SOHCの1.5リッターエンジンが搭載される
走り屋にはお馴染みだったし、頭文字Dで武内 樹の愛車として登場するので少し知名度は上がったと思われるAE85。一般のクルマ好きにとってはAE86の誤植かと思ったという人もいたが、もちろん実際に存在していて、ハチロクに対して、ハチゴーと呼ばれる。
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ハチロクは本来のベースであるカローラがFF化されても、FRのままとなった異端児的存在。ではハチゴーはなにかというと、さらにその廉価版という位置付けだった。実際、少し前まではドノーマルで、シートにレースのシートカバーがかけられたようなハチゴーに年配の方が乗っているのを、たまに見かけたりしたものだ。
※画像はトヨタ・スプリンタートレノ Lisee(おもに女性をターゲットとしたグレード)のシート
廉価版とはいえ、デザインを中心とした骨格自体や基本部分自体はハチロクもハチゴーも同じで、パッと見は妙にシンブルなハチロクといったところ。もちろん付属物は大きく異なっていて、性能にも大きな差がある。
まず一番大きいのはエンジンで、ハチロクは1.6リッター、つまりテンロクの名機、4A-Gとなるが、ハチゴーは1.5リッターの3A-U。DOHCとSOHCという決定的な違いもあって、パワーは4A-Gが130馬力なのに対し、3A-Uは85馬力と、比べ物にならない。
そのほか、ブレーキについてはハチゴーはリヤがドラムで、フロントもベンチレーテッドではなく、穴が空いていないソリッドだったし、サスペンションは基本的にリヤスタビライザーは未装着となる(最上級グレードには付く)。また、デフのサイズも異なる。
デザインも外観では、ハチロクが窓のフチが黒いのに対して、ハチゴーはシルバー。Bピラーはハチロクの場合はブラックなので、精悍さに大きな違いが出るのはこのためだ。
外観以上に大きくイメージが異なるのが車内で、シートはハチロクがスポーツタイプなのに対して、ハチゴーはカローラと同じ標準シートというか、実用シートとなる。だから、最初に触れたレースのシートカバーが似合うわけだ。
ハチゴーは装着されているものが違うものの、骨格部分は同じのため、ヤレたハチロクからの載せ替え、つまり“箱替え”用としてかなり消費されているのが現状だ。それゆえ、ハチゴーも希少になり、本来は安く手に入るハチロクとはちょっと違う弟分的な存在だったのが、価格も安くなくなってしまっているのが実際である。
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みんなのコメント
販売台数も少なかったので残存数は極めて少ないでしょうね。
もしかしたら、86の部品取り用として持っている方が
いらっしゃるのかもしれませんが。
もう一つ、MR2(AW11)の3Aエンジン車「S」もまた残存数の
極めて少ない車両ですね。