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オンライン販売専業の韓国「ヒョンデ」 日本で定着したのか?

掲載 24
オンライン販売専業の韓国「ヒョンデ」 日本で定着したのか?

KONA発表に各方面から注目集まる

お台場の東京ビッグサイトで東京モーターショー改め、第1回ジャパン・モビリティショーのプレスデーが終わった翌週、渋谷ヒカリエ内のカンファレンスホールに、多くの報道陣がつめかけた。

【画像】ヒョンデの新型コンパクトSUV「コナ」【デザイン/内装を見る】 全24枚

韓国のヒョンデが「KONA(コナ)」の日本導入に関する記者会見を開いたのだ。

KONAはヒョンデのグローバル市場向けのコンパクトSUV。初代は2017年に登場し、これまで累計23万台を販売したヒョンデの稼ぎ頭の1つだ。

2代目モデルは2023年3月に韓国でワールドプレミアし、日本を含めて北米や欧州でも同年11月から発売を始める予定だ。

ボディ寸法は、全長4355×全幅1825×全高1590mm、ホイールベースが2660mm。

日本にはEVモデルのみが発売されるKONAだが、その他の市場ではガソリン車などのラインナップがある。

EVまたは燃料電池車に特化した商品の訴求を進めているヒョンデとしては、KONAでも日本では“EVのみを設定”するのは、当然の流れだと言えるだろう。

近年、日本市場ではトヨタ、日産、スバル、三菱などが軽自動車から上級モデルまでEVを投入しており、また中国のBYDの動きも気になるところだ。

そうした中、ヒョンデは今後も、オンライン販売専業という独自路線を貫くのか?

ヒョンデ 日本のみの試みとは

時計の針を少し戻すと、ヒョンデは2022年2月、日本への再参入を発表。以前、ヒュンダイブランドとして日本国内で販売を行っていたが、それから12年ぶりとなった日本再参入について、ヒョンデ本社の幹部は「過去の事案から多くを学んだ」という表現をした。

ヒョンデグループは直近の2022年実績で、自動車販売総数が約685万台で、トヨタグループ(1048万台)、フォルクスワーゲングループ(826万台)に次ぐ、世界第三位の自動車メーカーである。第四位はルノー・日産・三菱アライアンス(616万台)だ。

2000年代から2010年代にかけて、北米やインドで販売を伸ばしてきた。

そうしたグローバル企業であるヒョンデにとって、日本は「世界屈指の対応が難しい、チャレンジングな市場」という見解を示している。

そこで、ヒョンデが選択した事業戦略がオンライン販売専業という大胆な発想である。

新車のオンライン販売については、中国の大手ポータルサイトが自動車メーカー各社と連携し2010年代から事業化している。これは、中国内陸部などで“販売店がない地域に向けた考え方”が主体として始まったものだ。

中国の都市部においては、ヒョンデも実店舗を構えており、そこのオンライン販売の一部を採用すると言った形である。

日本でのオンライン“専業”は、ヒョンデとしても世界初となる。

オンライン販売専業化は必然?

KONA発表会見で、改めてヒョンデに「なぜ、日本ではオンライン販売専業」なのかを聞いてみた。

最も分かりやすいのは、「既存の販売店がないことで、新しいチャンレジができる」という点だ。

ヒョンデの主力市場である、北米、インド、韓国などでは販売会社での新車販売契約を取り付けて販売網を広げるという、自動車産業界としてみれば一般的な事業手法をとってきた。

そのため、オンライン販売を行うにしても、実店舗販売のサポート的な位置付けとせざるを得ない。

これは、日本でのボルボや、アメリカでの三菱などでも見られるような、リアルとオンラインでのハイブリッド販売方法となる。

それが、そもそも販売店がない日本でのヒョンデの場合、中途半端な考え方ではなく、思い切ってすべてオンライン販売にするという発想が生まれたのは、いま思えば当然の成り行きだったようにも感じる。

その上で、今回の記者会見の質疑応答で、筆者はヒョンデ・モビリティ・ジャパンの代表取締役社長、趙源祥(チョ・ウォンサン)氏に「昨年からの事業の振り返りと今後の事業戦略」について聞いた。

それに対して、趙社長は言葉を選びながらも、自身の言葉でしっかりと回答した。

目指すのは「マインドシェア」の拡大

2022年に日本に再参入して以来、「IONIQ 5」を中心とするこれまでの日本市場販売台数は、累計1000台弱であること。

また、KONAの販売台数規模の予測については明言を避けた。

その理由について「我々は単なるマーケットシェアを拡大するのではなく、ユーザーの皆さんのマインドシェアを広げていきたい」という説明をした。

趙社長がいうマインドシェアとは、新車のオンライン販売に対して、ヒョンデが風穴をあけるという意味である。

確かに、2010年代以降、スマートフォンの急速な発達によりオンライン販売に対する人々の心のハードルは一気に下がった。

また、中古車についてオンラインで検索して、実車を確認するといった買い方がかなり浸透してきたと言える。

だが、新車については、まだユーザーの心のハードルは高い。

そのため、試乗やアフターケアの拡充は必須だ。現在、ヒョンデは横浜など直営のカスターエクスペリエンスセンターと、48のアフターサービス拠点を設けており、今後も拠点数の拡充を目指す。

そして、メーカー直販の強みとして、3年間の車検・点検サポートを新車販売の標準付帯とする、アシュアランス・プログラムの重要性を強調した。

ヒョンデのオンライン販売の今後の動向を見守っていきたい。

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みんなのコメント

24件
  • バード
    ヒョンデにしても、BYDにしても、
    購入者が車で遠くでも20分以内のところにディラーがないと、リコールや車検などの整備の時にとても不便で購入候補にはなり難いです。
    そして5年後の買取価格がどれくらいになっているのかも不安で購入は難しいです。
  • 木木
    自国で急発進して突っ込む事故が多発してるでしょ…雨漏りして基盤回路がおかしくなるんじゃーないの?ヤバいヤバい…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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