オフロード性能を重視するランドローバーにおいて、ファミリーSUVの役割をになうミドルレンジモデルがマイナーチェンジ。優れた居住性という基本は守りつつ、マイルドハイブリッドや先進装備など、時代のニーズに合わせて進化を遂げている。
全グレードがマイルドハイブリッド化
愛車の履歴書──Vol3.シンガーソングライター・宇徳敬子さん(後編)
5世代目ディスカバリーが、2017年の登場以来、初のマイナーチェンジを行った。ディスカバリーはそもそも“砂漠のロールス・ロイス”の異名をもつレンジローバーの1クラス下に位置するモデルで、オフロード性能を重視しながらも、初代から7人乗り仕様を用意しておりファミリーSUVという役割も担ってきた。
今回のマイナーチェンジでは、内外装に手が加えられたことをはじめ、エンジンラインアップを刷新。かつては3リッターV6のガソリン&ディーゼルだったが、最新の48Vマイルドハイブリッドを採用した3リッター直列6気筒ガソリン&ディーゼルの2本立てとした。
エクステリアは、LEDヘッドライトやテールライト、フロントグリル、バンパーのデザインなどを変更。ヘッドライトのデイタイムライトがライトの下辺を縁取るようなデザインとなり、またフロントグリルはハニカムメッシュパターンを採用している。
エクステリア以上にインテリアは大幅にアップデイトされている。11.4インチの大きなタッチスクリーンをセンターに据え、車載AI技術による自己学習型ナビゲーションをはじめコネクト機能を強化した最新インフォテインメントシステム「Pivi Pro」を標準装備。エアコンまわりには操作性を重視して物理的なダイヤルを残し、これまでダイヤル式だったATセレクターは一般的なスティックタイプになった。かつてはアナログ式だったメーターパネルは液晶に、ステアリングホイールもスポーク右側にADAS(先進運転支援システム)操作系を、左側にインフォテインメント系のスイッチを配した新デザインのものになった。
またコロナ禍もあって最近各社が注力しているPM2.5、花粉やバクテリアなどのアレルゲンにも対応した空気浄化システムをオプション設定。さらに2列目シートの形状を変更。シートクッションの角度や厚みを改善し、7人の乗員が快適に過ごせる空間をさらに拡大し、3列目シートが標準装備になった。安全面では3Dサラウンドカメラをはじめ、アダプティブクルーズコントロールなどADASもアップデイトしこちらも標準装備化している。
大人7人がしっかり座れる居住性の高さ
試乗車は、最高出力300ps、最大トルク650Nmを発揮するディーゼルエンジンを搭載するモデルだった。トランスミッションには8速ATを組み合わせる。ディーゼルエンジンは直6になったこともあり、言われなければディーゼルと気づかないほどスムーズに吹け上がる。先代と比べて明らかに静粛性が高められていることがわかる。最大トルクを1500回転から発揮し、さらに2000回転でモーターによる42Nmのアシストが入ることもあって、車両重量2.5トンを超えるボディを軽々と走らせる。
足回りにはエアサスペンションを標準装備しており、子供や高齢者の乗降性を高めるために車高を40mm下げることも可能だ。またオフロード走行時には車高をあげ、最大渡河水深は900mmにも及ぶ。走行モードは路面状況にあわせて任意で選ぶことも可能だが、ランドローバーお得意の“テレインレスポンス2”におまかせしておけば、自動的に最適なドライビングモードを選択してくれる。
試乗車は標準の19インチに対して、2サイズアップの275/45の21インチタイヤを装着していたが、かたさを感じるような場面はまったくなかった。ステアリングを切り込むとしなやかにロールしながら、とても自然に曲がっていく。新型ディフェンダーに感じた重さや揺り戻す感じなどもない。洗練度が増している印象だ。
歴代ディスカバリーの美点は、広くて明るい室内空間にある。新型でもそれは受け継がれており、2列目のレッグルームは950mm、3列目でも850mmもある。身長178cmの男性が無理なく3列目に座れる。SUVの3列目シートというと、その多くがエマージェンシー用だが、フル7シーターSUVの面目躍如だ。
近年、ランドローバーはモデル数を増やしラインナップを拡充していく中で、レンジローバースポーツにも、ディスカバリースポーツにも、そしていまもっとも脚光を浴びている新型ディフェンダーにも7シーターを設定している。それだけにディスカバリーの存在価値がいささか薄れてきた感も否めない。
しかし、あらためて試乗してみてわかるのが、高いオフロード性能はそのままに、大人7人がしっかりと座ることができる室内空間を確保するという基本コンセプトにブレはない。一方でカジュアルなオフローダーの役割はディフェンダーに任せ、現代的なラグジュアリー性を身に着けたということだ。今も昔もランドローバーラインナップの真ん中を支えるディスカバリーは、正統派ファミリーSUVなのだ。
文・藤野太一 写真・茂呂幸正 編集・iconic
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