ボタン操作だけでエコカーやスポーツモデルにもなれる!
走行しているとさまざまな路面状況の変化に見舞われる。ときには雨天や降雪など路面とのミューが大きく変化する場面に出くわすこともあるだろう。そんなとき、ドライバーはより慎重に状況の変化を勘案してドライビングしなければならない。しかし、運転経験が浅く、また状況の変化への対応の仕方を十分に心得ていないドライバーも多い。こんなとき、電子制御装置はじつに心強い味方となり得る。
【今さら聞けない】スポーツカーから高級車まで幅広く採用される「可変ダンパー」って何?
古くはABS(アンチロックブレーキシステム)から始まり、TC(トラクションコントロール)も装備されるようになり、随分安心してブレーキやアクセルが操作できるようになった。アクセルペダルもワイヤー式からバイワイヤーのスロットルスイッチ方式へと切り替わるにつれ、エンジンパワーとの統合制御も行えるようになりESP(電子制御スタビリティプログラム)やブレーキベクタリングなどスピンさせるのも難しいほどの安定性が得られるようになっている。
だが、そんな電子制御でがんじがらめとなっている現代のクルマにドライビングプレジャーはあるのだろうか。そこでとくにスポーツモデルを中心に、電子制御プログラムを進化させスポーツ性を高めるシステムとしたモデルも多く登場するようになった。
こうしたシステムが与えられている車両にはドライブモード選択スイッチが備えられていることが多い。「ノーマル」「エコ」「スポーツ」と3通りにプログラムされているのが通例だが、「スポーツ+」や「レース」、「コルサ」やサーキット走行を意味する「トラック」など過激なモードを備えるスーパースポーツモデルも登場してきている。
これらはABSやTC、ESPのシステムを活用し、4輪車輪速センサー、ヨーレートセンサー、G(前後・横)センサー、操舵量、操舵角速度などからの情報を統合判断し制御ロジックを変化させているのだ。また電子制御ショックアブソーバーやエアサスペンションを装備している場合には、ダンパーの減衰力やバネレートを変化させることも可能となっていて、より状況に特化させることができるようになっている。
またトランスミッションの変速制御を切り替えるシステムもある。たとえば、エコモードでは低い回転数を保つように変速ギヤを選び、アクセルペダルの反応も落として不必要な加速度変化をセーブさせるなどしている。スポーツモードにすると1~2段ギヤを落とし、より高回転でトルクバンドにあったエンジン回転数を保つようになる。アクセルペダルの踏み込みに対しスロットルの開度をよりクイックに行い、開度も増す。さらにトランスミッションのキックダウンスイッチをスロットル操作に仮想設定して、アクセル操作でギヤシフトを喚起できるなどしている。
DCTなどクラッチ式ではクラッチの切り替えを俊敏に行い、トルコンの場合には変速タイミングだけでなくロックアップクラッチを積極的に作動させたりすることも盛り込まれるわけだ。
過給器付(ターボチャージャー)エンジンの場合にはターボのレスポンス、過給圧などもモードによって切り替え、ドライバビリティが変化する。さらにEPS(電動パワーステアリング)だと操舵力を変化させ、エコでは軽く、スポーツでは重くなり、可変ギヤレシオでは操舵レスポンスも変化する。ESP内のブレーキベクタリングを活用してステアリング操作に追従するようイン側ブレーキをかけるなど制御ロジックは多岐にわたっているのだ。
簡単に4WDをFRへ変更できるプログラムも登場している
サスペンションではダンパー内のオリフィスを切り替え、ダンパーオイルの流動抵抗を変化させてダンパー減衰力を変化させる。また磁性流体をダンパーオイルとして採用し、通電させる事で瞬時にダンパーオイルの粘性を変化させて減衰力を変化させるタイプも古くから存在している。
最近のAMG車の場合、4マチックと呼ばれる4輪駆動モデルにはドリフトモードなるロジックが仕込まれていて、後輪駆動のような駆動力配分が得られるものも増えている。FRベースでは機構的に前輪への駆動配分をクラッチで断ち、後輪にのみ駆動力を配分するが、FFベースの場合前輪への駆動力はゼロとせず、リヤの左右トルク配分とブレーキベクタリングを活用してドリフト姿勢に持ち込みやすくしているのだ。
近年、後輪も転舵する後輪操舵機能を備えた4WS(4輪操舵システム)モデルも激増しており、車速やモードによって後輪の同相、逆相や操舵角を制御し走行キャラクターがより激変するようになってきている。
このように電子制御はドライバーが通常のアクセル、ブレーキ、ステアリングを操作するだけでは機能させられない4輪個別ブレーキ作動や駆動力の前後左右配分が可能となり、さまざまな走行シーンへの適合が可能に。ただ、これらを有効に作動させるにはキャリブレーションというプログラムの作成手順が重要で、いかにきめ細かく適切なキャリブレーションがなされているかでシステムの機能性に大きな差が生じる。
また制御ロジックを完成させても、シャシー性能が不足していてタイヤを正確に接地させることができていないと、いくら制御しても挙動に反映させられないことになる。
まず、電子制御を行わない状態で優れたシャシー性能を確保した上で、電子制御を上乗せしていかないと、始めから電子制御ありきのクルマ作りではドライビングプレジャーを高める制御には仕上げられないだろう。そのためにはしっかりした車体剛性、サスペンションジオメトリーの最適化、優れた重量配分などクルマ造りの基本的要素を高度に満たしていなければならないのだ。
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ライターも編集者も読んでる者をバカにするのもいい加減にした方がいい。