本格SUV的なスペックでアウトドア御用達!
乗るたびにワクワクしてもらいたい、との思いから、軽自動車としては珍しい大きなパノラマルーフ、「スカイフィールトップ」を全車に標準装備したクロスオーバーSUV、新型タフト。待ちくたびれるほどに待って、ようやく一般道で試乗する機会がやってきました。
乗るたびに惚れ直す! けっして高額じゃないのに内装がオシャレすぎる軽&コンパクトカー5選
2020年初頭のTOKYO AUTO SALONで見たコンセプトモデルと、ほぼ同じデザインで登場しており、組み立ててみたくなるブロックのような、思わず開けてみたくなるツールボックスのような、ボリューミーなスクエアボディが存在感バツグンです。
張り出したフェンダーアーチカバーや、15インチの大径タイヤ、アンダーカバーがワイルドさをプラスしつつ、決してやり過ぎずどこかキュートさ、フレンドリーさを残した雰囲気が絶妙。これなら男性が乗っても女性が乗っても似合うと実感しました。
でも、ベーシックなデザインはあえてメッキパーツを最小限にして、シンプルな道具感を強調。ナチュラルな魅力がある代わりに、もっとイケイケな方がいいという人のために、ダイハツエンブレムを取っ払ってまでメッキパーツを大胆にあしらった「メッキパック」が用意されているのです。そちらはちょっぴりハマーのような、夜の街が似合いそうなSUVスタイルになっています。
ボディカラーにはアースカラーをメインに、全9色をラインアップ。汚れてもカッコいいスモーキーさが魅力の「レイクブルーメタリック」や「フォレストカーキメタリック」、「サンドベージュメタリック」など、個性的なカラーがちょっとレトロ感も醸し出し、目を楽しませてくれます。
でも装備や機能性は完全に最先端で本格派。全車に夜間の視界確保にも貢献するフルLEDヘッドライトを採用したり、上級グレードにはアダプティブドライビングビーム(ADB)が設定されて、明るく確実な視界を確保。スカイフィールトップを含めて、上級グレードのガラスはスーパーUV&IRカットだし、ルーフレールも装備。
最低地上高は本格SUVに負けない190mmと高く、アプローチアングル27度、デパーチャーアングル58度も立派です。方輪が空転した時に、もう一方の車輪に駆動力を伝えて脱出しやすくする、グリップサポート制御もあってタフな走破性をアピール。ダイハツ軽初の電動パーキングブレーキ、オートブレーキホールド機能もついています。
室内を見てみると、運転席ではかつて感じたことのない明るさを実感。見上げればスカイフィールトップから青空が広がって、とても開放的な気分にしてくれます。スーパーUV&IRカットのガラスですが、もし眩しすぎたり暑すぎる時には、手動でシェードも付いているので安心。ただ、シェードを閉めると頭上空間がちょっとタイトに感じるので、長身の人はチェックしたほうがいいでしょう。
そのかわり室内前後のスペースはゆとりがって、直線基調のインパネの効果もあってスッキリした印象。でも、オレンジメタリックの加飾がエアアウトレットやシフトレバーまわりにアクセントになって、ちょっとワクワクする演出です。
収納はボックスティッシュがちょうど入る大きなオープントレイあり、スマートフォンにぴったりのトレイあり、600mLの太いボトルも入るカップホルダーありと、さすがの実用性。ドアポケットも大きく、USBも2口ついています。
そしてシートに座ってみると、座面と背もたれの大きさはたっぷりめ。長時間ドライブでも疲れにくい形状にこだわったというだけあって、座面の弾力がしっかりしていると感じます。カモフラージュ柄も個性的で、オレンジのステッチが楽しいシートですね。
走りと価格差を考えたらターボを選ぶのが正解!
走らせたのはまず、自然吸気エンジン搭載の「G」。ダイハツの新しいクルマづくり「DNGA」第三弾となるタフトは、タントで改良した燃焼効率を高めたエンジンに、CVTの組み合わせです。
発進はしっかりとした接地感を感じつつ、ひと踏みめからスッと出ていく感覚。40km/hあたりまで、少し引っかかるようなモッサリとした加速が気になりましたが、それを過ぎると一体感が強まって、元気よく走ってくれる印象です。市街地などでのメリハリもつけやすく、カーブでの安定感も高めだと感じました。
高速道路に入ると、さすがにエンジン音が大きめに入ってきて、上り坂で息継ぎするように。でも、グッと強く踏み込めばパワーが得られて、追い越しの際にも頑張って再加速をしてくれました。
次にターボエンジン搭載の「Gターボ」に乗り換えると、踏みはじめからモリモリと余裕の加速フィール。市街地だとあっという間に制限速度に達してしまう感覚です。それも加速に厚みがある上質なフィーリングで、心なしか安定感がさらに増すような印象。
これは、ターボにはタントからの流用のCVTとは別に、リニアな加速で気持ちよく走れるようなギアレシオに改良したD-CVTが採用されているおかげもあるのでしょう。カーブでのガッシリとした身のこなしもアップして、いつでも欲しいところで追加の加速が瞬時に得られる気持ちよさがあります。
高速道路でもその余裕は変わらず、静粛性も含めて自然吸気エンジンとの差がかなり大きめ。これなら、4人フル乗車で乗ることが多いファミリーや、ロングドライブ、海へ山へと出かけるアクティブな人たちにも、満足度が高いのではと感じました。
運転席・助手席シートヒーターやウェルカムドアロック機能など、上級装備は「G」も「Gターボ」も変わらず、先進安全装備のスマートアシストで、全車速追従機能付ACCやLKA(レーンキープアシスト)が「Gターボ」には標準装備、「G」には4万4000円でオプション設定となるのが大きな違いの両グレードですが、これほど走りの違いがあるならば、12万1000円アップの「Gターボ」は決して高くないと思えるほど。
燃費の差も「G」が20.5km/L、「Gターボ」が20.2km/L(どちらもWLTCモード)とほとんど変わらないので、走るシーンによってはターボのほうが実用燃費が良くなることも考えられます。
さて、最後にラゲッジをチェックすると、高さを変えたり立てかけたりできるフレキシブルボードがあって、4人乗車の状態でもスーツケースが2個積めたり、立てかけたボードにフックがあったりして優秀。
後席が前後スライドなしなのはちょっと残念ですが、左右別々に倒せばフラットなスペースが広がって、使いやすさは上々です。オプションでフレキシブルボード二段モード取付キットや、ラゲージネットなども揃っているので、自分たちらしい使い方ができそうですね。
外から眺めていても、室内から外を見ていても、どこか心が弾んできて、いつもの道を走っているだけなのに、なんだか楽しい気分にさせてくれるタフト。軽自動車は便利で経済的なだけじゃない、こんなに乗る人をポジティブにしてくれるんだと、あらためて教えてくれた1台でした。
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みんなのコメント
連日のステマ記事でよくわかった。