ-GTE型)に変更、性能は280馬力/5600rpm、44.0kgf・m/3600rpmに向上し、ゲトラグ社製の6速MTを採用しました。

 1994年8月にはホイールを17インチ化してブレーキを大型化、1997年8月にはエンジンを連続可変バルブタイミング化し、最大トルクを46.0kgf・mにアップしました。

 その後A80型は改良の動きが停止し、2002年にR34とともに生産を終了しました。

 4WDを採用したGT-Rに対して、終始FRにこだわったスープラは、今もそのコンセプトを継承しています。

■三菱・ホンダにおけるGT-Rのライバルは?

●三菱「GTO」

 三菱「GTO」は、セダンの「ディアマンテ」をベースにして、1990年10月に登場しました。

 6G72型3リッターV型6気筒DOHCツインターボエンジンと自然吸気エンジンを搭載していますが、なかでもツインターボエンジンは最高出力280馬力/6000rpm、最大トルクは42.5kgf・m/2500rpmを発揮し、フルタイム4WDと4WSのシャシで受け止めています。

 一見ミッドシップのようなボディは、全長4555mm、全幅1840mm、全高1285mm、車重1700kgと、当時の国産車では異例の迫力でした。

 GTOもマイナーチェンジごとに走行性能を強化していきます。

 1993年8月にはツインターボエンジン車のMTを6速化、1994年8月には軽量化モデルの「MR」を追加、オプションでAPロッキード社製6ポッドフロントブレーキと、リヤデフにハイブリッドLSDを設定しています。

 1996年8月には国産車初の18インチホイールを設定するのですが、2000年7月に生産を終了しました。

 GTOは強力なエンジンでR32に迫る高性能を発揮しましたが、GT-Rの実質的なライバルはより戦闘力が高く販売も好調なランサーエボリューションシリーズになっていきました。

 しかし、GTOは強力なターボパワーと高度な電子制御の先駆者であり、ランサーエボリューションシリーズの祖先の一台として称賛に値する車だといえるのではないでしょうか。

●ホンダ「NSX」(初代)

 1990年9月に登場しホンダ「NSX」は、電子制御に過剰に頼らずに高性能を実現。GT-RやGTOとは性格が異なるクルマといえるでしょう。

 エンジンはNSX専用の3リッターV型6気筒DOHC VTEC(C30A型)で、自然吸気ながらMTモデルは280馬力/7300rpm、30kgf・m/5400rpmを発揮しました。

 ボディはオールアルミ製として軽量化するとともに、エンジンを横置きミッドシップマウントして理想的な重量配分による高度な操縦性を実現しています。

 1992年11月には走りに特化したグレードの「タイプR」を追加し、その後約3年間設定されます。

 1997年にはMTモデルのエンジンを3.2リッターに拡大し、ギヤも6速化。1997年には高性能と快適装備をバランスした「タイプS」、2002年には新タイプRを追加しました。

 この頃にはR34、スープラともなく、NSXは孤高の存在となり、2005年7月に生産を終了しました。

 第二世代GT-Rの全モデルに対して、NSXはモデル一代で対抗しています。

 ホンダはエンジン性能向上やタイプR追加などで常にNSXの戦闘力を強化し、GT-Rとは異なる魅力を保ち続けたといえます。

※ ※ ※

 よきライバルの存在はクルマを進化させるだけでなく、市場を活性化させます。

 今回のクルマたちもスカイラインGT-Rに影響を受けて進化し、追い付かれたスカイラインGT-Rは再び進化する、という良い影響を受けていました。

 いままた、トヨタ「GR86」/スバル「BRZ」がフルモデルチェンジを受けたり、日産新型「Z」(日本名:フェアレディZ)が発表されたりしていますが、それぞれのクルマにライバルが登場し、市場が活性化してくれることを祈るばかりです。

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みんなのコメント

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  • N1レースではシビックに周回遅れにされてたけどな。
  • R33が筑波サーキットで出して公式的に残っているラップタイムってノーマルで出したものでは無いんですよね。
    鈴鹿サーキットではあとに出た2000ccNAのシビックタイプRより遅いですしね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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