独メルセデス・ベンツは5月17日、オーストリア・グラーツのマグナシュタイアー工場において、フルモデルチェンジした新型「Gクラス」の生産を開始したと発表した。
世界遺産にも指定されているオーストリア第2の都市グラーツ。ここで1979年から組み立てられているのがGクラスだ。今年1月のデトロイトモーターショーで発表された新型も同じ工場で作られる。
新型Gクラスは、先代で定評のあったボクシーなフォルムや金庫のようなドアの開閉音を受け継ぐなど、旧型へのリスペクトに溢れた進化を遂げた。一方で、定評あるオフロード性能 にさらに磨きをかけ、ハンドリングはダイレクトな特性を追求。残すものは残す、変えるべきところは変えるという開発陣の意気込みが伝わるモデルチェンジとなった。
それは生産現場のあり方も同様。今回公表された情報によれば、マグナシュタイア社の生産体制は先代からそのまま受け継がれ、多くが手作業となる組立過程には、先代の生産開始以来一貫して携わり、“メルセデス クオリティ”を追求してきた職人もいるとのことだ。
また、新型の開発にあたっては、マグナシュタイア社と同社に隣接するメルセデスの子会社G GmbHが協業し、開発から生産、テストまでを協業する体制をとっている。そのテストはこれまで同様、グラーツ郊外の山麓にあるテストフィールドで行い、旧型に勝る性能を追求したという。
メルセデスの乗用車史上最も長く生産され続けた先代Gクラス。今年から新型が紡ぐそのクルマづくりの伝統は、今後も続くことになりそうだ。
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